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朝の過ごし方、の一例

ぼくは朝に弱い方だ。──と若い頃は思っていた。いまは、そんなに苦手じゃない。朝が好きにもなった。

とはいえそんなに早起きの習慣があるわけでもないが、目がさめると起きる。必要な時は目覚ましアラームを使うが、目覚めしアラームにも無理やり叩き起こされるという感触は(いまは)ない。

夜のまだ早い時間(とは言っても21時とか)に寝られた場合、まだ暗いうちに目がさめることもある。今朝もそうだった。

2階の自室に上がると(小さいが2階建てだ)、窓が開いていて(網戸は閉まっている)秋の虫たちが盛大に鳴いている。いい声だ。8月中旬から鳴き始めるが、この頃になると、その声が深みを帯びてくるように感じられる。

真っ暗な中で、それを聴く。

お湯をわかし、まずはそのお湯を口に含みながら(途中からインスタント・コーヒーになるのだが)、いつもの"朝のページ"を書く。

そのあと、久しぶりに見事な朝焼けを眺めた。眺めつづけていると、次第に空が明るくなってくる。

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その頃までの朝の時間は、いわば瞑想のような時間になる。まだ動き出す前の時間というか。

そういう時間を大事にしている。

夜が遅くて、朝、ゆっくり空を見ているような時間がない日でも、"朝のページ"を書く時間だけは、"そういう時間"になる(そのために書いているようなところもある)。

家族が起きてきて、妻が洗濯機を回し、ふたりで朝食をつくり、息子は朝の支度をしていて、そのあと食事をする。

食後にちょっと寝転がって(畳の部屋だ)、窓を開けていたら、光がいくつかの小さなたまりになっていて、きれいだったので何枚か写真を撮った。

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こんなふうに、いろんな音や、光に感動するような暮らしを、いつまでもしていたいとぼくは願う。

(つづく)

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