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リスボンの熱。その1

2019年7月1日。もう2ヶ月以上が経ったのか。

ロンドン市内から電車でルートン空港へ。ルートン空港のエリアは市内とは電車の料金体型が少し違うらしくいつも使ってるオイスターカード(※1)ではそのまま自動改札を通れず・・。ちゃんとチャージがなくならないように入金しておいたのになぁ。。

改めて駅員さんに清算してもらってから空港行きシャトルバスに乗り込んだ。しばらく乗っていると新しいけどどこか全体的に「薄っぺらい」(失礼!)感じの空港が見えてきた。バスを降りてスーツケースの荷物を整理してからパッキングし直してWizz AirというハンガリーのLCC航空のカウンターで荷物を預けた。あとで気づいたことだけど荷物を整理した時に一時的にカートに置いておいたチェーンキーと小さい鍵をそのままにしていたみたい。。すっかり忘れてた。そのことに気づいたときはすでに飛行機に搭乗するために並んでいた。私の前に小さな女の子をベビーカーに載せた若いカップル。あとで訊いたらその女の子は11ヶ月で目をクリクリさせて私の方をよく見てはベビーカーから顔出したり引っ込めたり。私が変な顔をしたりするとよく笑ってた。当初の出発予定時間を1時間くらいおして飛行機は離陸。眠ろうと思ったがあまり眠れなかった。

ロンドン滞在中から咳が出るようになり風邪薬を飲みトローチを舐めていた。多少上空にいる間に時間は少し縮んだが当初の予定よりかなり遅れてリスボン空港に着陸。今回の滞在先は一度も会ったことのない人の家。6月に奄美の南部の集落・嘉鉄(かてつ)で出会ったアメリカ人英語教師・チャックに紹介してもらった音楽好きの2人が住む家。そこに住むルイスから「空港から15ユーロくらいでタクシーで着くよ」とメッセージが送られてきたのでタクシー乗り場に行ってみると長蛇の列。Uberのアプリを開いて配車を依頼してみたが「35分待ち」と出た。それをルイスに送ったら「F○○K!」と返ってきた(笑)。アメリカ人が言いそうなこと(偏見!)をポルトガル人も書くんだなぁ。と思いながらも今この時間Uberで調べてる人がこの周辺に何十人もいそうだと予測できたのでタクシー待ちの列に静かに並ぶことにした。思いの外列は進んでいきその間にせっかくだからポルトガル語で行き先くらいタクシーの運ちゃんに言えた方が面白いだろうと思い調べて言えるようにして進んでいく列の中で復唱していた。多分並んでから15分くらいでタクシーに乗れた。早速習いたてのポルトガルで行き先を伝えそこに行きたい!と言ったら通じた。こういう時って単純にうれしい!

スマホのGoogle Mapを見ながら住所と照らし合わせて確かに目的地に向かっていることが確認できた。途中から狭くて坂道ばかりのエリアに入った。周りは石造りの建物ばかりで道は石畳なので車の走りが安定しない。急に中世の時代にタイムスリップしたような気持ちになった。家に近くまでついてるはずなのに建物にあるはずの番地がない・・・。

よく見ると教えてもらった住所の数字の部分がその周辺の建物に順番につけられてるはずなのに教えられた数字だけが飛んでいてない。。ここかなぁ?どうだろうなぁ?とタクシーの運ちゃんと話してると番号が書いてない建物のドアがギーっと書いて中から男性が出てきた。「ルイス?」と訊くと「イエス!」。そのまま私は正直すぐにでも眠りたかったがルイスは近くにまだやってる店があるからビールで乾杯しようと言ってきた。せっかくなので、とついて行ったらそこはまるで沖縄の集落にある小さな商店(「まちぐゎー」と呼ぶ)にイートインできるスペースが少しあるようなかわいいお店。周りのお店や建物の電気はあまり暗くなくその店だけが光を発していた。

移動の疲れと無事到着できた安堵感とビールの酔いが合わさりプラス中世の時代にタイムスリップしたような感覚が加わり、私は今どこにいるのかわからなくなった。その店や店の外で小一時間ルイスや後からやってきたルイスの知り合いと話した後、家に戻って爆睡した。

※1 オイスターカード:ロンドンの電車やバスを乗車する際に使う電子カードの名前。お金をチャージして使う。Oyster card。

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