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留学日記『残り2か月半。あと75日。』編

残り2か月半。あと75日。

意識し始めた途端に寂しくなった。noteにこの感情を書き留めておこうと思った。

4月2日、Spring Quarterが始まるちょうど前日の夜。

自分では全く考えてなかったのに、同じくUCLAに留学していて、帰国日も同じ友人が、最近インスタでカウントダウンを始めたことで気づいてしまった。

ここまで6カ月半、驚くほどに早かった。
人間、感覚では18までに人生の半分を終えているとかいうけど、最近それをまじで実感している。

体感的には、2週間前にLAに来て、Fall Quarterを終えて、1週間前にペルーで反政府デモに巻き込まれて、年越してWinter Quarterを終えて、今、みたいな感じ。




最初来た時、目に見えるもの、耳に入ってくる音、舌で感じる味、強烈な「アメリカの匂い」、頭使って学んだこと、そのすべてが新鮮だった。

たぶん人より新しい環境への適応能力が高い分、割とすぐにその新鮮さにも慣れた。旅人に多い性質な気がする。

傍から見ても楽しそうにやっているみたいだし、時々「辛いこととかないの?」って言われる。

「辛いこと」は正直ないかも。でも乗り越えるのが大変なことや、考え込むことなら結構ある。

海外大学に留学しています!なんて大げさなことを言うと、どれほど英語が堪能なものかと思われがちだけど、ぶっちゃけ英語力なんて来た時から大して変わってないし、「ちょっとできる」くらいのレベル感でなんとかやってる。英語力で言えばこの大学で自分が底辺だけど、逆に言えばそれほど英語力を伸ばすに恵まれた環境があって、その中で大好きな英語を日常的に使える、っていう状況が幸せ。

24卒の同期が就活を本格化させる、どころかもう内定もらってる中、自分は何しとるんだろうって思うこともないことはないけど、人生長い目で見ればとんでもない経験投資ができて本当に良かった。

普通は皆がストレスを感じることも、おそらく自分は「異文化体験」とか「これも経験」とか、適当にラベルを貼って全部笑い話にできた。

そんなこんなで、「留学行ったら、まず3カ月目で絶対病むぞ。」
なんてゴシップも、ぼくにとってはなんでもなかった。




もちろんまだまだ新しい発見の連続だけど、来たばかりの時に感じた新鮮な感覚も、色々考え込んだ時に巡らせた思考も、最初は特別だったのが、だんだん当たり前になってきた。

でもそれは留学生活に「飽きた」ってことじゃなくて。

非日常だった毎日が日常になって、愛着が湧いた。そんな感じ。

ここしばらく、当初の非日常が日常だったせいで、「終わり」を意識させられた瞬間、なんか猛烈に寂しくなってきた。

ぼくを日本に引き寄せる理由はありがたいことに山ほどあって、たまに日本に帰ったらこれしたいな、って考えることもある。

でもそれは、まあ人間いつ死ぬかわからん、みたいなそういう議論は置いといて、たぶんこの先数年、数十年は享受できる楽しみだなと思って。

でも反対に、UCLAで勉強、生活する毎日は、いつの間にか日常になったけど、あと2か月半しかない特別な時間なんだと思って。


今日スーパーに行ったら、9月にこっちに来た時のこと思い出して、本気で涙腺が緩んだ。たぶん「スーパー」っていう日常を感じやすい場所だったからこそだと思う。

6月16日。最後にいつ泣いたかも覚えてないけど、数年ぶりに泣くかもしれん。


別れに涙するほどの、愛すべき日常な毎日をもっとたくさん作れるように。


残り2カ月半。75日。

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