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トピックス(旅行記)

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2021年10月の記事一覧

東京の休日 #85 〜通いたいほど素敵でした「印象派・光の系譜」展@丸の内〜

日本でこれまで何度も開催されてきた 「印象派」をテーマとした展覧会ですが 今回の「印象派」展もとっても素敵でした! 訪れたのは、 『イスラエル博物館所蔵  印象派・光の系譜 ーモネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン』 2021年10月15日(金)~2022年1月16日(日) 三菱一号館美術館(丸の内) エルサレムにある 「イスラエル博物館」。 1965年に設立され、 50万点もの文化財を有しているのだそう。 その中で近代美術のコレクションは 約2500点。 この度、

抽象画家フランツ・クラインの苦難の人生

抽象表現主義の画家フランツ・クライン(Franz Kline)の苦難の人生 フランツ・クライン(Franz Kline,1910-1962/アメリカの抽象表現主義の画家-アクションペインター) 一夜にして、核となる抽象表現主義の画家としての地位を確立した、それは、1950年、フランツ・クラインが40歳の時だった。 1940年代から1950年代の抽象表現主義運動に関する画家であり、New York School(ニューヨーク派)の中心核となる人物だ。 by Franz K

東京の休日 #87 〜絶品パンプキンプディングと秋の麗かさを堪能できる「西」の街〜

月の三週を東京の西で、 一週を都内で過ごす生活を 始めてこれこれ一年。 この頃その魅力にすっかり はまっているのが 「立川」の街です。 以前は足りないものがあると 新宿まで出ないといけなかったのですが 今は「立川」まで行けば十分。 伊勢丹、高島屋、ルミネ、ecuteと 駅前のデパートや商業施設も充実していて さらには、広大な 「国営昭和記念公園」で 四季折々の花々を愉しむことができるのです。 昭和記念公園の秋の見どころは 立川口の銀杏並木と 日本庭園の紅葉でしょう

「週末、宇治ひとり旅」のすすめ。(1泊2日のプラン付き)

ふとしたときに、そんな想いが過ぎることはありませんか?わたしには、そんな瞬間がよくあります。 慌ただしい日常から離れて、少しだけ、立ち止まってみたいとき。 「週末、宇治ひとり旅」をしてみませんか? 京都府・宇治は、東京からも気軽に足を運べる距離にあり、ひとりだからこそ味わえる魅力がたくさん詰まった町です。 今回のnoteでは、「来世は京都で生まれたい」が口癖の、京都を愛して止まないわたしがお伝えしたい「週末、宇治ひとり旅」の魅力をご紹介します。 という方も、ぜひこの

神無月、ある日ある街で。

親の所用で休みをいただいた。もろもろの手続きのために街から街へと移動する一日。 早朝に郊外へ向かって運転をしていると、隣町に入ったころから尋常ではない濃霧が辺りを包んでいた。視界不良で緊張感が高まる。ハンドルを握っている手に気付くと余計な力が入っていて、その度に必要以上に握りしめてしまっている手の緊張を解く。何度か同じことを繰り返して、ふと客観的になり可笑しくなる。時間に余裕のない自分と重なり、思わず「リラックス」とつぶやいていた。 徐々に霧が晴れてくる。地上から水蒸気が

ケヴィン・ビーズリーの訴えるアート

ケヴィン・ビーズリー(Kevin Beasley)の訴えるアート ケヴィン・ビーズリー(ケビンビーズリー/Kevin Beasley,1985- / アメリカ-NYのアーティスト)その作品は、彫刻(立体)、パフォーマンスアート、サウンドインスタレーションなどだ。 そのマテリアルと視点はそのマテリアル(素材)は、衣類、スポーツ用品、身の回り品、文化的エフェメラ(ephemera/一時的な筆記物および印刷物)など、見つかった素材から作られた彫刻やインスタレーションを制作してきた

