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豊島区と高校野球

池袋駅は何処から出るかで印象が大きく変わる場所。待ち合わせ場所として人気の「いけふくろう」やサンシャインシティがあり、若者の多い東口エリア。東京芸術劇場があり件の小説の舞台でもある西口エリア。そして雑居ビルが密集する北口エリアなど、それぞれ活気や治安、様々な顔を見せる。

他にもお年寄りの多い街「巣鴨」や、静かなベッドタウンとして人気な「大塚」目白庭園など、都市化・国際化が進む街に寄り添う自然が特徴的な「目白」など、池袋に止まらない多くの魅力を持つ豊島区。

今回はその中から聖地を目指し、また野球を楽しむ野球部達を紹介させて頂く。

①学習院

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多くの「皇室」関係者の方々の出身校として知られる名門校。
その印象が強く、また有数の進学校の同校であるが、世間で思われている印象よりも遥かに自由で伸び伸びとした校風が特徴的だ。

野球部も「120年」以上の歴史を誇る伝統校であり、学習院大学のグラウンドを使用し練習に取り組んでいる。2015年には東東京大会ベスト16まで勝ち進んでいる。6月には筑波大学附属高校との定期対抗戦も行われ、「声姿顕心」をモットーに、東東京大会上位進出・甲子園初出場を目指す。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト16
●練習場所/学習院大学グラウンド
●練習時間/週5~6日

②豊南

豊南

1954年に女子部が新設され男女別学制となり、校内で男子部と女子部に分かれていたが、2004年より共学化している。
野球部の歴史も長く、1981年の東京大会準優勝校である古豪だ。

2018年に「立正大立正」2019年に「足立新田」など実力校を倒しており、力はある。
「埼玉県志木」に専用グラウンドを所有し、古豪復活・そして過去の成績を越えるべく日々練習に励む。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会準優勝
●練習場所/埼玉県志木・専用グラウンド
●練習時間/週6日
●主なOB /日根紘三(元ヤクルト)

③千早

ちはや

千早三丁目に所在する都立高等学校。
卒業後の進路としても海外大学との連携があり、海外の大学にも指定校がある。
英語教育とともに、ビジネス科目についても大学へ向けての専門性を意識した教育を行っている。英語では上智大学、ビジネス科目では中央大学、立教大学とのアドバイザーなどの提携も行なっているなど、「英語」に非常に特化している高校だ。

野球部はなかなか勝利を掴めずにいるが、目の前の1勝を直向きに追い続けている。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週5~6日

④昭和鉄道

昭和鉄道

池袋本町二丁目にある私立高等学校。校名に「鉄道」の語が入る、日本で唯一の高校。その名の通り、「鉄道」に関する知識を学び、卒業生の多くが業界へ進む。
「運転シュミレータ館」や「鉄道実習室」が完備され、岩倉高校と並ぶ鉄道学校として名高い。

埼玉県坂戸市の総合グラウンドや、朝霞市営球場を使用しまずは「東東京ベスト32」「春季大会本大会出場」を目標に練習に取り組む。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/埼玉県坂戸市・専用グラウンド
●練習時間/週6日

⑤巣鴨

巣鴨

上池袋に所在する併設型中高一貫校である。歴史の長い高校であり、数多くの伝統的で個性的な学校行事が特徴的であり、また都内有数の進学校としても知られる。
寅さんで有名な「渥美清」やヒップホップユニット「RHYMESTER宇多丸」の出身校でもある。

野球部は長らく公式戦での勝利・上位進出が遠のいているが、昨年プロ注目投手が現れたことで東京高校野球ファンから一目置かれた。
力の持つ選手の誕生は、今後のチームの成長に確実に良い影響を与える。
今後の巣鴨高校野球部がどこまで飛躍するかが楽しみである。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会2回戦
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

⑥淑徳巣鴨

淑徳巣鴨

西巣鴨に校舎を構える併設別クラス型中高一貫校である。通称は淑巣(しゅくす)
「感恩奉仕」を校訓に掲げ、「おかげさま」の心を養い育てる。
多くの運動部や文化部が幅広く活躍していることでも知られており、五輪水泳代表の「池江璃花子」「長谷川涼香」の母校でもある。

