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【妄想】 架空の音楽フェス

私の脳内で、〝架空の音楽フェス〟がひっそりと開催されております。外は暑いしコロナだし、運動不足でオシャレな服入らないし…!の、三重苦による引きこもり生活の気分転換になるような、風景を観て楽しむ為のほぼアコースティックサウンドを集めました。ほぼアコです。温度と体温が上がってエアコン代も上がるので今回は熱いロックは外しました。



Billie Marten / Live

まず始めは、Billie Marten。イギリスのノースヨークシャー州出身のシンガーソングライター。wikipedia氏によると、Billie Martenという名前はステージ用の名前だそうです。

いろいろな場所に行って新しい挑戦をしてみたい若きBille Martenと、そんなに急いで成長しないでと願う人たち、多分周りの大人のことかな?の事を描いています。子供のうちに大人の世界の闇を目の当たりすると、昔のハリウッド子役のように10代で退廃してしまうのではないだろうか…という親戚のオバちゃんのような心配をしてくれる大人が、彼女の周りにいるってことなのかな。鬱陶しいかもしれないけど、お酒とタバコとペヤング獄激辛やきそばは急いで経験しなくていいのよ。

この映像のどこを切り取ってもビルが見当たらず、のどかな車窓の風景が落ち着きます。ヨークシャーってこんな感じなのかな。


Hollow Coves / Moments

次はHollow Coves。オーストラリアのゴールドコーストのバンドです。家に帰ったら映像のような風景が待ってたら嬉しいなぁ。どこでもドアさえあればいつでも行けるのに、チェッ。

この動画は今年2020年の6月に公開されました。彼らは世界中の人々に自分達が住んでいる美しいゴールドコーストの風景をシェアしたいと思って撮影したそうです(YouTube概要欄からかなり大雑把に翻訳)。

自然の虫の声がそのまま入っているのが情緒がありますね。歌詞でも瞬く間に過ぎて行く時間の流れの中で、自然をしっかり味わおうとしている様子が描かれています。この曲を聴いたら「ありがとう、優しい人達よ。」と感謝せずにはいられなくなっていました。


Keaton Henson / Small Hands

Keaton Hensonはイギリスロンドンのアーティスト。不安定さと繊細さを感じるさせる歌い方が魅力的です。私は『僕と世界の方程式』という映画で流れていた〝You〟という曲に魅せられてから、彼の繊細で不安定な世界に注目するようになりました。

この動画の演奏はアムステルダムで撮影され、2015年に公開されました。大切な人との別れの予感がする歌詞とは打って変わって、陽気な日差しと水辺の風が心地良さそうです。


Simian Ghost / A Million Shining Colors

Simian Ghostはスウェーデンのサンドビーケンのバンド。北欧出身という地理的な情報を聞いただけでも清涼感が増しますね。スウェーデンの夏は短くて、気温もよっぽどの事が無い限り30度を超えたりしないのだろうなぁ。羨ましいです本当に。

動画は2016年公開のもので、ソーシャルディスタンスを先取りしていますね。(嘘です。)背景も涼しそうだし爽やかに歌ってますが、歌詞の内容は愛について苦悶する内容となっております。映像にあるような何もない道路を台車で颯爽と駆け抜けたいです。


DISPATCH / Only The Wild Ones

この『Only The Wild Ones』は、ボーカルのチャドさんが出会った野性味溢れる男性と過ごした日々の思い出を綴ったそうです。変てこだけど歌になるくらい魅力的な人だったのかなぁと想像します。

(動画のロケーションがもはやこの音楽フェスのコンセプトと関係ない、ボーカルチャドさんの都会のボストンの居間だけど、バンドメンバーも曲もワイルドなのでセーフにしよう。)

DISPATCHはアメリカのボストンを拠点に活動しているバンドで、社会問題や政治に対してメッセージを込めた曲も発表しています。一旦は活動を休止しましたが、2017年に再開しアルバムの発表と同時にツアーを行なっています(Wikipedia氏情報)。この2017年のアルバムをプロデュースしたのがJohn Dragonettiというアーティストなのですが、私がJohnの大ファンだった事が彼らの曲を聴くきっかけとなりました。John自身はthe submarinesというバンドでiPodのCMに曲が起用されたり、映画やドラマのサウンドトラックを手掛けていたりします。


