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北欧流ユニコーン創出工場の作り方

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北欧諸国は小さいながらも力強く、世界で最も幸せ革新的な国々です。北欧の国々は国内総生産(GDP)と比較して、10億ドル規模のユニコーン企業を多く生み出しています。では、北欧諸国はどのようにしてこれを成し遂げているのでしょうか?

北欧モデル

実は、『北欧モデル』が、北欧諸国の起業家エコシステムの繁栄を支える原動力になっていると考えられています。『北欧モデル』は、資本主義と社会主義の両方の要素を組み合わせた混合経済市場システムです。このモデルは、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ノルウェーとアイスランドの社会を構成しています。北欧モデルは、無償の教育、社会保障、政府による支援を通じて、豊かなスタートアップ環境の基盤を作り上げているのです。

成長を可能にする技術

フィンランド、スウェーデとデンマークは、長年にわたって技術革新に注力してきた結果、欧州で最もデジタル化が進んでいるEU諸国のトップ3国に入っています。例えば、フィンランドにはICTとエンジニアリングを専門とする人材が豊富に存在し、ヘルシンキだけで5万4,000人のクリーンテック専門家がいます。Skype/スカイプ、Spotify/スポティファイ、Wolt/ヴォルト、Supercell/スーパーセルなど様々な起業がこの豊富な技術系人材の恩恵を受けているのです。

なぜフィンランドがVC投資家の注目を集めているのか?

VC投資の成功実績、政府による優遇措置、起業の成長を促すエコシステムを持つフィンランドは、最も見過ごされている投資ハブのひとつです。

フィンランドの成熟VCファンド、目覚ましい成果を誇る

成熟したVCファンドは、年間リターン率22%、TVPI 2.9xという素晴らしい実績を誇っています。欧州の同業他社を上回り、これらのファンドは資本金をほぼ倍増させ、「DPIは現在1.3xで、半分以上が実現待ちです」とフィンランド・ベンチャー・キャピタル協会はのべています。フィンランドの新規VCファンドも、ヨーロッパの同業他社と比べて好調で、リターンは「キャピタールコールの1.5x、年間19%のリターン」となっています。

フィンランド、魅力的なインセンティブを提供

持続可能な開発目標指数で第1位を獲得したフィンランドは、イノベーションで高い評価を得ています。研究開発へのさらなる投資を呼び込むため、フィンランド政府は大学や研究拠点と連携する企業に対し、研究開発プロジェクトの費用を150%控除しています。また、法人税はわずか20%で、北欧諸国の中でも最も低い水準にあるため、フィンランドはハイテクスタートアップのホットスポットとなっているのです。

ヘルシンキ-ヨーロッパで最も急成長するユニコーン創出工場?

ヘルシンキは、ストックホルム、オスロやコペンハーゲンと等と一緒に「ユニコーン創出工場」と呼ばれています。ヘルシンキのスタートアップ企業は現在、合計で252億ユーロの価値があり、2015年以降、その価値は3倍になっています。その理由のポイントを下記にご紹介します:

協力的な国際的環境 

大きすぎず小さすぎないヘルシンキは、起業家やVC投資家にとって、フィンランドで最も影響力のある人々との面会が驚くほど容易な都市です。小規模で協力的なネットワークがあり、職場で英語が広く使われているおかげで、外国人起業家やベンチャーキャピタル投資家はすぐに馴染むことができます。
ある著名なベンチャーキャピタルファンド、NordicNinja は、2019年にヨーロッパの拠点としてヘルシンキを選び、4人のチームメンバーを日本からヘルシンキに移転させました。NordicNinjaのマネージング・パートナーである宗原智策氏は次のようにヘルシンキの環境について述べています:「ヘルシンキのワークライフバランスは世界でもトップクラスです。すべてがスムーズに機能し、とても静かで安全です。子供たちはどこへ行くにも一人で行けますし、市内のどこへ行くにも20分以上かかることはほとんどありません」。

繁栄するスタートアップ・エコシステム

ヘルシンキには、北欧のエコシステム・プレイヤー・トップ10に挙がったVC数社が拠点を置いています。スタートアップ・エコシステムの一つとして有名な大イベントSlushは世界最大のVC投資家の集まりで、スタートアップの有力者が一堂に会します。また、Maria01は北欧を代表するスタートアップ・キャンパスで、VC投資家と創業者がひとつ屋根の下に集まります。「Maria01のマーケティング&コミュニケーション責任者であるHanna Nylund氏は、「VCは、北欧をリードするスタートアップ・キャンパスで、最もホットなスタートアップからの継続的なディールフローの最新情報を得ることができる。」と述べています。

欧州で最も急成長しているVCホットスポットのひとつ

ヘルシンキは、VC投資においてヨーロッパで4番目に急成長しているエコシステムであり、そのスピードはロンドンやパリよりも速いと言われています。VC投資家は、ヘルシンキの立地とイノベーション能力に魅力を感じてお、アセンド・キャピタル・パートナーズのベンチャーキャピタリスト、コリン・パウリーは次のように述べています:「ヘルシンキは東と西の中間に位置し、私たちにとって非常に好都合です。私たちがやっていることの多くは、優れた技術を見つけ、中国やその他のアジアのような急成長市場に拡大することです」。

ヘルシンキは国際的に重要なハイテクハブである

政府の十分な支援、リソースへのアクセス、オープンデータの共有が広まったことで、ヘルシンキはストックホルム、タリンやロンドンといった世界有数のテックハブ都市と肩を並べることができるようになりました。ヨーロッパで最も小さな都市のひとつであるヘルシンキが、世界最大のテックハブと肩を並べるにはどうすればいいのでしょうか。ヘルシンキは、リアルタイムで製品を試験的に開発する敷居の低いプラットフォームを提供することで、民間企業を支援しています。ヘルシンキ・イノベーション・地区のようなイニシアチブは、民間企業、科学コミュニティ、住民が協力して新技術の実験を行うことを奨励しおり、このような官・民・人のパートナーシップは、北欧モデルの代表的な実践例です。

ヘルシンキへの投資をお考えですか?

ワークライフバランス世界第1位のヘルシンキは、単に住みやすいというだけでなく、成長を目指すVCやCVCにとって魅力的な拠点です。ヘルシンキへの投資をお考えなら、北欧の投資機会を見つけるためのヘルシンキパートナーズが提供する無料サービス(英語)を是非ご利用ください。

ヘルシンキ・パートナーズについてもっとお知りになりたい場合は是非ヘルシンキ・パートナーズのウェブサイトをご覧ください。リンクはこちらです。