日本の人口が5億人いる話

こんなことを言うと頭がおかしいと思われるかもしれないが、これは文化庁の『宗教年鑑』令和二年度版とNHKの行った意識調査アンケートから導かれる数字だ。

言ってしまえば与太話の類だが笑い話の種にでも読んで頂ければ幸いに思う。

まず『宗教年鑑』令和二年度版の統計によると2019年12月時点で何らかの宗教を信仰している信者は約1億8000人いるとされる。
またこの統計の前年に行われたアンケートによると、何らかの宗教を信仰していると答えた人が36%、無宗教と答えた人が62%となっている。
以上のことから日本の人口を出すための式は
(信者数)÷(総人口に占める信者の割合)となるため
1億8000÷36/100=5億
A.5億人

となる訳だ。

ちなみに総務省が発表している2019年の総人口は約1億2000人である。
上記の数字とは4倍以上もの乖離がある訳だ。

これは元々Wikipediaの日本の宗教を読んでいる際に気になって雑に計算した結果だが同ページにはこのような統計になる理由として

  • 回答者が宗教団体であり申告制で取った数字であること

  • 仏教・神道などでは信者数が実際より多くなりやすいこと

  • 日本人の宗教への関心が薄いこと

などが挙げられている。

要は宗教団体が実態より多くの信者数を申告し、アンケートを受けた人は自分が宗教に属しているという自覚に乏しいのでこのような結果になる訳だ。とてもじゃないが統計と言えるような数字では無い。

ただこうして数字で見てみると自分の信仰というものについて考えさせられる。
実家には仏壇が置いてあったし、旅行で行った神社のお守りも財布に入っている。実家の倉庫を漁れば昔クリスマスに飾っていたツリーが出てくる筈だ。一体我が家は何を信仰していると言えるのだろう。
ついでに言うと、この記事で1番面白かったのは注連縄(神道)が飾られた寺(仏教)の前にそりに乗ったサンタクロース(キリスト教)姿の仙台四郎(民間信仰)のバルーンが飾られている写真だ。
何度読んでも分かりにくい文だが実際にそうなのだから仕方が無い。

このような宗教観の背景には、本来信仰を捧げるような行事をイベント事として楽しむ口実としている部分も大きいのではないか。
ただそのようなイベントで騒ぐのでは無く、行事の根底にある信仰心を忘れてはならないのではないだろうか。
とハロウィンで渋谷に行き騒ぐ度胸もなく、クリスマスに恋人と過ごす見通しもないことへの言い訳をして筆を置くことにする。

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