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スエードスニーカーのお手入れ(染め直し)をしました

本革製品ってちゃんとお手入れすれば長持ちしてくれるからいいですよね。私はかなりズボラな方ですが、ズボラなくせに革製品が好きなので、簡易的なお手入れで済むものを選びつつ楽しんでいます。

中でもスエード(ヌバック)は、使用後のブラッシングとたまの防水スプレーのみというかんたんなお手入れでもOKならくちん革のひとつです。ただ、やはりたまには栄養補給や染め直しなどしっかりとしたお手入れをしてあげるとさらに長持ちします。

お店に持っていくのもアリですが、スエードの染め直しは特殊な技術などは必要ないので、やろうと思えば自分で簡単に出来ちゃいます。

という訳で今回は、スエードスニーカーのお手入れ(染め直し)をしたのでそのやり方をご紹介します。

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今回お手入れするのはこちら。New BalanceのM996。買ったのは二年半前で、割とどこへでも履いて出かけていますが、まだまだ現役です。

とはいえ、もう一年以上本格的なお手入れをサボっているため、いい加減色あせが気になってきました。旦那も同じものを持ってるので、二足同時にやってしまいます。

用意するもの

・靴用ブラシ(豚毛) 

私は適当に買ったちっさいやつを使ってますが、足が大きい人はもうちょい大きいやつがいいかも。私も大きいのが欲しくなるときがあります。

・スエード用塗料

スエード塗料、これ一本で栄養補給もできます。カラバリも豊富。

・防水スプレー

・靴用接着剤

靴底の剥がれの修繕に使います。剥がれ等がない場合は不要。

シューケア用品は以上。
以下は普通に家にあるもので。

・メラミンスポンジ
・タオルやティッシュなど
・マスキングテープ(塗装面と違う色のもの)
・ガムテープ(中の汚れ取り用)
・はさみ

このほか、塗料が手についても石鹸で洗えば落ちるので私は素手でやりましたが、気になる方は軍手など作業に適した手袋を使うことをおすすめします。

1.全体の汚れを取る

まずインソールと紐を外します。

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二足同時にやる場合、外したインソールの上に乗せておくとあとからわかりやすいです。

全体をブラッシングしてホコリを落とします。靴底や隙間に石などが挟まっていたら取ります。

この時毛も整えます。スエードやヌバックは初めから毛が生えている訳でなく、革をヤスリがけして起毛させたものなので、毛並みを揃えるより毛羽立たせるイメージでやるのがよきです。私は上から見た時に色が濃く見えるようにしています。

次にタン(甲に当たる部分)や履き口、靴の内側などに糸のほつれや毛玉があればはさみなどでカット。中のホコリなどを手やガムテープなどで取り除きます。

そして、アウトソール(靴底の外側)の汚れをメラミンスポンジで擦って綺麗にします。革に水気はよくないし、アウトソールの材質もあまり水気(湿気)に強くないので、メラミンスポンジは極力固く絞って使い、水気はタオルやティッシュなどでまめにふき取ります。

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左がメラミンスポンジで擦ったものになります。

アウトソールが綺麗になるだけで、印象はかなり違います。新品とまではいかないけど清潔感は段違い。

2.マスキングする

アウトソールも白だしパーツが細かいので塗装前にマスキングしていきます。

ここが一番時間がかかるしめんどくさい!!
╰( ^o^)╮-。・*・:≡👟

アウトソールが濃い色だったり、アッパー(表面)が単純な作りの靴の場合はこの工程は飛ばせます。

ちなみに、マスキングテープの色は塗装面とはかけ離れた色味の方が、楽です。貼っている時に境目がわかりやすいので。私は初めてやったとき、何故か黒しかなくてひどい思いをしました。笑

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アウトソールのふち、サイドのNロゴ、背面の刺繍ロゴをマスキングします。履き口の布のところも本当はマスキングした方がいいんですが、今回は省略しました。キワは気合いで塗ります。

