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令和時代のデジタルマーケティングで大切なこと〜マーケティング4.0視点で考える〜

令和元年、いかがお過ごしでしょうか?平成最後の日、NHKのTwitter社からの中継は大変興味深かったですね!Twitterの運営サイドが考える令和でバズるであろうハッシュタグ(キーワード)と実際にユーザーから出てくるタグは少し違っていて、運営とユーザーとのマッシュアップ的な動きが見えて、現場は盛り上がっただろうなぁと微笑ましかったです。こういう歴史的なプロジェクトに参加できる方々は本当に誇らしく思ったでしょう。お疲れ様でした!

今日は少し真面目に令和時代のデジタルマーケティングについて考えてみようと思います。私が最近気になっていることを、フィリップ・コトラー教授のマーケティング4.0をベースにしたいと思います。

1. マーケティング4.0とは
2. ゆるい繋がりが生み出す経済効果
3.令和時代でチャレンジすべき施策

 1. マーケティング4.0とは
コトラー教授曰く、「伝統的マーケティングとデジタルマーケティングが統合し、カスタマージャーニーに沿って役割を交代しながら共存すべきもの」と記している。デジタルはあくまでも手段であり、顧客のモチベーションや状態によって、アプローチすべきものが伝統的なマスが響いたのか、それとも友人のSNSのシェアが響いたのか、時々によって異なってくる。マーケティング4.0はデジタルを活用しながら、顧客の潜在的/顕在的ニーズに答えるためのワンツーワンマーケティングを実践し、顧客エンゲージメントを高めていくことだと考えている。オフラインで良い体験を提供してもらったと感じる会社の商品は、情報が少なかったとしてもオンラインだったとしても購入したりするハードルは低くなっているように思える。

例えば、海外旅行先で出会ったとても美味しいクロテッドクリームが楽天に売っていたら信頼して買うだろう。また、いつも使っているNIKEのスニーカーなら、足の大きさもわかっているので、利便性が高いのであればわざわざ店頭に行かなくてもネット予約で楽しみに到着を待つ。

オンライン、オフラインを超えて自分が良いと思った顧客体験は、デバイスを超えて、リアルを超えてまた体験したくなるものだと思う。
その顧客の嬉しいな、と感じるところに、良いタイミングで良いコンテンツを最適なチャネルを提供していくことこそ、もっとブランドを好きになってもらうためのおもてなしであり、嬉しいアプローチだと思う。

マーケティング4.0とは、「顧客がやりたいと思うことをサポートしたり、促進したりするようなプロダクトやサービスを開発/提供することで、顧客を感動させ忠実な推奨者になってもらう」こと。そのために必要なのは顧客の趣味嗜好を知ることが大切で、顧客に関するデータをいかに保持しているか、ここが自社のブランドやサービス、プロダクトを好きになってもらえるための重要なポイントになってくる。

2. ゆるい繋がりが生み出す経済効果
私は2つのオンラインサロンに入会している(櫻田ラボ田端大学ブランド人学部)。それぞれプロフェッショナルで何かスキルを持っている個人が立つ時代だなぁと感じることと、そこから連鎖して生まれる新しいコミュニティが非常に活動的で、多くの人に良い影響を与えている素晴らしい繋がりだと感じている。
誰にでも門戸を広げつつも、人数やプライシングで制限を持ちつつクローズドな環境というのが「ちょうどいい」のかもしれない。ファンクラブとも違うのは、参加している「個」が一つの「タグ」で繋がり連鎖反応を起こす。その中でコミットメントの高い低いはあるけど、ゆるい繋がりによってアウトプットが各個人から出され、本人の学びとなり咀嚼され、自らのスキルとして醸成されていく。
私はどちらのコミュニティも中心的存在ではないが、コミュニティの真ん中に入って貢献するというのはとても重要だということを、グロービスの活動の中で実感している。今は(申し訳ないことに)直接的にビビッとくるものはないけれども、コミュニティ活動にゆるく(とはいえ、やるべきことはやる)参加することで、新しい仲間に出会うチャンスや、やりたいことを見つける行動指針のようなものをいただいている。
「ゆるい繋がりが生み出す経済効果」はこれからどんどん増えていくだろう。これは社会という大きな空間の中でアメーバ経営的な現象が起きているんだろうなというのが最近感じていることである。
オンラインサロンって、TwitterやFacebookで知って入会することが多いと思うので、きっかけはオンラインだけど、オフラインのFace to Faceでのコミュニケーションが作り上げているものだから、オンライン/オフラインを超えた、「マーケティング4.0」時代の新しいマーケティングのユースケースだと思う。

3.令和時代でチャレンジすべき施策
どんどんミクロのデータを取得せよ!」というのが一番言いたいことだ。もちろんデータを取得するだけではダメで、CRMを活用して顧客理解を深めることが大事だし、MAを活用して、より良いタイミングで顧客接点を通したマーケティング活動を事業側は行って行かなければならない。
その上で、生活者の視点に立って仮説を考え、データで検証していき、A/Bテストという地道な施策を高速回転で繰り返し、最適解と思われるものを見つけていく。「PDCA」ではなく「OODA」(Observe (観察)、Orient (状況判断、方向づけ)、 Decide(意思決定)、Act (行動))でサイクルを回していき、素早い意思決定とネクストアクションを重ねていくことをオススメする。1週間でこのサイクルを何回転できるかが勝負になってくる。最近はコンサルタントという事業会社のマーケティング活動を支援する立場となり、現場でやることはほぼないのだけど、毎回スポーツ選手みたいだけど地道に打席に立ってOODAというノックを打ち続けるというのが本当に重要だと思う。ぜひ令和時代はスポーツ選手のつもりでデジタルマーケターは一つ一つの取り組みをスピード感を持って、自社にとっての「成功パターン」を見つけて欲しい。OODAサイクルを回せば回すほど、失敗も増えるけど、その分成功に近く確率が増えるのだから!その検証のために、どんなデータがあれば、仮説をより「確からしい」ものとして検証できるのか、データ収集方法も自社のマーケティング活動に合わせて検討していきたい。

終わりに
事業会社で現場でマーケティング活動するのが一番楽しいよなー、と最近つくづく思う。やればやるだけ確実に結果が出しやすいのがデジタルマーケティングの良いところだと思うし、その分仕事にやりがいが出るし、これって自分にとっては天職だよなぁと思う機会が多いと感じている。残念ながらウルトラCや、正解がないからこそ「仮説」をいくつ持てるか、その仮説を検証、実行、仕組み化できるか、マーケッターの腕の見せ所だと思う。お客様に喜んでもらうためにも、データやデジタルツールを活用しながら、日々商品やサービスに磨きをかけていきましょう!

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