なんの係の人ですか?

 私は小学3年性の時に新聞係をしていたな。

 あまりにも唐突に昔のことを思い出すことがある。

小学3年生にだった私は確か新聞係だった。掲示物係、いきもの飼育係、保健係、黒板係、プリント係なんかもあった気がする。
何故数ある係の中で面倒くさそうな新聞係を選んだのか今となっては謎だが、そういうことが好きだったし、「新聞係を作ったらどうか、、」と学級会で発案した人間は私だったという覚えがある。今なら絶対嫌であるが、当時の私は好奇心旺盛な行動力のある馬鹿で頭もまぁまぁ悪かったので勉強する時間を削ってそんなことばかりやっていたのだ。
新聞係の仕事は簡単。月に一度クラスであった事柄などをまとめて新聞を作成、発行するという内容。自分たちで作った大方くだらない内容(〇〇くんが△さんに消しゴムを貸してあげました、優しいですね!とか好きなお菓子ランキングの発表とか)をまとめた新聞を掲示係に渡して掲示していただくのだ。
編集長気取りで新聞を作り、暇つぶしにクラスメイトがその新聞を読んでいるのをみてはニヤニヤしていた。きっと誰も読んでいなくても自己満足からニヤニヤしていただろう。ここまで来ると小3にして変態の出来上がりである。

学校の中では小中高、大学においても役割が決まっていた気がする。
この人はクラスの中でみんなをまとめる人だな。こいつは盛り上げ役。こいつは暗いけど適切な発言を適度にする係だな。あいつは馬鹿だけどガキ大将で実はいい奴だよな。。。みたいな。
それぞれの良さが組み合わさって動いていて、勿論モメたり喧嘩もあるんだけど、なんとなくまとまる、、
学校は社会の縮図らしい。言い得て妙。(使い方合ってる?)

 では、大人になった今、社会での私の役割はなんだろうか。

学校ではいつも絵を描いている子、絵が上手い子ポジションだった。どう考えても、クラスにいた頭が良くて仕事ができるタイプの人間ではなかった癖に社会に出た途端、自分の得意を無視してしまって短所にばかり目がいって、みんなみたいに会社員をまともにこなせるタイプになりたくってしょうがない。
一方で、向いていることがそういうことではないという事も痛いほどわかってきた。
クラスのサッカーをやっていた足が速いあの子もサラリーマンになっているから、私も真っ当な職業に就かなければ、、、絵をいつまでも描いてぷらぷらしていてはいけないんだ、、そう思った時期もある。
しかしそれは違う。サッカー少年はまともな少年がサッカーをやっていたというだけだ。
クラスでもいつも訳のわからない絵を描いたり、新聞係を勝手にやっていた私が急にまともになれる訳がないのである。
今大人としてまともな人というのは小学生の頃から勉強やクラブ活動をしっかりやっていただろうし、小学生としてまともだったのだと思う。

小学校の時の自分のクラスでの立ち位置というのはあながち間違ってはいない。真面目な人はやることは変わっても真面目だし。ヤバいやつはいつまでも何をやっても割とヤバいままである。
それなのに、大人になって擬態して周りに合わせることに必死すぎて本来の自分の役割をたまに忘れてしまうわけだ。
 私はこの世界の中で何をする役割の人間なのか。壮大なようで自分にさえ嘘をつかなければ分かり切ったような問いである。
私は絵を描く人間だ。(これ言うの恥ずかしいけどね。)
お金になってもならなくても、人のためになってもならなくても、ただ制作し続けるために生まれた悲しい生き物である。

皆さんはなんの役割の人っすか?

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