AnnenMayKantereit / In meinemu Bett

AnnenMayKantereitは、ドイツケルンのバンド。演奏にちょうどいい中州を見つけましたね。歌詞は、ベッドで隣で横たわっている恋人のそばから動きたくない。出掛けたくない。という幸せな時間を描いています。

バンド名は結成当時のメンバーの名前を繋げたのが由来のようです。ギターがAnnnen、ボーカルがMay、ドラムがKantereitで、動画ではベースのHuckが加わっています。ボーカルのMayの歌声が特徴的ですね。彼らはYouTubeで様々なカバー曲も公開していて、原曲とはまた違う趣きを発見することができます。


Solely / I’ll DROWN

湖の真ん中で「溺れるよ」と歌っているSolely(eの上に点が付きます。)は、アイスランドのミュージシャン。以前私が書いた『アイスクリームランドの歩き方』で紹介したsin fangと一緒に、seabear というバンドで演奏していました。

コロナになる前は電車で彼女の音楽を聴くのがお気に入りで、心地良過ぎていつの間にか寝てしまい乗り過ごすことが何度か有りました。もしかしたら、彼女の曲は瞑想とか睡眠とかに効果があると謳われている音源よりも、とてもリラックスできる音楽なのかなと思います。そんな彼女をこの妄想フェスにぜひ呼びたいと思い、色々探して見つけたのがこの動画でした。

ボートを漕ぎながら人々が演奏を楽しんでいる!これはどういうこと?調べると、〝ezera skanas(エゼラスカナス?)〟というアイスランドのフェスでした。湖の真ん中で行われる音楽やアートなどのパフォーマンスを、日が昇るまで夜通し楽しむことができるそうです。ボートに揺られながら寝落ちしたら気持ち良さそうですね。


Prateek Khad / Tonight

日が暮れたらPrateek Khadを聴こう。彼はインドのジャイプール出身。大学に通うため渡米していましたが、戻って来ました。映画の音楽も手掛けているので、詳しい方はご存知かも。Netflixドラマ『Little Things』に〝Pause〟という曲も書いています。

インドと聞いて体感温度が0.5度上がったけど、優しい歌声で副交感神経が優位に働いて眠る準備が整って参りました。


Parekh & Singh /Ocean

出だしの歌詞がかわいくて夢中になってしまうよ。私のお気に入りの曲です。こちらもインドのParekh & Singh(パレフ&シン)。コルカタ出身の2人組です。Parekh & SinghはYouTubeの動画が有名なので、知ってる方も多いと思います。歌詞の内容も優しい青年という感じが出ていて、これを聞いたら不機嫌な人もアイス買って帰るくらい嬉しい気持ちになると思います。


Ayo / Beautiful 

このライブの現場に居たかった...。歌が始まるまでのリズムとメロディーが楽しいですね。〝Beautiful〟と歌ってる曲はたくさんありますが、Ayo(アヨ)は見た目だけでなく生き方や志しも肯定してくれる感じがします。この曲以外にも同じ場所で歌っている動画があるので、お時間のある方は是非沼にはまって下さいませ。

Ayoはドイツケルン出身で、今はニューヨークを拠点に活動しています。音楽だけでなく、映画やドラマで俳優としても活動しています。幼少期は母親の薬物依存が原因で養護施設や里親の元で育ったのですが、この経験から生まれた作品もあるそうです。(Wikipedia氏情報)。

そんな感じで架空の音楽フェスはそろそろお開きにしようと思います。が、お土産でもう1曲。

Beirut / Postcards From Italy

Beirut(ベイルート)はかなり大御所・有名なので解説は省きますが、夏の思い出が詰まっているこの映像が大好きです。何だか切なさもありますね。

今年は全世界で夏休みの過ごし方に変化があって、もしかしたら来年もこの先ももう今までとは違っているのかもしれません。でも、1日単位で見ると外出できない味気のない日々でも、年単位で見ると何もない日常の中でも変化はあって、微細な物語が生まれている事に気付けるはず。このBeirutの映像のように後から振り返った時に楽しめるように、どうしようもなくくだらない事でも記録に残して行きたいなぁと思いました。

という感じで、架空の音楽フェスはお開きになります。気を付けてお帰り下さいね。家に着くまでがフェスですよ。では〜。