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接客がうまく出来ない最大の理由を知っていますか?

「お客様にホテルに誘われ続けて困っています・・・」

とあるクラブで、新人ホステスが先輩ホステスに悩みを相談しました。
そのお客様は、そのホステスにとって、一番お金を使って頂けるお客様。絶対に逃したくありません。
でも、口説かれ続け、誘われ続けてもうヘトヘトです。

あなたは何とアドバイスしますか?

  • 「またまたぁ…、みんなにそう言ってるんでしょ?」とかわしてウヤムヤにする

  • 「行きたいけど…、今日は予定があるの…」とかわして話題を変える

  • 「私、そんなに軽くないです…、もう少しゆっくりね」と一旦ハッキリ断った上で、「でも…」と可能性を残す

「お客様のかわし方マニュアル」みたいな本によくあるアドバイスです。

これ、うまく行きますか?
「全部やってみたけど、うまく行きません。もう嫌!!」
新人さんから、こんな声が聞こえてきそうです。

本質を教えないとうまく行きません

何故うまく行かないのでしょう?
簡単です。
お客様に気に入られた指名だからです。

接客業というのは、お客様に気に入って頂いてファンになってもらったら指名を頂けるのよ。みんなその為におもてなしの心で、お客様の立場に立った気遣い・心遣いの接客を心から頑張っているのよ!

今度はベテランさんから、こんな声が聞こえてきそうですね。
ハッキリ言います。
接客がうまく出来ない最大の理由は、
お客様に気に入って頂く接客」
コレです。

では、どのような接客が良いのでしょう?
どのような指名が良いのでしょう?

それは「お客様に気に入られて頂く接客」ではなく、お客様が「あっ、オレ気に入られてるのかなぁ」と勘違いして頂く指名です。

8割の方が「なんだぁ、そんな事分かっているわ」という話です。

ですが、実際はほとんどの方が区別出来ていません。
その時々で気に入られた指名もあれば、勘違いしてもらう指名もあるから、その時の状況に応じてうまく対応できるのが「プロの接客」なんて平気で言い出します。

その結果が先程の「お客様のかわし方マニュアル」のようなレベルになってしまうのです。

「お客様にホテルに誘われて困っています…」に対してのアドバイスは、かわし方を教えるでもなく、断り方を教えるでもなく、自慢げにウヤムヤにする方法を教えるでもありません。

”お客様が要求してきた事に対して対応している状態”
これを
“こちらが要求してお客様が対応する状態”
逆転させるしかありません。
これを心理学では、再提案法と言いますが、接客の根本は常に再提案法をいかに頭で考えて出来るかが鍵になります。

お客様にホテルに誘われて、
本当はうれしくて何も考えずに飛び込みたい気持ちと、
後で傷つくのが怖くて、先に進む勇気がない、軽い女と思われたくない気持ちで揺れ動いている事を表現して「私のペースに合わせて」と、要求を再提案するのが正解です。

ただ、これがうまく行くのは、お客様が「あ、オレ気に入られているのかなぁ」と勘違いしている時のみです。
ですから、お客様に気に入られて、もててる気分で「私、大変だわぁ、なんて言っている様じゃビジネスにはならないわよ」と気付かせる事がまず大切です。

そして、何故大変になっているのか?
それは、気に入られた指名で、お客様の要求に対応している状態だからだと教えてあげましょう。

そして、対応から要求に変える為の再提案法を教えてあげるのです。

よく、「色恋営業してるからそうなるのよ!」と平気で言う人が居ますが、男と女の世界で色恋を全くやっていない人は見た事がありません。
「私、全く色恋接客しないの」
コレ、色恋接客ですからね!

この様に世の中には、間違った“接客の心構え”というものが当たり前のように常識として溢れかえっています。
次の章では、まずどれだけ沢山の“接客の常識のウソ”があるのかを紹介していきます。

まずはそれを知って頂いた上で、頑張らない接客のしくみのお話をしていきましょう。

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