ヒアル論

40代前半、独身男性。哲学の本を読むことが多い。

ヒアル論

40代前半、独身男性。哲学の本を読むことが多い。

最近の記事

2023/12/05(火)

先生の講演に行った。15年ぶりくらいだと思う。 講演中の先生はどこか楽しそうだった。昔受けた先生の授業を思い出した。ほんとうに驚いていて、ほんとうに探究しているように感じられた。 この人はどれだけ長い時間真摯にテキストに向きあってきたのかということを想像した。それでいて、先生は倦んでいるようには見えなかった。 一方、自分にはやるべきことなんかちっともないように感じられた。今もそう感じる。 *** 2週間ほど前に、シュティルナーの『唯一者とその所有(上)』を買った。「私

    • 2023/11/15(水) 首が痛い

      数日前に首を痛めた。首と肩甲骨周りのストレッチをしたときに、首を斜め前に傾けたのが仇となったようだ。寝たら、痛みがひどくなった。枕が悪かったのか、あるいは姿勢が悪かったのか。それとも一度痛めると、痛みはひどくなると感じる傾向があるのか。 何気ないことで首が痛む。部屋で、下のほうにある引き出しを開けようとして、前方斜め下を向くと痛む。あるいは、交差点を渡るときに左右を確認するが、それだけで首が痛い。もう少し細かく言うなら、交差点を渡ろうとするときに、左右を見ようとする。そのと

      • 2023/10/15(土) つながりのない日記

        高校生のとき、中原中也が『感動したから書くのではない。何もないところから書く』と言った、という話を読んだ記憶がある。この記憶は曖昧で、小林秀雄が中原中也との思い出を書いたのものだったか、すぐに思い出せない。 桑原武夫『第二芸術』やそれに関連する文章を探していたら千野帽子『いきなり俳句入門』に当たった。そこで俳句に持たれがちなイメージとそれらへの反論が述べられているのだが、「俳句は感動したから読むものではない」ということが書かれていて、思い出したのが中原中也の話だった。 と

        • 2023/10/11(水) 本を買うか迷う

          Twitterの哲学に関するアカウントをいくつかみている。それらで紹介されている本に興味が湧いて、その本を買う/借りることもあわせてしている。図書館で『遅刻の誕生』と『笑いと嘲り』を借りてきた。前者はまだ読んでいない。後者はすこしだけ読んだ。笑いのポジティブな効用についてはしばしば言及されるが、負の側面もあるという指摘だろうか、と思いつつ読み進めている。 あまりお金がないときは、本を買うのに慎重になる。図書館で本を借り、読んで、手元においておきたいと思えば、買うことにする。

        2023/12/05(火)

          2023/10/09(月・祝) 人生があと5分だったら

          わたしの人生があと5分しかなかったら、と仮定する。そうしたら、この手元にある『論理学をつくる』という本は読むだろうか、読まないだろうか。読まないかもしれないと思う。 では、あと10分あるとしたらどうだろうか。述語論理はここから10分以内の人生に役に立つだろうか。バカバカしてくて勉強しないだろうか。でも、わたしはまだ述語論理についてよく知らない。それが生まれた経緯も知らず、それによって何が言えることになるかも知らない。そもそもどんなことに役に立つのかよく知らない。 そもそも

          2023/10/09(月・祝) 人生があと5分だったら

          2023/10/07(土) 下書きを並べる

          日記を100日くらいは書き続けるつもりだったのに、あっという間にくじけた。格好良いことを書こうとしたからに違いない。格好良くなくてもよいから、なにかしら更新したくなった。下書きのような、推敲されていない文章、何が言いたいかもよくわからないかもしれないものをいくつか並べることにした。人に見せたくなくなったとき、この日記は非公開にするか削除しようかと思う。(2023/10/07 22:05) 本当は自分のことを語りたいのだが、何を書いてみても、後から読み返すとそれが自分のことを

          2023/10/07(土) 下書きを並べる

          2023/10/04(水) 自己検閲

          インターネット上に自分のネガティブな心情を綴ることはやめたほうが良い、という記事を読んだ。投稿を読んだ他人に悪い影響を与えるし、その悪い影響を与えるようなことを書く人物だという評判が自分に返ってくることもあるからだというのがその理由だ。 リディア・デイヴィスが"Thirty Recommendations for Good Writings Habits"というエッセイで似たようなことを言っていたことを思い出した。リディア・デイヴィスのエッセイを自分なりに解釈すると、自分の

