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ほとんど夏のせい

夏の疲れを隠せない。職場から、すこしはやく帰ってきた。ようやく、ぎりぎりの体力を持って お盆休みにたどり着いた心持ち。もりもり食べても痩せて行く気がするくらい、色々な事にばてている。疲れと疲れがぶつかって、それでもぷよぷよみたいには消えなくて、夏の仕事はどんどんしんどくなるなぁ。

風のぬるい帰り道の、小さなショッピングモールに寄った。ひさしぶりに通る自動ドアの向こうは、そわっと冷房の効いた空間。どの店も夏物のセールをしていた。雑貨屋のインド生地の服はいつもかわいい。夏のにおいのする色々なものに惹かれながら、ワンピースを1着つれて部屋へかえる。

夕方もう家に居る、というのはすごくひさしぶり。洗濯をしようと思ったら洗剤をきらしていることに気づいて、着替えたあと近所の薬屋さんへ出掛けた。大容量パックをエコバッグに押し込んだ。

その帰り道に見えた、近くの花火売り場のにぎわい。あの人はどこでだれと花火を楽しむんだろうなぁとか、頭にうかんだ。夏っぽくて良い。洗濯機をまわしたら、簡単な料理でもして、買い置きの白いとうもろこし、ざりざりと食べようと思う。

そういえば帰り際、「よいお盆休みを」と言ってもらった。わたしとは違った気遣いを持つ人の、抱えに抱えた火のようなぐちを聞いて更に疲れたあとの早退。

荒っぽいことば選びとか、乱暴気味、過激目な態度というのは凄くつかれるなぁ。わたしが見せてしまってただろう、にがい顔をおもい返してしまって 再びなんとなくにがい。わたしとあの人の考え方は当たり前にちがって、たぶんわたしの返す答えや雰囲気が、油を注いでしまうことだってある。だれだって誰かにしてほしい態度をかならずは貰えないように、あなたの欲しそうな答えばかり返せない。

どんなひとも、性質のちがうだれかから見たらなにか、どこか、変わっているものだと思う。だからみんな可笑しいし、お互いちょっと変に思うかもしれないけれど、それでもその場でうまく一緒にやれたらいいなとか、わたしは思ってる。そんな考えがだれかを怒らせてしまったら、それはほんとにごめんねという気もち。

ほとんど夏のせい。きらいじゃないけれど、いつもなんだか遣る瀬なくなる。せつないものだなぁ。

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