アート作品の価格の決め方とは
皆様アート作品が、どのようにして値段が決められてるか知ってますか?
多分知らない方がほとんどだと思うので、本日はアート作品の価格について投稿します。
号いくらというルール
日本の場合に限りですが、「号いくら」みたいな決め方をします。
大体大雑把に記載すると、1号が葉書サイズくらいと思ってもらって問題ないです。
要するに、葉書1枚あたりの大きさにあたりいくらです、みたいな世界観。
自分の場合、10号で12万円(税込だと13万2000円。額装してる場合はバッサリ税込16万前後でしょうか?)になります。
この場合、1号(葉書サイズ)あたり1万2000円プラス額装代プラス消費税、みたいな計算になります。
作品が小さくなればなるほど価格は割高になり、逆に大きくなればなるほどボリュームディスカウントが発生します。
号あたりの価格の決めかた
で、その値段どうやって決めんの?
正直ね、最初は作家の気分や感覚によるところが大です!特大です!
皆最初はどう価格を設定していいのか分からん。
とは言え適当に付けるわけには行かないし。
色々な人に話を聞いたり(これまた人によって言い分全然違うのですよ。苦笑)いろんな人の値段見て考えたり。七転八倒でございます。
ちなみに自分は最初、号5000円からスタートしました。安すぎです。
価格の付け方に関しては完璧チキンちゃんでした。泣
販売手数料について
この価格、売れたら作家の手元に全部入ると思いますか?
答えはNO!です。
そりゃそうですよね。
じゃないと画廊やデパートの美術画廊等は、どうやって食っていけばいいのさ?となるので。
で、この取り分がソレなりにえぐい。
画廊で販売する場合、
・画廊のレンタル料プラス販売手数料20%
・画廊のレンタル料が発生しない場合は50%
と、なる事が多いです。
そしてデパートの美術画廊だと
・販売価格の70%が持ってかれます。
と、なります。
だから美術作家の手元に残るのは、多くて半分と言うことですね。
貧乏美術作家の人件費なんて無きが如しよ
ちなみにデパートで展示する場合
・箱代
・額装代
は、作家持ちになります。
※画廊の場合はケースバイケース
だから 例えば10万の作品が売れると自分の手元に残るは、ひとまず3万。
そこから上記箱代、額装代、画材代、その他諸経費(交通費や運送費、交際費等)を引っこ抜いたらまぁ不思議!
手元に残らないどころかマイナスになってしまう事もあります。泣
あれ?売れたのに?うそ~(汗)となります。
だからデパートの美術画廊だと、価格がより高くなったりするのです。
自分もデパートの画廊を主戦場にしたらと考えると、今の価格じゃ無理ですね。
(まぁ画廊で売っても今の価格じゃタダ働き同然なのですが)
美術の世界の謎ルール
そんな話をすると、たまに言われる事あります。
「なんでそんな安い金額でやってるの?」と。
えぇ、仰る通りですよ。俺も上げたいよ。
でもね?上げたらより売れなくなりそうでオッカナイのよ!泣
あぁチキンよ…。
そして不文律としてあるのが
「値段を一度上げたら下げちゃダメ」と言う謎ルールがあることです。
想像するに、価格を決めるのは作家側のことも多いので、社会性ゼロの作家側に価格の上下左右を任せたら気分で価格が乱高下するから?と思います。間違ってたらごめんなさい。誰か知ってる人いたら教えて。
この謎ルール、海外の美術市場も一緒なんだろうか?
年間5%とか10%までだったら下げてもOKとかにすればいいのに…。
そうすればちょびっと値段上げて様子見できるのにっ。泣
売れない美術作家の現状
どちらにせよ、売れっ子作家にならないと金銭的には話になりません。
やり方は様々あり、ツッコミどころも同業者によってあると思いますが、そのへんの細かなところは割愛。
せめて号3万とか4万はつけたい。
できれば10万以上付けたい!(懇願)
アート商品とは
そしてアート作品を「商品」と見た場合。
あえて「アート商品」と捉えると、評価された場合は「こんなにもらっていいのかい?汗」となることもあるのです。上記に書いた金額なんてはるかに超えるほどに。
あぁなりたい。うぅなりたい。
生きてる間にどうしてもなりたい!
購入してくれた人に報いたい!
オークションのからくり
どうしたら、そんなに価格が上げられるのか?
それはシンプルに描けば描くほど売れること。
完売作家、なんて言い方したりします。
※完売作家と言われても講師業やりながら生活してる人もいるけどね。
それともう一つ。
オークションで高値で取引されるようになることです。
しかし!ご存知の方も多いと思いますが、オークションで自分の作品がいくら高値で取引されようと、美術作家の手元には1円も入ってきません!
何故か?
だって小説買って古本屋で売ったら小説家に取り分行くと思う?
そんなことないですよね?
それと一緒。
NFTの登場
そんな仕組みを解決?するかもしれないのがNFT。
まだ出てきたばかりで手探りですが、消えてなくなることもあるかもしれませんが。
こちらで転売されると著作権者の元に一定のパーセンテージの料金が入る仕組みとなっています。チャリーン♪
自分は4月以降取り組む予定でございます。
売れるといいなぁ土地勘作法が全く分からんけれど。
愚痴ですごめんなさいね?
上記を読んで理解できた皆様なら分かると思いますが、売れない限り、バズらない限り、美術作家の収入なんて鼻くそ以下です。
そんな前提を元に、以下の文面読んでみて。
時は2008年。
場所代を払いつつ、貸画廊で個展を開催しておりました。
とある来場者の方に噛み付かれました。
「あなた!主婦がパートして一体いくらもらえると思ってるの!?もっと安くしなさい!」
ネチネチネチネチ30分ほどクドクドくどくど絡まれました。
死に晒せ。今でも思うよ一生の怨念ですよバーカ!
主婦がパートする以上に、例え売れたとしても手元に残らねぇんだよ!
このバカチンがっ!(激怒)
は?何?知らないから仕方ない?
ふざけるのも程々にしやがれ。
知らかったら何言ってもいいってもんじゃねぇんだよ!
無知は罪なりなんだよバカタレがっ!
そんな出来事がありましたとさ。
せめて皆様には笑っていただければ幸いです。
以上本日の講釈および愚痴でした。
また次回。
もし文面を読んで興味を持ってくれたなら、以下画像リンクから自分のサイトをご覧いただけます。
これまでの作品すべて見れます。そして作品売ってます。
よろしくお願いいたします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?