《栗、終.》

 2021年秋。初めて挑んだ一粒の栗の皮むきから、二ヶ月で50粒以上の渋皮を剥いただろうか。親指の腹が妙にかさかさしているのは、きっとそのせいだろう。    始まりは重陽(ちょうよう)の節句。9月9日に長寿を菊や栗でお祝いする大人のひな祭りだ。この日に古来庶民が炊いていたという「栗ごはん」を炊いてみてから、栗の魅力にどっぷりはまった。これまでは、スーパーで売られている甘露煮やケーキ屋さんのモンブランででしか、栗を味わったことがなかった。いずれもお砂糖の甘さが際立つものだっ

秋の、柔らかな日差しの影想う

 半ば雑記のような形でつらつらと文字を重ねている。  最近あまりにも穏やかな日々が過ぎていて(悪く言えば生活にハリがない)、先日見た坂元裕二さん脚本のドラマに浸ったり、図書館で借りた漫画を日がな読んだりしている。そう、私の図書館には漫画があるのである。それだけでもちょうど一年前に引っ越してきた甲斐がある。  思いの外、今秋らしく無い秋状態になっていて、どうも気分が乗らんなあと思っているわけだ。 *  私の職場の近くは、オフィス街ばかりで正直侘しい雰囲気が漂っているけれ

ナイリー・バグラミアン:概念の再考

ナイリー・バグラミアンの視点ナイリー・バグラミアン(Nairy Baghramian,1971- /ベルリンを拠点のアーティスト/彫刻、写真、テキスト) そのナイリー・バグラミアンは、建築や人体などを参照したその彫刻は、複合的な文脈を引き込むアプローチが表象に通じており、さまざまな視点から彫刻の概念の再考を迫る手法を用いる。 バグラミアンの複合的な彫刻は、建築とデザインからのモダニズムやミニマリズムの形態を取り込んだ彫刻(立体/インスタレーション)だ。そして、そのインスタ

ハッピーハロウィン💜 明日は特に予定がないので、最近サボってた卒制やって投票に行きます…🐈‍⬛

エリアス・シメの戦うアート

エリアス・シメの戦うアート「私は自分に何ができるかを示すために戦わなければなりませんでした」-Elias Sime エリアス・シメ(Elias Sime,1968- /現代アーティスト)は、アフリカを代表する現代アーティストの1人と言われる。 動物の皮から、また、廃棄されたPCのマザーボード(ロジックボード)、スマートフォンの基盤(西側諸国からの電子廃棄物)や、使い古されたボタンなど、そして、アディスアベバの野外市場(Menalesh Tera)で集めた。 その作品は、実に

旅は体力!

旅をするうえで、不可欠なもの。お金、時間。しかし何よりも「体力」だと思う。 大学生のころは、金銭的負担を、時間と体力で補った。 初めてのヨーロッパはイギリス。シンガポール経由だ。三角形の2辺をなぞるような遠回りのルートで、シンガポールでの待ち時間は7時間くらいあったように思う。学生時代はまわりの誰もが価格の安いアジア経由の航空会社を利用していたので、普通のことと思っていたが、いまなら迷わず直行便を選ぶ。 大学3年生の夏休みに、友人3人とカナダを西から東に横断した際は、本当

リリ・レイノー・デュワーがマルセル・デュシャン賞(2021年)を受賞

リリ・レイノー・デュワー(Lili Reynaud-Dewar)がマルセル・デュシャン賞(2021年)を受賞 リリ・レイノー・デュワー(Lili Reynaud-Dewar,1975- /フランスのアーティスト) Lili Reynaud-Dewar - ENG リリ・レイノー・デュワーの作品は、インスタレーション、パフォーマンス、映画(video)、テキスト、彫刻が含まれ、身体表現を行う。 それら、よしも悪しきも、有名な人たちの生い立ち(伝記)からの表現であり、それは

《ブランチ、ランチ.》

 慌ててスーパーへと駆け出した。祖母のショックを受けた表情が脳裏に焼きつきそうだったからだ。    朝寝坊のある日。朝食を食べ始めた頃、時計の針は間もなく11時をさそうとしていた。その”ブランチ”を食べ終わったのは12時前。冷蔵庫が空っぽだったこともあり、昼食をなしにして、早めの夕ご飯にしようかなと思ったのは食事係のわたしだ。「今日はランチなしにしようか。」と祖母に言う。すると彼女はその言葉に、たいそうショックな顔を見せたのだった。  ちょっと楽をしようというわたしの甘