見出し画像

SAKAE SP-RINGと今の音楽活動の目標

「目標みたいなのってあるんですか?」って、久しぶりに観に来てくれた古い友人の奥さんが、ステージを終えた僕に何の気なしに尋ねてきた。

それがなんだかおもしろくて、「それはあるけど、それよりもみんながいいなって思えるような曲を書いて歌っていくこと自体が楽しいよ」って伝えた。

___________

SAKAE SP-RINGは、僕の1つの憧れでした。言い換えるなら目標だったのかもしれない。

でも、音楽をやるって、僕にとっては何かに出るとか、何万回再生させるとか、そういうことじゃないなぁって、この会話をしながら改めて思った。

フジロックに出たい、って、数年前からいろいろな場所で言っている。願いは正直に言いふらしていくのが叶うのに一番近いって思ったからなんだけど、それは願望であって目標とはちょっと違うなって最近思っていた。

___________

BUMP OF CHICKENだって、「目標なんかなくていいさ、気づけばあとからついてくる〜」とか歌ってたじゃん(#ダイヤモンド)。

だって、何かに出るとか、どこでやるとか、何人呼ぶとか、何万回再生するとか、そういうのって、音楽がいいからとはまた別の話が混じってくる。

人脈だったり、運だったり、お金だったり、宣伝だったり、連絡するかしないかだったりする。

___________

そういうのって、音楽とは別の努力なんだって思っていて、もちろんどれも大切だしネガティブなものでは一切ないんだけど、それらを目標に対する手段にすると、もう音楽とは別の話になっちゃう。

それで、僕が一番大事にしたいのは、いい音楽を作って、演奏することなんです。そんなんじゃ売れないよとか言う声が聞こえてきそうだけれど、売る(たくさんの人に届ける)ための努力はもちろんする。惜しみなくする。だって、届けたいから。でも、音楽活動の目標にはできない。だって、それは音楽の話じゃなくてビジネスのやり方の話だから。(ビジネスは悪とかではなく、音楽活動で一番したいのがビジネスではないということ)

___________

と、かなり前置きが長くなってしまったけれど、いい曲を書いて歌ってもっとたくさんの人に届けようって思って10年くらい続けて、やっと、憧れていた名古屋のサーキットフェス「SAKAE SP-RING」に出演させてもらうことができました。

なんで選ばれたのか、理由は教えてもらえないから推察するしかないんだけれど、それでもはっきりと言えるのは、続けてきたことと、いい曲を妥協なく作ってきたことと、それを広めようといろんな人の前で歌わせてほしいって言って歌ってきたことです。

___________

そして、これは社交辞令でもお世辞でもなく、いい曲だねとか、あの曲最高ですね、とか、めっちゃよかったですとか、CDくださいとか、サブスクめっちゃ聴いてますとか、ライブ一名予約お願いしますとか、そういう周りのいろんな人たちがハルラモネルっていうミュージシャンのことを認めてくれているからです。

まだまだまだ見ぬ人に僕の曲に出会ってほしい気持ちは勝手に燃え続けているけれど、その炎に薪をくべているのはそんなみなさんの力です。

___________

僕は音楽をするのが好きです。でも部屋で1人で歌っているだけじゃ満足できない人です。だからステージに歌いに行ったり、レコーディングして、CDやサブスクにして届けています。それを、させ続けてくれて、本当にありがとう。

SAKAE SP-RINGの当日、いつも来てくれている人と、久しぶりに来てくれた人と、まさか来てるなんてって人と、初めて会う人たちが、キャパ40人くらいのライブ会場(新栄sunset BLUE)に集まってくれていました。

前の方に10人くらい、後ろの方に5-6人の人たちが来てくれていました。会場の大きさからすると、決して多くはない人数だったし、前後の出演者に比べるとずっと少ないお客さんだった。けれど、どんな人数であっても来てくれた人たちに、この日のための歌を歌おうって決めていたから、曲にちゃんと自分の心を重ね合わせることと、人の心に歌うことを思って歌いました。

お客さんは、真剣に聴いてくれていたし、あたたかい空気を作ってくれていたので、僕はのびのびと演奏できたよ。ありがとう。それと、SAKAE SP-RINGと書かれた大きな幕を背にして歌うのはなんだかとても感慨深かったです。

___________

最近、僕のステージの最後の最後の最後の一音はお客さんが作っているんだって思っている。それくらい音楽はその場の空気やそれを感じ取った気持ちに影響されています。そして、それに影響される音でありたいとも思っています。だって録音の再生じゃない。それがライブなんだから。

_________

僕は心のどこかで少し、淡い期待もしてしまっていました。ソールドアウトしてるイベントのライブ、後ろの方まである程度人が来てくれるんじゃないかって思ったりもしてしまっていました。

でも、現実は一歩一歩しか進んでいかないんだってはっきりと見せつけられた日でもあった。次は、会場いっぱいの人の前で、やっぱりやりたいです。コロナ禍を断続的に活動してきて、2年越しのワンマンを決めて、リリースを1曲したくらいで見える景色や届く人たちの人数が目に見えて変わるほど、現実は甘くなんかないよ。

___________

ミュージシャンの友だちにそんな話をしたら、「活動し続けることに意義があるから大丈夫」って返ってきた。そうだよね、気が向いた時に曲書いて録って、なんか歌いたいからライブして、自己顕示欲だけで時々リリースするんじゃなくて、勝手に燃えている心の内の炎を、ちゃんと自分で受け取って、丁寧に日々に置いていかなければいけない。

これは、僕が20代でやってこなかったことだし、今一番やっていて楽しいことです。今そういう活動を僕はしています。

___________

だから、これからも活動し続けるんだよ。いい曲書いてライブで歌って、レコーディングして、リリースすることを繰り返しながら、今よりもう一つ大きなステージを会場いっぱいの人にして、その人たちの前で歌いながら、そこにいる人たちにとって生きていることが希望にしかならない時間を作っていきたい。それが、僕の今の音楽活動の目標です。

_________

楽しみにしていたSAKAE SP-RINGも終わって、この夏を迎えるまでのライブは残すところ、7月24日(日)の名古屋 鶴舞 K.Dハポン でのワンマンライブだけになりました。

会場いっぱいの人の前で歌いたいって思って、たくさんの人に届けたいって思って、それから大好きで憧れていた鶴舞K.Dハポンで歌いたいって思って、自分の音楽だけを鳴らすワンマンライブをやり遂げたいって思って始めた3年前のミニアルバムのリリースと、全国ツアー。

ツアーファイナルのワンマンを残すだけとなった2020年の3月に、コロナで開催を断念してからの2年半。

いつも忘れずにいた日です。
世界的で歴史的な出来事であれど水を差されたリリースツアーファイナルを持ち直すには、新しい歌が必要でした。だから絶対リリースしたかったのが『最新世界』という曲でした。

それを携えて、もう一度越えていけますように。あと1ヶ月半、自分の音楽を磨き続けます。

___________

長い文を最後まで読んでくれてありがとう。
これからもハルラモネルの音楽をよろしくお願いします。

そして、ワンマンライブにもぜひ、足を運んでみてください。予約してくれた人は、ぜひ期待して、楽しみに待っていてくださいね。

いつもありがとう。
これからも、いい音楽をやり続けます。


▼あらゆる詳細はこちらから▼


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?