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1つ、証明したこと。

明日から地域リーグが始まる。
地域リーグは実業団が多く所属するアマチュアのトップリーグだ。僕は一昨年、去年とこれで3度目の参加になる。今回はその2年の話をしようと思う。

1年目。

はっきり言ってあまり良い記憶はない。単に、プレータイムが少なかった。大学時代も4回生になるまではプレータイムをもらえないことはままあった。だから決して初めての経験ではなかった。
だが、大学時代はそのことに納得していた。同じポジションに優れた選手が何人もいたし、単に実力不足ということを感じていたからだ。それが少し、この時は違った。
もちろん、チームにはプロを経験してきた選手たちが何人もいて、彼らは自分よりキャリアも実力もあった。彼らに学ぶことは本当に多かった。それはプレーだけでなくバスケとの向き合い方や佇まいや時には自分が触れて来なかった熱に触れることもあった。すごく大切な時間だった。同時に、彼らには人格者が多く、いつも僕を可愛がってくれた。プレイヤーとしてもある程度は認めてくれて、僕がより向上できるように声をかけてくれていた。そんな彼らと僕が想像するよりも、僕はプレータイムをもらえなかった。
理由に関して深く言及するつもりはない。ただ、悔しかったし申し訳なかった。いつも支えてくれる人、期待してくれる友達たち、どんなときも応援してくれる家族、決して多くはないがいつも応援メッセージをくれるファンの方。そして、一緒に高め合うチームメイトたちに。ただただ、悔しくてやるせなくて、申し訳なかった。

2年目。

2年目は大阪に戻り、現在所属している近畿地域リーグのR.J.BeerZでプレーすることになった。
気持ちは変わっていない。俺は絶対に折れないのだ。プロになりたいし、どんなカテゴリーでも活躍してバスケで人に何かを与えたい。それに加えて、今まではなかった見返してやりたいという気持ち。
スポーツが常に清廉潔白なものであるならば、自分がプレータイムをもらえなかったのは実力不足だろう。僕はスポーツにはそうであってほしいし、そうだと思って向き合っている。
じゃあ、やることは1つ。

自分の実力を証明すること。

どれだけ試合に出れずとも、バスケが息苦しい時もトレーニングやワークアウトを怠ったことはない。自分ならできると信じていたし、周りの期待を裏切りたくなかった。逃げたくなかったし、大好きなバスケを嫌いになりたくなかった。そのためにはいつか来るチャンスまで力を磨き続けるしかない。そんな努力も、試合がなければ正しい方向に進んでいるのかわからない。暗闇の荒野を進み続けるようなものだった。
そんな2年目の地域リーグ。

俺は間違ってなかった。

全11試合。
平均20得点10リバウンドを記録し続けた。
昨年度チャンピオンシップに出場したチームに1Qで連続11得点取ったこともあった。全国常連の実業団のベンチから
「34番を止めろ」
「簡単にボールを持たせるな」
「何回やられるんや」
「全部そこから始まるぞ」

と言った声が何度も聞こえてきた。つい1年前、ほぼ立つことのできなかったステージで僕は自分の実力、努力が間違ってなかったことを証明した
3ポイントもたくさん決めたし、and1ももぎとりまくったしアシストも捌いた。1on1で止められることなんてそうそうなくなった。
トップの画像を見るとわかるが、僕のミドルレンジのシュートに3人の選手がディフェンスに来ている。それほどアップヘルプ、複数人マークを必要とされる存在だと証明した。
自分の歩んできた道は間違ってなかった。決して簡単ではなかった。でも、俺は逃げなかったし向き合い続けた。あくまで目標はプロで活躍することだけど、溜まりに溜まった思いもあった。嬉しかった。バスケがすごく楽しくなった。

チームには本当に感謝している。
「お前のチームだ」と言ってくれてセットプレーをコールしたりボールをもっと要求するように声をかけてくれる。その上でプロを目指すことを後押ししてくれ、トライアウトや練習などにも自由に参加させてくれる。こんなにありがたいことはない。

3年目。

去年、自分の正しさを証明した。もう誰かを見返す必要はない。これからはもっともっと応援してくれる人のため、そして自分のためにバスケを楽しんで上を目指し続ける。
大阪でのバスケも2年目で、僕に特別にワークアウトをつけてくれるすごい人(すごすぎて、意味がわからんけどほんまに嬉しいしめっちゃ感謝してる)、同じチームで切磋琢磨(レッスン)してくれる人、僕の苦手をわざとついてステップアップさせてくれる人、全身でバスケを楽しみ続ける人…いろんな人に出会った。
バスケは楽しいし、ずっと続けたい。どんどん上手くなるし、もっといろんなプレーを覚えたい。この気持ちがなくなることはない。
そう思えるようになったのは自分の努力だけでなく、本当に周囲の人に恵まれたからだと思う。
今年もプロを目指し続ける僕は、いつまで大阪にいて今いるチームでプレーするのかわからない。いつかチームを去る日まで、大阪を離れる日までできるだけ多くの恩を返していきたい。
明日からはR.J.BeerZに所属して2度目の地域リーグが始まる。もっと活躍してもっとチームを勝たせて、もっともっとバスケを楽しみたい。

これからも俺は証明し続ける。
あなたが応援してくれたバスケ小僧は素晴らしいプレイヤーだと。

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