          2023/10/04(水) 自己検閲

          2023/10/01(日) 生々しい悩みを

          「劣等感 悩み 体験」でGoogle検索をしたが、「劣等感を克服する方法」のようなものばかりが目につく。読みたいのは生々しい悩みを自分自身の言葉で語ろうとするものだが、そういうものは簡単には見つからないのかもしれない。あるいは、こちらの検索が下手なだけもしれないが、根気よく検索する力がない。 『こころの支援に携わる人のためのソクラテス式質問法』という本を借りてきた。精神医学のコーナーでソクラテスの名前を見かけると思わなかったので、パラパラと立ち読みした。興味深く感じられたの

          2023/10/01(日) 生々しい悩みを

          2023/10/01(日)

          会社で中間管理職を任されるようになって1年半ほど経った。ここ1年くらいはうまくいっていると思う。うまくいっているかどうかの判断基準は、自分が怒られたかどうかによる。少なくとも自分で大きなミスをしたことはないはずだ。部下のミスで怒られたようなこともない。 クライアントから自分への評価基準はゆるいと思う。その理由は、前任者たちはクライアントからの評価が低かったからで、彼らと比べると何をしても良く見えるようだ。前任者たちはクライアントへ無用な反発心を見せたりもしていた。自分にお鉢

          2023/09/28(木)

          kindle unlimited でブルーバックスが読めるので、池谷裕二『自分では気づかない、ココロの盲点』を読み始めた。最初に「選択肢過多効果」が取り上げられている。これは、選択肢が多すぎると、人は選ぶことそのものが嫌になってしまうというものだ。 自分のことに照らし合わせて考えると、外出先や移動中に本を読もうと思い、本棚から本を選ぶ。そのときにあまりに未読の本が多いからどの本を読むか迷ってしまい、選んでいるうちに疲れてしまうということがよくある。これは典型的な「選択肢過多

          2023/09/28(木)

          2023/09/27(水)

          深夜に24時間営業のマクドナルドに行き、そこで本を読んだり、何か書くということを3日続けている。なんとなく居心地が良く、長続きしそうな気がする。わたしが感じるマクドナルドの良さを書き並べてみる: ・飲み物一杯 120円で利用できる。 ・営業時間が長い。 ・周囲に人がいる。 ・自宅から近い。 コーヒーが500円のコメダ珈琲に比べると、格段に安く、営業時間が長い。自分の生活リズムだと22時以降も開店していないと、その店には行きづらい。コメダのほうが清潔感があるのだが。土日の朝

          2023/09/26(火)

          「独身孤独男性は45才くらいで気が狂って死ぬ」というのをなかば信じていると先日書いた。最近読んでいる『何が社会的に構成されるのか』に「狂気 生物学的なのかあるいは構成されるのか」という章があることに気づいた。 この「生物学的か構成されるのか」という二分法をみて、ついこの前まで借りていた本に収められていた山口尚「物語・行為・出来事」という論文のことも思い出した。こちらも合わせて読み直してみたら、何か新たなことに気づけるかもしれない。 『何が社会的に』にしても、「物語・行為・

          2023/09/23(土)

          この3日間書いて載せた文章がひどいのはわかっているのだが、さてどこから修正していったらよいものか。あるいは、良さを求めずやっていくか。 ソーカル事件と第二芸術論の本質的な類似について調べてみたいと書いた。本屋でソーカル事件の本を手に取ったにもかかわらず、棚に戻してしまった。その直前にデュシャンの高価な伝記を買ってしまったからだ。 貧しさがいつも自分につきまとっている。もっと必要なものがあるんじゃないかとか、これは本当に欲しいものだろうか、という想像にいつも脅かされている。

          2023/09/23(土)

          2023/09/22(金)

          永井均が桑原武夫の「第二芸術論」に言及した日記(『哲学の賑やかな呟き』におさめられている)と、『子どものための哲学対話』のそれに関連するあたりを読もうとしたのに、前者はその本をパラパラをめくってもどこに書いてるか見当たらず、後者は会社に持ってくるのを忘れてしまった。(読書は通勤時と昼休みにしている) 桑原武夫の第二芸術論がなんだったか忘れてしまった。俳句か短歌の流派の話で、一方が他方を批判する根拠を持つかどうかという話だっただろうか......いまは調べないが(この日記は、

          2023/09/22(金)

          2023/09/21(木)

          きのうひとつ日記を公開したあと、自分で読み返したらつまんない文章だと感じた。というか、昨日の文章は日記ではないのでは? でも、とりあえず何かしら書いて、公開し続けることにします。だって、公開したらそれまで気づけなかったことに気づけることがあるとわかったし、続けたら、また新しい発見があるかもしれないので。それに、つまらないことはやってはいけないことではない、ということにも気づいちゃった。 昨日の日記でイアン・ハッキングに触れましたが、イアン・ハッキング自体は社会問題の解決のた