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スポーツを悪者にする大人たちへ。


こんにちは。はやぶさです。最近,noteでの復活を遂げました。
そして,W杯のために基本的に寝不足です。
(元々が朝型なため,試合観ながら寝てしまうとかも多く非効率…。)

さて,つい最近ショッキングな話を聞いたので,書かせてください。

いま僕が代表を務めているサッカー普及団体「つくば少年少女サッカー連盟」の活動の一つに,『つくばGKスクール』というものがあります。

【つくば少年少女サッカー連盟】
公式HP:https://tsukubarenmei-soccer.com/
FBページ:https://www.facebook.com/tsukuba.syonensyojo.soccer/

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☆地域で大学生中心に運営するサッカー普及活動を行う団体です。


その『つくばGKスクール』は,
筑波大学で現役GKとして活動する学生を中心に指導者を集め,なかなか地域のクラブや中学校の部活動で専門的な指導を受ける機会の少ないGK(ゴールキーパー)の選手のために行っているスクール活動で,

1年に3期にわけて15回ほど,毎週月曜日に実施しています。
(1期につき5回,年間で約15回の実施)

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対象は小学4年生から中学3年生なんですが,練習を見学されていた,あるお母様からこんなご相談をされました。

「うちの子,中学3年生でもうすぐ部活動も引退なんです。でも本人はその後もサッカー続けたいと言っていて。ここのスクールは週1回で,それも5回で1セットだからそんなに多くないじゃないですか。他にも,こんな感じで参加して練習できるような場所ってご存知ないでしょうか。」

一瞬,あそこのスクールなら…,いや小学生だけだったな…。あそこのフットサル上で個人参加やってるけど練習って感じじゃないな…。などと思考を巡らせたんですが,
よく考えてみるとそんなに難しい問題じゃないように思えました。


「え,部活動に参加して,後輩たちと一緒に練習するのじゃダメなんですかね??」

すると,
「学校の決まりで,3年生は夏の大会が終わって部活動を引退したら,その後は部活動に参加しちゃダメだそうで…。」

「え…?」

「先生方からすると,そこからは受験に備えて勉強に集中してほしいってことだそうで…。」

「え…?」

※ここから少しだけ荒れます。


意味わからん!

とはいえ,めっちゃ日本的。
いや,ここまでしているのはこの中学校くらいだと信じたいのですが,そういうところ多いのでしょうか。

自分が勉強に集中したいという意思をもって,少しスポーツにかける時間を自分で制限するのは,別に構わないと思うし,尊重すべき判断だと思うけど,

スポーツしたいって言っている子供から,一番身近な環境を強制的に取り上げるって,どういうこと!?

そもそも,「スポーツやめれば勉強に集中できる」っていう考えがそもそも浅はかで,
スポーツはあくまでレジャー・娯楽なので,勉強を頑張ったご褒美とか気分転換に汗を流して楽しむもので,それは学生の本分の「学習」を妨げるものではないはずなんですね!

むしろそうなっていたら,そのバランスのとり方を指導してあげるのが教育現場の仕事の一つだと思うのですが,それを強制的に「はいスポーツやめてー,勉強せー」って。

個人的な経験として,勉強しなくちゃいけないのでクラブ辞めますっていう子供の多くは大人が仕向けていることが多いんですね。それか周囲の雰囲気。本人の確固たる意思なことは少ない。

サッカーやる時間を減らしたらその分,勉強に回せるという考えなら,ほとんどの場合それは上手くいかないと思うし,単に大人が安心したいだけに見えます。

文武両道とかたいそうなものじゃないんです。
むしろ大人になっても身近にある,仕事(学習)と遊び(スポーツ)のバランスの問題なんです。

そもそも日本の中高の学校部活動における「引退」っていうワードが嫌いです。
生涯スポーツという言葉も存在しています。

たとえその3年間のライフステージでの最後の大会が終わったところで,子どもたちがスポーツと付き合っていく長い長い人生は終わりません。


日本の部活動はヨーロッパのスポーツ先進国にもないユニークな文化です。

一日の大半を過ごす学校にもれなくグラウンドがあり,授業が終わればすぐにスポーツや文化活動に取り組める。素晴らしい環境です。

なのに,それを活かそうとせず,活動をしたいという子どもたちの参加を制限するよう現状は,僕は許せないのです。

プロアスリートであればその第1線から退く時には,競技からの「引退」という言葉を使うかもしれません。
ただそれでも,スポーツそのものの「引退」などあるのでしょうか。

ましてや中高生にあるわけがない。彼らのスポーツ人生は始まったばかりです。

一番恐ろしいのは,例えば今回の件の中学校の先生方が,
勉強するのにスポーツ(部活動)は邪魔だ。」と(画一的に)考えていることでしょう。

もちろん子供たちひとりひとりに目を向けて,目標のために優先すべきことを指導することはあると思いますが,

一律に子供たちのスポーツ(部活動)への参加を制限するというのは,上のような考えがあるのでは,とあくまで推測の域を出ませんが,そのように思えてしまいます。

ちなみに,同じような考えの親が一定数いるのも確かです。
スポーツや文化活動は受験勉強の敵だ。」と。

今の大人世代がそういった考えを持ってしまっているのは,間違いなくスポーツの世界の人間の責任です。それは自覚せねばなりません。

ただ,こういった大人たちに囲まれることによって,子どもたちの価値観が同様に固まってしまうのは,一番避けたい。

勉強に集中しなくちゃいけないからスポーツはできないな」というのが彼らの当たり前になれば,彼らが成長したときに,

仕事が忙しいから,スポーツなんてやってらんないな。」と当たり前のように考える大人をたくさん輩出してしまうのです。


そしてまた,「子どもたちからスポーツを奪う大人」にもなりかねない。
これは間違いなくこの国のスポーツ文化の醸成を遅らせます。
ダメです。絶対に。

スポーツに罪はないのです。

大人たちよ。スポーツを悪者にするな。

はやぶさ

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ご相談してくれたお母様の息子の気持ちを尊重して,勉強も頑張ってほしいけど,サッカーをやらせてあげたいと考えられるその姿勢には,非常に感銘を受けました。
「素敵な環境を用意してくださってありがたいです。」という嬉しいお言葉に見合うように僕らも頑張っていきたいです。

こういった大人が,教育現場や社会のスタンダードになればいいなあ。


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