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今日のことを、書き記しておこう

今日はずっと、何年も、会おう、会おうと話していた人と、ようやく会えた日。嬉しくて。でもどうしてこれまで会えなかったのか。いや、ここで会えたことに何か意味があるんだろうと話した。

いま、訳あって、自分が昔、書いた原稿を掘り起こして、読み返す作業を始めている。心強い協力者を得て。

どこかに出した原稿は、全て覚えているつもりだ。けれど、書いて、日の目をみなかった原稿もたくさんあり、それは、いろいろあることはわかっていたけれど、いざ、掘り起こしてみたら、存在すら忘れているものがたくさんあり(読んでも、思い出せないのだ)、唖然とする。

覚えていたとしても、細かい内容までは覚えていない。いや、覚えているつもりなのだが、読んでみると、何だか自分ではない誰かが書いたもののようだ。20年やっているだけで、こうなる。面白いもんですね。

いまは、2019年、夏だ。

10年前の夏は、ぼくは最後の再就職をして、ある程度うまくゆきかけた後で、夏頃には突然、吃音の調子がわるくなり、思うようにはまったく声が出せなくなり、そのことで格闘していた。

後から思えば、ぼくは自分の中の吃音サンに助けられていた。ぼくはきっと、そのままでいたくなかったから。

そこで苦労して、再び会社を辞めなければならなくならなければ、その後の、この面白おかしい人生の展開はなかった。あのままだったら、ぼくはこの社会、"生きづらさ"を看板にした社会に呑み込まれてここまで生きられなかったかもしれないとすら思っている。

ひとりぽっちでもいい、闘おう、かな? そんな気持ちが、固まったのがちょうど10年前の秋だった。

相変わらず、ぼくは毎朝、1ページずつ「自分だけのページ」を書き続けている。もう何年も、休みなく、続けている。もう何年も、1日も休まず続けている。4月から続けてきたノート(左)が今朝で最後のページになり、次のノート(右)を買ってきた。明日の朝から、新しいノートに移る。

動き出せなくて、苦しかった1年間を経て、一歩、二歩、ぴょーんと何歩も、進むことができたような、この数ヶ月のぼくの意識の流れが、この「朝のページ」に残っている(はずだ)。

これまでのことは、どんなことでも、どんなにくだらないと思えることでも、全て後に生きる。そう信じてまた一歩、一歩、進んでゆこう。

(つづく)

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「道草の家・ことのは山房」のトップ・ページに置いてある"日めくりカレンダー"は、1日めくって、8月19日。今日は、「蛍」の話。

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