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おわすれ。

忘れることは

悲しいことで

忘れることは

さみしいこと。

だけど、

時間が経つにつれ

どれだけ濃厚な時間も

どれだけ濃密な出会いも

薄れていく、薄まっていくもの。

大切なことだから、

大切なひとだから、

忘れてはいけない

忘れてはかわいそう

忘れてはならぬと誓ったからには。

でも、そうして、

続けていくうえで

もしも苦しくなったり

もしも逆に寂しくなったり

もしもせめてしまっちゃったり

するのであれば

忘れる自分を

許してあげて。

忘れていく自分を

守ってもあげて。

捨て去るようにじゃなくて

大切に名残おしみながらの

つぎなる一歩なのですから。

忘れてくことは

無関心じゃなくて

無責任でもなくて

忘れてくことも

きっと愛です。

きがついたら、ものかきのはしくれ歴17年。 詩みたいなエッセイみたいな思いつきみたいな短文を、小さなしあわせを数えながら綴っております。それ以外にも、絵本作品を書いています。