野球部は学校の校庭のほか、「戸田橋球場」を使用し練習に励む。
2019年夏季東東京大会ではベスト32まで進出した。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会4回戦
●練習場所/校庭・戸田橋球場
●練習時間/週6日

⑦豊島学院

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池袋本町二丁目にある私立高等学校。野球部を除く部活動、生徒会活動、委員会活動等は、姉妹校の昭和鉄道高等学校と合同で行っている。

平日は学校内のグラウンドで、休日は「埼玉県坂戸市」の総合グラウンドを使用し実戦経験を積んでいる。
2013年夏季東東京大会では見事ベスト16まで勝ち進んだ。
くじ運の影響等もあり、なかなか以降は秋季・春季本大会への進出や、夏季東京大会での勝ち上がりは出来ていないが、選手1人1人は非常に力強いスイングと恐れのない守備を展開しており、何処かツボにハマれば台風の目になる可能性を充分に秘めている。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト16
●練習場所/埼玉県坂戸市・専用グラウンド
●練習時間/週6日

⑧本郷

本郷

駒込四丁目に所在し、中高一貫教育を提供する私立男子中学校・高等学校(併設混合型中高一貫校)
大学進学指導体制の強化など学力養成を重視した教育方針への転換前は、運動部は非常に強豪として名を馳せていた(ラグビー部・花園出場等)
美術家・アーティストの出身者が多く、また元EXILEの「ATSUSHI」の母校としても有名だ。

野球部は昨年秋季本大会へ出場。初戦に優勝校「東海大菅生」と当たり敗れはしたが、先取点を掴むなど攻撃が思い切りの良いチームであると印象を受けた。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会3回戦
●練習場所/校庭・グラウンド
●練習時間/週6日

⑨文京

文京

西巣鴨一丁目に所在する都立高等学校。キャッチフレーズは「夢を叶える通り道〜努力の汗、感動の涙、僕らの本気がここ(文京)にある〜」
都立でも有数の進学校としても有名だ。

野球部は夏は最高成績がベスト16ながらも、秋季・春季大会ではベスト8以上まで進出した実績を持ち、東東京の都立でも上位へ食い込む力を持つ。
「一球無二」の精神を持ち、甲子園出場を目指している。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会ベスト16
●練習場所/校庭
●練習時間/週6日

⑩城西大城西

城西

千早に所在し、中高一貫教育を提供する私立中学校・高等学校。併設型であり「城西大学」「城西国際大学」等の系列校でもある。

野球部は1974年、1979年夏に全国高等学校野球選手権大会に出場した実績をもつ古豪。1974年は「高橋慶彦」の活躍により3回戦、1979年はベスト8に進出している。
長らく低迷期が続いていたが、2019年・2020年と2年連続でベスト16まで進出。
充分なほどに備わった河川敷の練習場にて効率良い練習を展開し、再び聖地へ帰還。古豪復活を目指す。

【プロフィール】
●夏季最高成績/甲子園出場(ベスト8)
●練習場所/埼玉県坂戸グラウンド・河川敷 他
●練習時間/週6日
●主なOB /高橋慶彦(元ロッテ)山田潤(元西武)

11 立教池袋

立教池袋

2000年に池袋キャンパスと新座キャンパスのそれぞれで中高一貫教育を開始し、立教中学校は「立教池袋中学・高校」、立教高校は「立教新座中学校・高等学校」となった。故に昨年創立20年を迎えた若い高校。

池袋駅から徒歩約10分の学校校庭に人工芝グラウンドを持つが、中高部活動の共用のため使える時間は限られている。
また、中学野球部がグラウンドを使用すれば、硬式野球部は17:30からの練習時間になる。しかし人工芝グラウンド、校舎5階の室内打撃ケージ、室内体育館、トレーニングルームの4つのスペースと時間を組み合わせて、選手1人1人が効率よく自主的に回しメニューをこなしていく。
時には「立教大学」のグラウンドを借りて練習も行う。

上位進出はまだ超えられずにいるが、それでも強豪校と接戦を演じれるまでの力はある。今後、立教池袋が東東京を代表する強豪校へと名を馳せるのも遠くはない。

【プロフィール】
●夏季最高成績/都大会4回戦
●練習場所/校庭・立教大学グラウンド
●練習時間/週5~6日