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インターネットで可視化される「そういうとこあるんだ!」の良さと弊害

新しいサービスがやってくると、真っ先に登録します。自分のIDを取得したいし、サービス初期の空気を味わいたいし、そこからユーザー数が増えてどう変化していくのかを体感したいからです。

少し前になりますが、Threadsもそうでした。最初のうちはInstagramの派生サービスらしく美しい写真の数々が流れてきたけれど、だんだんと「インスタグラマーが表では言えないここだけの話」の掃き溜め化し、愚痴や「案件」への不満などなどが飛び交う、不穏な空気が漂ってきました。

もともとInstagramはメッセージアプリとしても使っているので、私のフォローは比較的リアルな人間関係に近いです。しかしなんだかんだ言っても「わざわざインターネットで『発信』する人」というのはリアルでは稀で、知人友人はまだ登録している人が少なかったんですね。流れてくるのは知らないインスタグラマー、IT企業勤務で新しいものをまず試したい人(私と同じ)、芸能人、というところでしょうか。

そんな中、みちょぱさんの投稿が目に飛び込んでいました。「あれ? おすすめ表示と言ったって、みちょぱは私からかなり遠い気がするんだけど。はて? アルゴリズムはどうなっているんだろう?」なんて不思議に思いながらよく見ると、「去年買った洗濯機の乾燥が全く乾燥されなくて何これ状態」と嘆いているみちょぱさんに、知人がリプライしていたのでした。

「このメーカーのものではないですか? 我が家も同じ現象になり困っていたんですが、リコール対象のようですよ(要約)」と、みちょぱ家の洗濯乾燥機を心配し、丁寧に情報をシェアしているリプライ。

もちろん、その人は普段は芸能人のアカウントに片っ端からリプライするタイプではありません。ツイ廃でもなさそうな方。家の洗濯乾燥機が壊れた時に本当に困って、みちょぱさんを放っておけなかったのでしょう。

いいやつ! 100%の善意!

なんか、殺伐としたインターネットの空気に、この優しさが沁みたというか。著名人のリプライ欄なんて、インプレッションゾンビかクソコメが多いじゃないですか。そんな中でちゃんと「伝えなきゃ!」の前のめりな優しさが伝わったんですよね。みちょぱではなく、まったく関係ない私に。

こういうときに「インターネットって、いいなぁ」をしみじみと感じるのです。職場にこういう人がいたらいいな。でもきっと、育児トピックとかセンシティブなテーマだったら踏み込まないんだろうな。

そうそうみちょぱと洗濯機だから、100%の善意だ! って私もほのぼのできたんだ。みちょぱは別に全部リプライする義理もないし、スルーできるもんね。

友人、と言い切るにはちょっと距離がある関係性の人の優しさとか、「あっ、この漫画読むんだ!」とか。私が商業BLの投稿をするとそっと「♡」のスタンプを押してリアクションをするだけの関係性のアカウントとか。

「そういうとこあるんだ!」の瞬間が好きでもあり、また弊害もあり。

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