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鬱日記 #8

抗うつ薬を飲んで、大きく気分が落ち込むことはなくなった。——だけど、なんだろう。この薄いベールで世界と私が隔たれているような感じは。

感情の津波から守るためのベールは、海を全く見えなくさせてしまった。聞こえるのは寄せては返す波の音だけ。悲しみも慟哭もない代わりに、喜びも幸せもどこか他人事。

守られている、籠の鳥。鳴いても鳴いても、聞こえるのはこだまだけ。

あと三週間。それが、復職へのリミット。それまでに仕事ができる身体にしなきゃいけない。

触れるのが、怖い。感情の濁流が、怖い。私はもう、生身の自分を世界に晒せない。

低空飛行のままいつまで飛べばいい?

灼熱のマグマを鼻の先に見ながら、いくら命綱が切れることはないと保証されても気は休まらない。

薬で守られたことで、私にとって世の中のすべてが刺激が強くなってしまった。ベールがなくなることが怖い。死なないけれど、生きてるわけでもない。

どうしたらいい? 私は本当に人間に戻れるの

いつもありがとうございます。執筆のエナジーチャージのためいいなと思ったら「スキ」していただけると幸いですー(*'ω'*)