穴を開けて隙間を埋める

先日ピアスが増えました
増やしたというより増えたに近い

痛みも傷も伴うものだが事は案外あっけなく進むもので、「開けよかな」と言った2日後には診察台で血を拭き取られながら看護師さんの悪口を聞いていた。左耳が脈を打つのを感じながらぼーっと病院向けのポスターを眺めていた。金属臭に加えて首筋を伝う生温さが不快だ。今回は毛細血管が多いところだったようでなかなか出血が止まらなかった。

ピアスが開くのは手持ち無沙汰でなんとなく心に隙間がある時な気がする(まだn=2だから何とも言えないが)

寂しいから体に傷をつけるというとちょっと心配されるかもだけど(そういう行為を否定してるわけじゃないよごめんね)、ピアスなら"増やしたの、かわいいでしょ?"で済ませられるから変な説明が不要で楽だなぁと思う。それにお金さえ払えば安全に穴と痛みが手に入るから手っ取り早い。

しんどくてどうしようもなくて痛みでしか生を認識できないとかではない。ふと心の虚ろな部分に目が向いて何となくで穴を開けているだけなのだ。それだけで気は済むし、ほんとに深い意味はない。それに痛い思いまでしてするおしゃれってなんか他のものよりかわいい。重みが違う、ような気がする。

過去に自傷を試みたことがないわけではない。ただなんというか、踏み切るには他人の目に臆病すぎた。"自傷した人"というラベリングを恐れて結局腕は無地のままだ。オンライン版新聞の有料記事みたいな壮絶な体験などもなく、まあ耐えられるくらいのいじめとかを経験しつつ、(この言葉が正しいかは別として)"普通の家庭"の中で育ったし。

他のなんかでも書いた気がするけど不可逆の物って恐ろしいが魅入られる。開いた穴が塞がったとしても跡は残るんだろう。つまりは穴で埋めた心の虚ろさが消えないものとして体に刻まれてしまっているということなのだが。

はて、ピアスについての何が書きたかったんだっけ。これで書けたかな?忘れた。多分大したことじゃなかったと思う。

ピアス好きです、多分次開けるならトラガスだと思います。かわいいよね。

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