電波系卑弥呼

こい味ご覚悟！

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こい味ご覚悟！

あの頃に思いを馳せて、鶏卵

　2023年6月現在、卵が高い。私が一人暮らしを始めたころには考えられなかった高騰である。私は今、歴史的な瞬間に立ち会っているのだろう。 　ここで、過去に私が書き留めていた卵に関する文章（2020年作成）を読んでいただきたい。ちょっとした“歴史”を感じるかもしれない。 ーーー 『タマゴ（10個入り）の多感な青春』 　これは某市某区のごく一部で繰り広げられているティーンズロードである。 　一人暮らしを始めてすぐは近所のA商店によく行っていた。タマゴ（1パック10個入り）が

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    • ふわふわ自転車スタンドとの終わりなき係争

      　私にとっての青春の象徴は「自転車」。最寄り駅は徒歩20分の無人駅、みたいな街で生まれ育った人間には、自転車は不可欠な移動手段。歩いてる人なんか誰もいない、自動車だけがビュンビュン走っている（ＯＨ！　モータリゼーション！）国道を毎日歌いながら激チャしたものです。 　ちなみに雨の日はバス通学。案の定1時間に1～2回くらいしか来ないから、停留所の時刻表を撮って大事に保存してました。 　 　卒業後、私は時刻表を気にしなくていいくらい交通が発達した大きな街にある大学に進んだ。なのにそ

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      • 留守番電話でリスニング

        　時おり、ナゾの電話番号から着信がある。見覚えもなければ、電話帳にも登録されていない番号……。緊張の時である。世界のどこにいるかも分からない、会ったこともない相手と、スマホを挟んで隣り合わせ。今この緑のボタンをスライドすれば……世界の国からこんにちはになってしまう……。さくらの国で2023年のこんにちは……。 　私は電話帳に登録していない番号には絶対出ない。たとえその番号に見覚えがあったとしても出ない。いったん泳がせる。そして番号をネットで検索して、「やっぱり勧誘の電話か」と

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        • 後輩たち

          　昨年末に後輩のA子嬢から、「今一番欲しいものはなんですか」と聞かれた。私の誕生日まであと一か月たらず。ははん、とは思ったが、ここはA子嬢に花を持たせよう。 　私はただ一言、「イケてるローファーが欲しい」と言った。 　「あー、ローファー。色は黒が無難ですかね？」とA子嬢。私は「黒も黒以外も欲しい」と言った。そしたら彼女は「まったくぅ！ 欲張りなぁ」と嬉しそうだった。14時過ぎのことである。 　彼女は素直なピッチャーだった。誕生日1週間前には「深い意味はあるんですけど、靴のサ

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          初鳴き

          この投稿をよんでくださった方 夜分遅くに失礼いたします。 電波系卑弥呼と申します。 標記の件につきまして、自己紹介いたしたく存じます。 24時間営業のスーパーマーケットで、熟したゴールドキウイ（1個税込99円）を買おうとした時に、ふと思ったのです。 私と、私の周りの愛すべき人々と、ちょっと不条理な状況と、たくさんの思い出は、指の隙間から零れる砂のようであると。 どんなに指と指をぴっちりと合わせていても、緩んで零れるのです。 零れた砂はそのまま砂場に落ちてゆき、一生見つ

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