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サザエさんから学んだこと

あなたは気づいているだろうか。

国民的アニメであるサザエさんの中で
今の時代には廃れてしまった習慣が
いまだに引き継がれていることを。

東芝の洗濯機? No。
酔っぱらったときに波平が持ち帰る手土産? No。
今の時代にあったら便利なサブちゃん? No。

答えは翌日の着替えを枕元に置いておく習慣である。

え?そんなことしてる?と思われた方も
中にはいるかもしれないが、
ぜひ次週のサザエさんを見てみてほしい。

布団に入るワカメやカツオの枕元には
しっかりと折りたたまれた翌日に着る服が
必ず置かれているはずである。

とはいえ私がこの習慣に気づいたのは
ほんの数年前の話である。

具体的な話の内容は忘れてしまったが、
何だか服を話題にした話を放送している時に
枕元に着替えが置かれていることに
ふと気が付いたのである。

このことに気が付いた時に私の頭の中には
以前ラジオで聞いたあるエピソードが
出てきていた。

それはオール阪神さんが話されていたもの。

昔は大晦日になると、枕元に新しい下着を置いて寝て
翌日の元日はまっさらな新しい下着を着て
新年を迎えるというものである。

その話を聞いた時には内心「奇妙な習慣だな」と
思ったものだが、
下着までは置かずとも、着替えを置いておく習慣は
考えてみれば自然なことでもある。

なぜなら日本ではパジャマのことを「寝間着」と言うからである。
本来寝間着は「寝間」でしか着てはならないものなのだ。

つまり、寝室から出て動き始める時には
寝間着から着替えなくてはならないと思うと
必然的に枕元に服を置いておかなくてはならない。

寝たままの格好でウロウロすることは
それが寝間着である限りNGとなる。

だが、現代の生活ではどちらかというと
寝間着というよりも部屋着で寝るのが
一般的になってしまった。

これは西洋文化の影響が大きいのかもしれないが、
パジャマパーティなどというものまで
存在するほどである。

私は別にこれ自体は何ら悪いものだとも思わないし、
実際自分自身は寝室から起きたら
そのままの格好で顔を洗い、歯を磨いて
朝活をしている。
(何なら部屋着で今この記事を書いている)

だが、なんとなく磯野家がしているこの習慣に
憧れのようなものがある。

先日家族でサザエさんを見た時に
偶然寝室のシーンが放送された。

いつも通り、着替えが枕元に綺麗にたたまれて
置かれているのが映ったので、
私は子供たちにこの話をすることにした。

すると子供たちは不思議と乗り気になり、
その日から寝室に行くときに
翌日着る服を袋に入れて持っていくようになった。

朝起きてリビングに来るときには
既に着替え終わっているので、
妻からすれば朝の貴重な時間を子供たちの
着替えに使わなくていいので
大変助かっているという。

当の子供たちも、着替えを気にすることなく
過ごせるので楽になったようで、
2週間ほどたった今でもその習慣は続いている。

今の時代に合わずに廃れてしまったものは
山ほどあるが、
こうして一度廃れてしまった習慣も
今の時代に改めてやってみると
案外合うものだと感じさせられる経験であった。

温故知新という言葉があるが、
まさに古いことからも学ぶべきものは
沢山あるのである。

サザエさんのメインのスポンサーが
Amazonになった時には
いよいよサザエさんの世界が近代化するかと
ハラハラしたものであるが、
これからも昭和の景色を届け、
現代の家庭に温故知新をもたらしてくれることを
願うばかりである。

ちなみにサザエさんの中で私が理解できないのは
学校で悪いことをして廊下に立たされる習慣である。

授業中廊下に立っているだけでいいなんて
悪いことをする子供からすれば渡りに船な気がするが
昔はこのような習慣が実際にあったのであろう。

もしかすると現代でいう「閑職に左遷」的な意味合いの
罰だったのだろうか。

温故知新をするためには、時代背景も知っておくことも
大切なのだろう。

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