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原美術館/2019


取り壊しになるって聞いて、
「いよいよ、ラストチャンスかー。
私、行かないと!」

それまでも
気になっていながら
なかなか足を運べなくて居た
原美術館。
閉館まであとどれくらい
時間ある?



行くなら今だ!


別件で
東京に行く予定あり。
そこに前泊することで
無理やり予定に詰め込んだ。

2019年のこと。



6月のこの日は
梅雨前線が停滞してるとか
なんだかで、
朝から雨が酷くて
途中、
新幹線も何回か見合わせて
停まったりしてた。

予定より遅れて
品川駅に到着。


品川から
タクシーに乗る。
東京オリンピックの
マークが入ったタクシー
「JPN TAXI」が目の前に。
私の中に、
東京2020オリンピックの
高揚感を
意外なところで感じた。


タクシーは住宅地の通りに入って
程なく降ろされた。
美術館は
雨にも
この場所にとても馴染んでた。


門から中に入って行くと
木々の向こうに
こぢんまりとした建物が
現れた。
雨の日の緑がとてもきれいだった。


たしかに年季の入った建物。

入り口までのアプローチも
素敵だったし、
中の作りも曲線的だったり
床もヘリンボーン、
手入れされた細部が
印象的だった。



残念ながら
その時の作品が何だったか
今はもう記憶にない。
若い男の子たちが
居たように思う。
建築やってるのかな?
アートかな?



建物の奥の方にカフェがあった。
通された席、
この眺めがとてもよかった。


スタッフの方に 
庭を散歩することもできる
と促されて
その後、
傘を差しながら
少し歩いてみた。



この庭は
撮影禁止だったらしいのだけど
知らずに撮ってしまったもの。
今では貴重な一枚。
撮っておいてよかった。



閉館までにもう一回ぐらい
来れるといいなって思ってた
けれど
まさかコロナに見舞われるなんて!


緊急事態宣言後、しばらくして
予約制で再開。
最終日が近づくと
閉館を惜しむ多くの人々が訪れ、
このカフェも連日、混雑が続いたらしい。



結局、再訪することは
叶わなかった。
あれが、私のタイミング。


ひととおり観た後、
品川駅に戻る。
コインロッカーの
スーツケースを取り出し、
その日は
東京タワーの見えるホテルに
泊まることにしていたので
そちらに移動。

そして
外は
あいかわらずの大雨
雨雲のせいか、もうすでに薄暗い。

予定では
チェックインしたら
そのまますぐにでも
東京都美術館に行って、
クリムト展を
観るつもりだったけど、

いつまでも止まない大雨に
心が折れたのと、
東京タワーが
とても綺麗だったので
もう部屋から
出たくなくなってしまって
断念。


クリムト展は東京のあと
豊田市美術館に
巡回することになっていたので
そちらで観た。


撮り溜めた写真から
回想しています。


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