チョコレートから東欧マフィアを経由して日本再興へ
穏やかだけど追い詰められてる土曜日。いや、誰にというわけではないのだけど、これは本当に自分が悪い。諸々の原稿の締め切りと、それに応えきれていない現状が押し寄せてくる。
とはいえ、気力が湧いてこず、黙々とインプットをしながら過ごす土曜日。いまは本を10冊くらい並行で読んでいて、仕事と読書を往復しながら、直近のタスクに手をつけていく。
蕪木祐介さんの『チョコレートの手引』という本を読んでいて、カカオ豆がどのように生まれ、ぼくらが食べるチョコレートがいかにして作られているかを学んでいるのだけど、知れば知るほど、どこでもチョコレートが手に入る現状のすごさを思い知る。
もっとも、原材料欄を見ると「砂糖」のほうが多い板チョコレートもあるのだけど、それでもカカオマスはちゃんと含まれていて、赤道近くのどこかの国からやってきたものだろう。
同時に、テレビ番組の『クレイジージャーニー』で、ジャーナリストの丸山ゴンザレスさんが東欧マフィアの巣窟に潜入したりする様子を見てみると、それらの国より、この日本がいかに狭い国土にかかわらず人口が多く、それだけ争いが少なく、繁栄してきたかが見えてくる。
その後に渡辺京二さんの『逝きし世の面影』に目を通してみると、この日本も近代化の過程でなくしてしまった文明があり、それらは訪日した海外の方からすると尊いほどのものだったかが語られていく。
それは落合陽一さんが『日本再興戦略』で語ったものともつながるかもしれず、ぼくたちがなにをこれから芯としていくべきかを考えさせられる。
こんなふうに複数の読書や視聴の体験がつながっていくと、身の回りのものの見え方が変わったり、考え方に緩急がついたりして、すごく楽しい。
こじつけかもしれないけど、いいのだ。どんどんこじつけて、世界と日本と自分の接点を増やしていくほどに、何がしかの役割であったり、意義であったりが、ぼんやりとでも見えてくるのかもしれない。
仕事の進みは平伏して詫びるしかない状況だけれど、こんな土曜日がなくてはならぬ、と思える日だった。
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