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【毒親育ち姉弟】弟への謝罪の気持ち。これからはそれぞれの道を歩む。

こんにちは。

春野太陽です。

前回に引き続き毒親育ちの兄弟がテーマです。


今回は私の身内で唯一謝りたい弟に対して

気持ちを伝える意味も整理する意味も含めて

筆を取りたいと思います。


私にいる3つ下の弟。

私はどれだけ彼のことを振り回してきたことか。

毒親家庭で生きてきた姉弟。

姉としてできたことが全然なかった。

君の人生をより苦しませてごめんね。



夫婦喧嘩の末、『離婚するから!あんたたち、父親と母親のどっちについて行くか決めなさい!』

と突然母親に告げられた小学生の私たち。
(結局いつも離婚するする詐欺なのだが)

「離婚するって言ってる!2人で止めに行こうよ!仲直りしてよって言いに行こうよ!今離婚されたら生活費はどうなるの?私たちもバラバラで暮らさなきゃならないの?そんなのやだよ!」

と弟に必死に説得する第一子長女の姉(私)。

「別に本人たちが離婚するっつってるんだから離婚すりゃあいいじゃん。ずっと仲が悪いのに無理に一緒にいる意味もわかんない。」

と冷静沈着で物事を見てる第二子長男の弟。


この時の私が離婚してほしくなかった理由は

生活費の心配や姉弟離れ離れになることだけじゃなかった。

本当は心の奥底で、
「苗字が変わったりするかもだからクラスメイトに変に思われたら嫌だ。」とか
「離婚した親の子だって見られたくない」って
【世間の目】を気にしてる自分がいた。

仲直りさせようとか綺麗事言って、責任感のあるようなことだけ表では並べて、離婚を止めようとしてたけど、本当はただ世間が怖かったんだ。周りから【普通の家族】と思われなくなるのが怖かったんだ。

本当に心の底から弟の幸せについて考えたり

仲が悪い夫婦でお互い嫌なら離れればいいっていう

シンプルでベストな答えを私はこの時出せなかった。

世間の目を気にして独りよがりだった。

弟の俯瞰的で冷静な意見こそが正しかった。

夫婦喧嘩のたびに離婚騒動巻き起こって

そのたびに私と弟も意見が分かれて

姉弟間に溝をどんどん作ってしまったね。


(※そもそも根本原因は春野じゃなくて親なんだからっていうのはいったん置いといて。
どんな理由にしろ私も弟を苦しめたことは事実だから、そこはちゃんと謝りたい。以降のエピソードも同様の気持ち。)




私が大学進学で地元と家族から離れることができた時

3つ下の弟は高校入学のタイミング。

私は一人暮らしになって親から解放されるけど

弟は実家で3人暮らしになり両親にガチ板挟み。

全ての夫婦問題や虐待が弟1人に降りかかる環境に。

「あの頃先に家から逃げたお前を恨んでた」

ってあとから弟本人より告白されました。

そうだよね。1人置いて逃げるなんて卑怯だよね。

知り合いの人に一度この話をしなきゃならないことがあってね。その人の反応は「なんで春野ちゃんが恨まれるん?だって3つ離れてたら年上が先に進学して家を出るのは普通のことじゃん。」

その通り。自然の摂理で先に私が家を出るのは当前のことではある。

でもね、毒親の元で苦しくて苦しくて仕方ない時に

先に姉が家を出て自分1人牢獄に取り残されたとなれば

苦しみや悔しさで心がぐっちゃぐちゃになって

『姉は俺を裏切った』って思っちゃうよ。

私だってあの状況で弟の立場だったら姉を恨むもん。

「自然の摂理だから仕方がない」だなんて割り切れないんだよね。

気持ちってそんな簡単に割り切れるものじゃない。

そんな、もどかしい思いにさせてごめんね。




大学一年の時に身体と精神が機能しなくなって

その後精神疾患の病名がついて服薬始まって

その後バイトにも行けず、でも通院は必須で、

だから親は仕送りを増やしてくれた。


あと、社会人1年目がボロボロになり

地元に帰ってきた時に

父が生活費は工面してくれたし中古車を買ってくれた。


弟は、仕送りの件も車の件も怒ってた。

きっと頭の中では理解してたはず。賢いから。

「姉は病気で働けないんだ。だから追加の仕送りが必要だったのは仕方がない。」
「姉は死にたくなるほど追い込まれて実家に帰ってきたんだ。貯金もなくて、メンタル落ち着くまで面倒見なきゃならないし、生活費も車も仕方ないよな。」

でもそれ以上に、兄弟格差とか兄弟贔屓って

本当につらいものだから。

仕方がないとは頭で分かっていても

どうしても姉の方が金銭面にしろ世話にしろ

よく面倒を見てもらっているって考えたら

ずるいって思っちゃうよね。

怒りの矛先をどこに向ければいいのか

困惑してイライラが募っていく弟を見て

本当に申し訳なかった。

でも私がかけれる言葉もなかった。



こんな役立たずな姉で、足引っ張りな姉で、

本当にごめんね。






あなたが突然実家に女の子を連れてきて、

「結婚する」と言った時、

私はあんまり驚かなかったよ。嬉しかった。

さすが弟、肝が座ってて自分軸揺るがないなって。

それも子供ができて大学中退しての就職・結婚。

お見事だ!って思ったし、憧れさえ抱いた。


世間の目を気にして動けない私。

親の言う【大卒→良い会社】のひかれた道しか

将来の選択肢はないと思い込んでいた私。

弟はそのどちらもはねのけて行ったね。


こんな臆病な私と真逆の行動力を見せつけられ

【生き方なんて何通りでもある!】って

少し勇気をもらったよ。


私は、あなたが結婚宣言して家を出たそのすぐ数ヶ月後に

絶縁計画を実行して毒親とはきっぱり離れました。

正直うまくいかないことはたくさんあるけど、

でも絶縁して一年強を迎えた今

少しずつ【世間の目を気にしない】とか

【ひかれたレールの上を歩いて生きるだけなんてつまらないから何を言われようがやりたいことをやる!】って

思考が少しずつ自分の心に素直になってこれたんだ。

そのおかげなのか、体調がいい日も増えてる。



私からはあなたに絶対に連絡はしないよ。

あなたの人生をもう邪魔はしたくない。

それぞれが1人の人間として決めた今の生活。

あなたはあなたで、子供や奥さんと暮らして

自分の家庭を築き上げることに注力してほしい。

私は私で、自分のメンタルの治療と社会復帰に

集中して生きて行く。

それぞれのやることがあるから

今はまだ、あなたとは会うことはない。


どこでどんな暮らしをしているか分からない弟。

でもずっとずっと応援してる。

いつかどこかで、深くなった溝に橋を架けて

仲良くおしゃべりできる時がくるのかしら。




弟よ。本当に本当にこんなダメなお姉ちゃんでごめんなさい。

弟が前を向いて今を生きていることを

切に願っています。

それぞれの場所でそれぞれ頑張ろうね。





2023.06.26(mon)
春野太陽

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