mau(まう)

奈良生まれ関西育ち。浅草からの大阪住まい。 家族とのこと、日々の暮らしのこと。

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最近の記事

茶道の記憶

高校生の頃、茶道同好会に入っていた。 といっても、活動は月に2回だけ。中学生の頃は、テニス部に入っていたが、段々と練習が嫌になってしまって、幽霊のように部活を去った。しばらくは、もうあの苦しい練習に行かなくてもいいんだという喜びと開放感に包まれていたが、そのうち、何もない放課後が虚しくなってしまった。そういう訳で、高校では、月に2回という緩さに惹かれ、茶道を始めることになった。 お菓子とお抹茶を楽しみにしているだけの、やる気のないヤツだったが、できないことができるようになる

    • 春休みにおすすめの映画「日日是好日」

      日日是好日。「日」が三つもある。読み方もてんで分からない。そもそも日本語なのか、中国語なのだろうか。よく分からないながらも、樹木希林さんが出演されているということで、気になっていた映画。観れば、必ず「お茶」(茶道)を始めたくなること間違いなしなのだ。 あらすじ お稽古の初日は歩き方から始まる。畳の上を歩くのにも作法があって、茶室に入る時は左足から、畳の縁は踏まない、畳一帖を六歩で歩く。すり足で歩くのりこを、「コソ泥みたい」と笑う従姉妹が本当に愉快で、「お茶ってヘンですね!

      • しげの珈琲工房

        以前、押上(スカイツリーのふもと)で、とんでもなく美味しい珈琲屋さんに巡り合った。扉を開けると、6畳ほどの薄暗い店内に、焙煎された珈琲豆の香りが立ち込めている。お店の左側の棚には、セラーメイトの瓶に入った豆がずらりと並んでいて、豆の説明書きが貼られている。しかし、どうもそれを読んで自分で選ぶのは無粋なようで、マスターに好みを伝えて、おすすめを選んでもらうのが良さそうだった。 とにかく、そこのお店の名前を背負ったコーヒー、「しげのブレンド」が最高にウマかった。口に含んだ瞬間、

        • ミスタードーナツ

          ミスタードーナツの新作が気になって、夫と「買っちゃう?」「でもなぁ、寒いし買いに行くのやだな」なんて話して数日。公式HPでメニューを見ながら、これ大好き、小さい頃はこっち派だったんだけど、などと話しているうちに、「こんなに盛り上がるなら、買いに行ったほうがいいに決まってる」となって、久しぶりにミスタードーナツへ行ってきた。前回行った時は、二人でイートインをしながら、「あの人は何を頼むか」と予想して遊んだ。コーヒー休憩だと思っていたサラリーマンが、たくさん買って帰るのを見て、ほ

        茶道の記憶

          映画「リリーのすべて」を観た話。

          映画「リリーのすべて」を観た。(原題:The Danish Girl) 叶姉妹がポッドキャストの「ファビュラスワールド」でぽろっと「いいわよね」、とお話されていたのを、Amazon primeで見かけて思い出したのである。 舞台は性同一性障害(今は性別不合というそうですね)という言葉すら、精神科医にも広く知られていなかった1920年代のデンマーク。画家夫妻が主人公なのだが、夫役はハリーポッター・ファンタビのニュートを演じられているEddie Redmayneさん、妻役はこれ

          映画「リリーのすべて」を観た話。

          南天

          実家と母方の祖父母の家は車で二時間ぐらい離れていて、 私が二人の家を訪れるのは、主に冬休みや夏休みなんかの長期休暇だった。 庭にはたくさんの木や季節ごとの植物が植わっていた。 春休みはチューリップが綺麗に咲いていたし、夏休みはもぎたての青い味のトマトを(スーパーの甘いトマトも大好きだけど、このヘタのまわりの瑞々しい青さはどんなに甘いトマトにも代えられない)、冬休みには金柑をもぎって食べるのが楽しみだった。 お庭を歩きながら、祖父はよく「これはなぁ、マリーゴールドっちゅうん

          試し書き

          試筆。mau(まう)です。どうぞよろしくね。