私のハートメイドストーリー

下僕

俺は、ずっと独りぼっちだった。
いつからそうだったかなんて覚えてない。
ただ、ずっと独りだった。
それがずっと悲しかったけど、やっぱりそばに居てくれる人なんてできなくて。
だから、あれを神の思し召しかと思ってしまったんだ。
あいつに、俺を玩具と呼ぶ、狂ったあいつに捕まったことを。

あなたはだれ?

ここはどこ?私は誰?
いや、私が誰だかは分かる。
ここに来るまでの記憶が無い、
ただの女の子。
ここは一体どこかしら?
生暖かくて、柔らかい壁……。
まるで生き物の中みたい。
私は何かに飲み込まれたのかしら……。
もしかして、生贄?
……あぁ、違うのね。
私じゃないの。
ここは誰?私はどこ?

主人様

いつの間にやら俺は、
また独りぼっちになっていた。
今度は捨てられないように、
頑張っていたのに。
一体俺の何がいやで
離れていくというのだろうか。
俺には、人の心が分からない。
だから、そのせいだろうか。
……まぁ、いいさ。
また1から探し始めるとしようか。
俺の新しい、玩具たちを。

方法

お前、要らないよ。
その一言で、壊れてしまった。大丈夫だと思っていたのに、呆気なく。俺の心は、こんなにも弱かったのかと思うと、たまらなく恥ずかしくなった。それこそ、もう誰の前にも姿を現したくないくらいに。
……そうしないようにするのは簡単だよな。
下を見て俺は、飛び降りた。

やしろがみ

いろんなものが、私の前を通り過ぎて行った。いろんなものが、私の前で空を仰いだ。いろんなものが、私を想いで埋め尽くした。それが、遠い昔の話。今は大きく変わってしまった。誰も、私の前に立たなくなった。誰も、私を見なくなった。……そう、私は廃れた社(やしろ)になった。

あかいいろ

赤い飴、赤いジュース、赤いお菓子、赤、赤。赤い本、赤いランプ、赤いソファー、赤、赤、赤。生き物にナイフを刺して、赤。赤いものが、大好き。もっと、もっと、赤が見たい。もっと、もっと、赤に触れたい。赤が、足りない。……そうだ、目の前に有るじゃない。私から吹き出す、赤。

それ

要らないものは切り捨てて、自由気ままに楽しく生きる。それが私の望む人生。その人生を手に入れるために、私は望まない人生を歩む。言われのない矛盾と、多少の苦痛。それでも私は、この生き方を変えられない。それが私、私がそれだから。……だから、自由に生きさせて。

本当は

大嫌い。そう言って、彼女は俺の元を去って行った。意味が分からなかった。一体俺が何をしたというのだろう。そして、寝て、また起きたら気が付いた。彼女が泣いていたことに。……離れて行ってしまったのは、俺の方だったのだ。焦燥感と共に俺は、ただ俺の冷たい骸を見下ろした。

解放

ナイフから、朱い血が滴った。足元に広がっていくのは、赤黒い、水溜まり。……気持ち悪い。俺は指紋の付いたままのナイフを引き抜いて、もう一度その肉塊に突き刺した。はは……と、思わず渇いた笑いがこぼれる。これで俺はもう、自由に生きられるんだ。心が、静かな安堵に包まれた。

告白

悲しいことは、見ていること。
楽しいことは、幸せなこと。
嬉しいことは、ここに居ること。
だから私は、悲しいのだ。
だから私は、楽しいのだ。
だから私は、嬉しいのだ。
必要なのは、勇気を出すこと。
だからずっと、大好きだよ。
今度は私が、勇気を出すから。