【外資系の転職術①】全部で5つのルート。最初にお勧めなのは…
外資系でよく見られる転職ルートは5つ。
キャリアステージが上がる毎に、そのルートが変わります。つまり、若手の頃と、専門性が高まり経験が構築されたベテランの方ではルートが異なります。
逆に言うと、このルートがずっと変わらない場合は、専門性が高まっていないか、高まっていてもそれをうまく伝えられていない可能性があると言うこと。そうすると転職の機会や条件を最大化できません。
最初は、自分の専門性も確立されておらず、それを示せる実績も少ないので、自分から売り込み、転職先を探しに行く姿勢が必要になります。
段々とキャリアを積むと、こちらから探さなくても話がくるようになります。いわゆる、ヘッドハンティングです。ヘッドハンティングと言うと、ものすごい上の経営陣や超人スペックの人が対象のイメージがあるかもしれませんが、今はもっと一般的になっています。
(たまに、YouTubeなどで、自分はヘッドハントされたことがある、と話してる人がいますが、もうそこまで珍しいことでもありません。)
一つ大事な点として、
ここで言うキャリアを積む、と言うのは必ずしも上に上がると言うだけではなく、特定の分野で専門性を深めることも含みます。今の時代、必ずしも上方向(管理職としての階段を上がる)だけが正解ではありません。自分に合ったキャリアの方向性で良いのです。
ただ、転職活動、特にエージェントが関わる場合、彼らは紹介先のポジションの給与に比例した成功報酬で動いているので、給与が高いポジションの紹介により力が入ります。従って、結果として、立場がより上のポジションの方が、ヘッドハントされやすい、と言う傾向はあります。
(エンジニアなど、プレイヤーとしても高給な、一部の職種を除きます。)
だからこそ、給与が全体的に高い外資系のポジションをエージェントは担当したがりますし、その結果、転職市場も活発になりやすい、というカラクリもあります。詳細は後述します。
キャリアステージ順に、5つご紹介します
まずは、まだ経験がそこまで長くない方。この層は、まだ自分の差別化が難しいので、自分から転職機会を探しに行く必要があります。主に2パターンあります。
1️⃣ マス向けに宣伝されているエージェントに登録
新卒から3-5年目くらいまではこのパターンが一番多いと思います。
専門性もまだ確立される前ですし、採用する側も、そこそこの即戦力は期待するものの、いちジュニアプレーヤーとしての採用なので、そこまで採用コストもかけられません。
つまり、自分から職を探しにいかないと、転職先は見つからない、自分を見つけてもらえない、と言うこと。
テレビ、タクシー、電車など街中で宣伝を見かけるエージェントに自分を登録しておくと、企業から採用依頼を受けているエージェントが自社のデータベースを探して、自分とプロフィールがマッチしたら企業に紹介してくれる、と言う流れです。これらは通常は、ユーザー(候補者)側は無料です。
これらエージェントは、一部求人をウェブに公開していることが多いので、ただユーザー登録するだけではなく、まずは気になる求人に応募してみるのもお勧めです。
ウェブから応募しても、すぐに自分の情報が採用企業側にいくわけではありません。通常は、エージェントの担当者が、一度話しましょう、と連絡をしてくるので、そこで面談が行われます。
この面談、実はとても重要です。エージェントは、採用企業からお金をもらう立場。良い候補者を企業側に紹介することで自分の立場も上がります。
採用企業は、多いと何十社というエージェントと付き合ってるので、イマイチな候補者を送ってくるエージェントには時間を割けません。従ってエージェントも良い候補者を本当に探しているのです。
その際に重要なのが、このエージェント面談。ここで知り得た、候補者の、人となり、転職動機、これまでのキャリアなどを、エージェントはあなたの売り込みの際に使います。候補者が自分の魅力についてしっかり話せると、エージェントは喜んで、企業側に売り込んでくれます。
またエージェントは、成功報酬制で採用企業から報酬を受け取るので、すぐにオファーが出そう(つまり引く手あまた)な候補者や、高い給与(つまりスペックが高い、専門性が高い)を得られそうな候補者は、エージェントからしても効率が良く、力を入れたくなる仕組みがあります。
逆にエージェント面談での印象が平均的だと、あなたを企業に紹介する時も、エージェントは、売り込みに困ってしまいますし、場合によっては、自身のリスクヘッジのため、採用企業に対して「もしかしたら求めてる人物像と異なるかもしれないけれど…」なんて正直に言ってしまうこともあります。
(採用側もエージェントとの関係構築に日頃から努めてますので、こう言う本音を言ってくれるエージェントは重宝しますし、ある意味、情報合戦なわけです。)
エージェントは、まさにあなたの営業マンです。まずはエージェントにしっかり認めてもらい、この人なら売り込みたい、と思ってもらえるよう、エージェント面談は、面接のような気持ちで挑みましょう。
また、ここでエージェントに聞かれる質問は、後の面接本番で聞かれることも多いです。上手く答えられなかった質問、例えば転職動機や今後のキャリア展望などは、スラスラと答えられるよう、納得いくまで深掘りしてみましょう。
もし最初の面談でうまく伝えられなかったら、「それは良いポイントですね、ちょっと考えてみます。」と答えて、後日、「例の質問、考えてみました。」と伝えれば大丈夫です。ここが、実際の面接とは違い、セカンドチャンスがあるということ!
