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#PM(プロジェクトマネージャー)の役割は「潤滑油」です

こんにちは。
たまたまNoteを見ていたところ、募集中のタグに「#PM」とあり、業界経験も長いことから、自分の考えを言語化するチャンスと思い、記事にしていました。

私は、プログラマ、システムエンジニアを経て、IT系プロジェクトマネージャー(PM)を10年ぐらいの経験があります。また、組織マネージメントも同じぐらいの期間経験しています。

今回は、聞いたことはあるけど、プロジェクトマネージャーがよくわからない方を対象に、概要をまとめた後、仕事の内容や、厳しさ、楽しさについて書いていきます。

様々な業界や業種のプロジェクトがあリますが、今回は自分が経験した、IT業界、特にシステム開発のプロジェクトマネージメントについて、中心に書いていきます。

プロジェクトマネージャーとは?

Wikipediaには、下記のように書いてあります。

プロジェクトマネージャとはプロジェクトマネジメントに於いて総合的な責任を持つ職能あるいは職務である。プロジェクトマネージャは、定義された範囲、定義された開始および定義された終了を有するあらゆる事業(業界に関係なく)において、プロジェクトの計画、調達、および実行の責任を負う。

Wikipedia「プロジェクトマネージャー」より

なんだか難しいですね(笑)。

PMは、制約があるものに対して、様々な人々と関わり、トラブルを解決しながら、ゴールに向かっていくための管理を行う、という表現が良さそうです。

プログラマとかシステムエンジニアと何が違うの?

システム開発というと、システムエンジニア(SE)やプログラマ(PG)という言葉もよく聞くと思います。最近だと、テクニカルディレクターなんていい方もするようです。

違いはどのようなところなのでしょうか?

大きく違うのは、システムエンジニアやプログラマは「作る」ことが主な役割となりますが、プロジェクトマネージャーは「管理する」ことが中心の役割となります(以下、システムエンジニアやプログラマのことを、総称で「エンジニア」と呼びます)。

作る人と管理する人、大きく分けると、こんな感じで捉えてもらうとよいと思います。

プロジェクトとは?

プロジェクトとは?

そもそもプロジェクトって、よく耳にしますが、どういうものなのでしょう?

先ほど、Wikipwdiaにも書いてありましたが、プロジェクトはずっと続く仕事ではなく、達成したい目的(ゴール)に対して、開発する範囲、期間が決まっています。

プロジェクトは、工程により下記のような5つに分けられて進めていきます。

  1. 要件定義:お客様が作りたいものをまとめる

  2. 設計:作りたいものを仕様としてまとめて設計する

  3. 開発:設計されたものを元に開発する

  4. テスト:開発したものを正しく動くかテストする

  5. リリース:テストがおわったものを公開する

それぞれの工程で、さらに細かく工程が分かれます。それらの工程を含め、管理していくことがプロジェクトマネージャーに求められます。

一般的に、公共系や銀行などの大きなシステム開発では、年単位でのプロジェクトもあり、各工程ごとに問題点がないかを確認して、次の工程進んでいきます。

また、一般ユーザが利用するような有料サービスなどの場合、ビジネスの変化スピードに合わせるため、機能を絞って上記工程を素早く進め、数週間単位で公開していく進め方もあります。

プロジェクトマネージャーの仕事

プロジェクトマネージャの仕事は様々あり、知識体系としてPMBOKのようにまとまっていますが、今回は、経験上、プロジェクトマネージャーの役割のうち、特に重要だと個人的に感じている内容について書いていきます。

プロジェクトを管理する

一番最初にも書きましたが、プロジェクトを管理する役割があります。プロジェクトの目的(ゴール)に向かい、品質、予算、期間を中心に管理します。

予算が無限にあればよいのですが(笑)、そんなプロジェクトはほぼないので(少なくとも私は経験ないです)、費用を抑える方法はないか、削れる要件や機能がないか、などを調整していきます。

いろいろな人と関わり、調整する

システム開発のプロジェクトマネージャは、発注頂いたお客様をはじめ、システムエンジニアなど開発メンバーと多くの関わりがあります。

また、システムの種類や規模により、Webデザイナーやマーケター、コンサルタントなどの方々を初め、他のシステム開発会社やパッケージ開発会社などとのやり取りも発生します。

プロジェクトを進めると、業界の文化の違いで、お互いがなかなか理解できないことがあります。これらの人々の間に立って、調整していくことがプロジェクトマネージャーの大きな仕事の一つです。

※これらのプロジェクトにかかわる利害関係者のことをステークホルダと呼んだりします。

課題やトラブルを先頭に立って解決する

プロジェクトでは、さまざまな課題やトラブルが発生します。起きないように管理していくことももちろん大切なのですが、どんなに気をつけても100%防ぐことはできません。20年IT業界にいますが、一人で進めて行くような小さいプロジェクトを除き、トラブルが無いプロジェクトは今まで経験したことはありません。

それらの課題やトラブルを、先頭に立って解決するのがプロジェクトマネージャの役割です。ステークホルダに対して、ヒヤリングを行い、原因と解決策についてまとめて、解決に向けて進めていきます。

プロマネは広い知識が必要

プロジェクトマネージャーはお客様との距離が近く、お客様のビジネスの理解が必要になります。なぜそのシステムが必要なのか、どのように活用していきたいか、などを深く理解してメンバーに伝えなければなりません。

また、多くのステークホルダとの調整を行うためには、それぞれの業界のことを知っておく必要があります。先ほども書きましたが、文化の違いがあるため、それらを理解した上での調整が必要です。

すべてのことに対してプロフェッショナルになるのは難しいと思いますが、ステークホルダに関わる情報について、常にアンテナを張って勉強し続けなければなりません。

大変なことなのですが、プロジェクトや情報収取を通じて、いろいろな知識を身につけることができます。特に、業界のことや業務について、プロジェクトを通じてさまざまな情報を得ることができますので、プロジェクトマネージャとしてのノウハウとしてだけではなく、日々の暮らしでも役立つことが多いです。

プロジェクトが終わったときの達成感

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト管理の責任があるため、プロジェクトの最中は、心が休まることがあまりありません。

遅れていたスケジュールを戻したとおもったら、新たな課題が発生し、右往左往しながらなんとか解決していく、これの繰り返しです。

システムやプログラムを作る役割ではないため、エンジニアに比べて成果が見えにくいと思います。

ただ、ステークホルダと日々会話し、叱咤激励を受けながらもプロジェクトを進めていき、終わったときの達成感は、他の職種にはないものがあります。

プロジェクト最中には「しんどい、もうプロジェクトマネージャーなん辞めてやる!」と思うときもあるのですが、公開後には感謝されることも多く、さまざまなトラブルも、未来の糧になることが多いです。実際に、トラブルを多く解決しているプロジェクトマネージャーは、重みが違うなぁと感じることが多いです。

結局、プロジェクトマネージャーって・・・

拙い文章でいろいろ書かせていただきましたが、プロジェクトマネージャーのイメージできたでしょうか?

自分のさまざまな経験や通じて、プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの目的を達成するために、さまざまな人の意見、主張、立場を考えながら、止まっている歯車を回していくような「潤滑油」だと考えています。

精神的にタフであることも必要で、さまざまな調整が必要になるため、きついことも多い職種ですが、その分得られることも多いです。

もし、プロジェクトマネージメントのチャンスがあったら、恐れずにチャレンジしてみることをおすすめします。今までになかった世界が開けるはずです!!

最後まで読んでいただきありがとうございました。感想などありましたら、コメントをいただけると嬉しいです。

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