父とバレタインデーの話になりまして

タカシ「あぁ、もうそろそろバレンタインデーかぁ。」
父「何!?バレン 対 デー だと…!? バレン 対 デー…。あの悪夢の対決が始まるのか…。」
タカシ「ごめん、めんどくさい。」
父「えぇぇ…。」
タカシ「『えぇぇ…』じゃないよ『えぇぇ…』じゃ。」
父「まぁ、そう言うなって♪たまにはノリツッコミでもしようぜ♪」
タカシ「散々やってきたつもりだって。でも本当ごめん。めんどくさい。」
父「えぇぇ…。でもその気持ち、分かりやすい感情だよ。」
タカシ「本当に分かってんの?」
父「そりゃあ分かるよ。よくチャックにYKKってロゴがあるだろ?」
タカシ「うん。」
父「そのYKKのロゴが一目で『吉田工業株式』の略なんだなって理解できるのと同じ程度で分かりやすい♪」
タカシ「いやいやいや!それ、普通分からないって!」
父「で、タカシ。バレン 対 デーの話に戻るけど。」
タカシ「うん、バレンタインデーだけどね。」
父「それは、どういう風習なんだ?」
タカシ「えっ、知らないの?バレンタイデーはチョコで気持ちを伝えるんだよ。」
父「そうか。じゃあ、お父さんもタカシにチョコで気持ちを伝えてみようかな♪」
タカシ「まぁ、最近はそういうのもありになってきているからね。」
父「よし♪じゃあ、お父さんはどんなチョコにしようかな〜。」
タカシ「なんでもいいんじゃない?」
父「決めた!」
タカシ「何?」
父「チョコを彫って千羽鶴だ♪」
タカシ「千羽鶴!?気持ちを伝えるって、そういう意味ではないよ!?」
父「ではないの!?」
タカシ「しかも彫るって、普通そんな壮大なプロジェクトではないよ!?
父「ではないの!?」
タカシ「…。」
父「ではないの!?」
タカシ「何も言ってねぇーよ。」
父「まぁ、とりあえず。そういう風習が、ここジャペェーンにあるわけか。」
タカシ「ジャペェーンじゃなくて日本でいいよ日本で。」
父「えぇぇ…。」
タカシ「本日三度目の『めんどくさい』を発動した気分だよ。」
父「仏のめんどくさいも三度までだぞ?」
タカシ「それ、僕のセリフ。」
父「そうか。すまない。お父さんを『この!セリフ泥棒!』と罵ってやってくれ…。」
タカシ「…。」
父「じゃあ、泥棒で獄中入りする前に。」
タカシ「しないと思う。」
父「せっかくの休日だから、親子水入らず、映画でも見に行くか♪」
タカシ「うん、いいよ。で、なんの映画見るの?」
父「バレン 対 デー だ♪」
タカシ「あるのかよっ!」

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