面接の練習台と言うとエージェントに失礼になってしまいますが、転職は誰でも最初は手探りですので、「初めての転職なので、至らないところもあるかと思うけど、助けてね」とお願いするくらいで大丈夫です。エージェントも快くサポートしてくれると思います。
さて、先ほどのウェブからの応募で、唯一、エージェント面談を噛まずに、応募するとすぐに自分の情報が直接企業に行く場合もあります。それは、エージェントのウェブサイトではなく、転職のマッチングサイトのようなウェブサイトに載っている求人です。例えばビズリーチや、外資就活.comがそれに当たります。
これらは、エージェントがクライアント企業の求人情報を載せていることもあれば、採用企業の採用担当者が自社の求人を載せている場合があります。通常は、求人毎に、掲載元の会社や問い合わせ先が書いてあるので、それがエージェントなのか採用企業なのか、見極めが大事です。
相手が採用企業の場合は、上手く書類審査に通れば採用企業の担当者と直接やり取りができるので、面接プロセスの進みが早かったり、質問をしやすいメリットがあります。
一方で、採用企業と候補者は利害関係がありますので、候補者にとっては、むしろ採用企業だから聞きにくい質問や、最後の条件交渉で、候補者側が遠慮から言いたいことが言えない、というリスクがあります。
また、そもそも書類審査が通らない場合は、お見送りの返信がないこともありますので、候補者としては結果が分からずモヤモヤしてしまうことがあるかもしれません。
その反面、エージェントを通して応募すると、必ず結果は分かるというメリットがあります。また条件交渉などもプロのエージェントが代行してくれますので、気持ち的にも楽です。
実は採用企業側も、エージェントを通した方が楽というメリットがあります。と言うのも、採用企業としては、候補者への連絡は当然ですがとても気を遣うものです。一方で、エージェントであれば日頃から話しているビジネスパートナーなので、「あの候補者の件、ちょっと今電話していい?」なんて感じで話せるわけです。
ただエージェントにも、残念ながら、当たり外れや、自分との相性があります。また、得意な業種や職種もそれぞれ異なります。自分に合ったエージェントは、会いたくてもなかなか会えません。
もし会えたら、それは今後の長いキャリアでとても心強い存在ですので、わざわざ時間を作ってでも関係維持を務めることをお勧めします(ここら辺は別の記事でまた書きます)。
エージェントを通じてか、採用企業と直接かは、それぞれメリットデメリットがあります。とはいえ、通常は特定の求人に対して、候補者側にエージェントを通すか通さないかの選択肢はないので、あまり悩む必要はなく、まずはエージェントに登録してエージェント経由で求人応募しつつ、採用企業の直の求人も見つけたら、その時はその時で身を任せる、といのがこのステージの一般的な行動になるかと思います。
ここまででかなり長くなってしまいましたので、一旦区切ります。次回以降は、残り4つのルートについてご紹介します。
🌷ここまで読んでくださりありがとうございました!🌷
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