メッシュの部分は色が乗らないので不要。かかと付近のグレーの革部分は濃い色かつ水分を弾くので、こちらも不要。着いたら拭くでOK。

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Nマークの白い革の縁に塗料が着くとみっともなくなるので、縁にマスキングテープを巻き込むようにして貼ります。ちょっと綺麗にマスキングできたのでテンションあがりました。笑

3.塗装

いよいよお待ちかねの塗装タイム。色が着くとガラっと印象が変わるので、ここが一番楽しい時間です。

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フタをして振ってから、先端のスポンジを下に向けてカチッと音が鳴るまで押し付けると、スポンジにインクが染み出すので、それを押し付けたり撫でたりしながら塗っていきます。

塗料が乗りにくい革の継ぎ目やキワ、段差などは、スポンジの角度を変えて。つま先やサイドの履きじわになっている部分も、裏から手を当てて伸ばして、塗料が均一になるように。

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左が未塗装、右が塗装済み。塗り直すだけでかなりしっかりした印象になります。

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同じ靴で比べるとこんな感じ。

片方塗り終わる頃には最初に塗ったのが軽く乾いています。もしムラになっているようなら都度塗り足します。

ムラについてですが、スエードは角度が変わると色の見え方が変わるので、角度を変えたりブラッシングしてそのムラが光の加減なのか本当にムラなのか確認しながらしました。 

逆に言えば多少ムラになっても風合いで言い訳つきますがその辺は気分とか好みで。あとスニーカーは凹凸も多いですし、今回は濃色なので割とざっくりです。カバンや財布など平面のものなら厳密にやった方がいいのかもですが。

毛羽立ちが削れてしまってるところはどう足掻いても色が乗りにくいので、本当にガチで色ムラをなくしたかったらそういうところはヤスリがけするという手も。今回は割愛。

納得いくまで塗ったら、乾くまで風通しの良い日陰で放置します。

4.仕上げ

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塗料が乾いたらブラッシングして、防水スプレーをかけます。防水スプレーが乾くまでさらに15分〜20分ほど放置。

特に何もなければもう一度ブラッシングして紐を通して終わりなのですが、今回はつま先が剥がれかけていたので靴用接着剤でつけ直しました。

防水スプレーも靴用接着剤も、換気必須。(私は防水スプレーはいつも外でやってます)

つま先が無事にくっついたら、紐を通してインソールを入れておわり!ついでにインソールもだいぶへたっていたので新調しました。

(紐の通し方、一年ぶりだけどちゃんと覚えてた……よかった)

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え?一足増えてる? 実は塗装中に興が乗った(思い出した)のでついでに塗り直しました。笑

まさしくこれがアウトソールが濃い色で、アッパーの作りが単純な靴です。ブラッシングして塗るだけでOKってのは楽でいいですねぇ……。

靴を同じ色、同じ素材で持つと、お手入れ用品の種類が少なくて済んでよいですね(ズボラ脳)

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ちなみに買ったばかりの頃の写真がでてきたんですが、上と見比べてみてどうでしょう?多少ヨレはありますが、染め直しのおかげでほとんど遜色ない気がします(*´ω`*)

New Balanceのこのスニーカー、スニーカーとしてはお高めなのですが(というかうちにある靴の中でいちばん高い)、マジで全然足痛くならないし、おかげで遠出がとても快適になりました。これは本当に買ってよかったなぁって感じです。

革のお手入れってめんどくさそうに見えるし、実際めんどくさくて放置しちゃうこともあるけど、今回紹介したスエードみたいにブラッシングとスプレーだけで基本はOKだったりとお付き合いしやすい革製品もあります。

それにこうしてたまにでもしっかりお手入れすると気持ちがスッキリするし、愛着も湧くし、綺麗になったものを見ると嬉しいんですよね。

正直、さすがに三足同時はめちゃくちゃ疲れました。でもまたこれでしばらくは安心して履けます└( 'ω')┘ムキッ

ここまで読んで下さりありがとうございました。

ちなみに、この記事はお手入れハウツーのような体裁を取ってますが、私が頑張ったよって報告をしたいだけなので、頑張ったねって思ったらスキを押してくださると嬉しいです。笑


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