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全てがいつもと「反対」な、神宮球場

「せっかく東京に行く予定ができたんだから、私には行かないといけない場所がある」と、知り合いに連絡をし、7日の神宮のチケットを取ってもらった。

正直な話、集いに参加をする…と頭で考えたときに「試合があれば行こうか」と思い、すぐに試合の日程を確認したあたりから、7日は、集い<神宮という感じになっていた。

アルバイト先でも「7日は神宮に行きます(集いもあります)」と言った話をしていたし、一緒に東京まで新幹線に乗った友人には「今日は神宮に行く」と話していた。

東京駅で友達と別れ、三鷹についたとき「これが終われば神宮だ」と自分に言い聞かせた。

そうすると、やるきが満ち溢れてきたから、凄いパワーだと思う。

話せるだけの話はできたのでは?刺激も受けたし、今日は来てよかったと、若者の集いの会場を後にし、そそくさと外苑前に向かう。

実は、外苑前に行くのは初めてではない、東京に遊びにきたときに通ったことがある。当時は、たぶん音楽を聴きながら下をみて道路を歩いていた(危ないので気をつけて)ので、外苑前の雰囲気なんて、ただのビジネス街じゃないか…ぐらいにしか思っていなかったと思う。


それでも、7日の16時頃に、駅に着いたとき、ヤクルトスワローズのユニフォームを着た人たちが電車から降りてきたのを見ると、自分でも引くぐらいに鳥肌がたった。

いつも野球を見る時は、甲子園の三塁側でのんびりみているから、ユニフォームも駅について着る。
駅に着けば、縦縞や、黄色の阪神ユニを着ているたくさんの人を見て、これが神宮では逆になるんだもんなあ、と思いを馳せていた。

だからこそ、甲子園前でヤクルトのあの紺色のビジユニを着ている人たちを見ると、やっぱりホっとするもので「今日は勝てたらいいですね」と心の中で唱えたりもしている。


そんな日々を送る私の目に入ってくる景色は、全てが「ヤクルトスワローズ」でいっぱいだった。

駅につけば、ヤクルトのユニフォームを着ている人たちがたくさんいるし、街を歩けば、公式のポスターが飾ってある。

私の「好き」を「好きな」人たちが、今この街には溢れていた。

それがとっても嬉しくて、嬉しくて。たまらなかった。

知り合いと合流し、グッズを買って、神宮球場に入る。

階段を上り、目の前に広がるグラウンドを観る、あの瞬間は格別だと思う。

お天気もすごくよく、心地よい風もふいていたから、なおさら神宮球場のグランドが輝いて見えた。

内野席に座って、色んな方面を見渡した。
目の前に、後ろに、そして隣に座っている人たちは、み~んなヤクルトスワローズのユニフォームを着ている。

試合が始まって、1回の裏で点数を取り、全員がおもむろに傘を広げたときに、「ああ、ここは本当にヤクルトの本拠地なんだ」と感じた。

いろんな種類の傘を見て、あの傘かわいいな。なんて思いながら、自分も傘を振っていた。

記念に残した動画をいまだに見返しては、ニヤニヤしている。

たくさんの傘に囲まれると、幸せな気持ちになった。

同じものが好きで、同じ方向を向いている人たちがここにはたくさんいたからだ。

この日の対戦相手は、阪神タイガースだった。

だからこそ、いつもと一緒にも感じる瞬間があった。

いつもは「甲子園で」阪神戦を見ているから。

私個人的な話をすると、家族が阪神ファンだから、阪神の選手のことは、他球団の選手に比べて良く知っていると思う。

だからこそ、よりヤクルトVS阪神の試合は、いつもしっかり目に見ている。

個人的にいつも家で「ヤクルトが1位、阪神が2位だったらいいな」と言っているが、家族にはよく「逆」と言われてしまう。

ただ、私の家族は、ヤクルトが勝つと、試合終わりに「ヤクルト勝ってよかったね」とラインをくれる。

個人的には、それが、とても嬉しい。

全然どうでもいい話になるかもしれないけど、この日スタメンで出ていた島田君の、アイネクライネ(登場曲)を始めて甲子園で聞いたとき、甲子園をこんな雰囲気にさせる曲を使えるのってすごいな…なんて感じたんだった(笑)

あの曲、とても好きなので、家に帰ってからまた聞きなおそう…なんて気持ちにもなれた。

島田君には、その気持ちを思い出させてくれてありがとう。と伝えたいものだ…。

そう、登場曲となると、もちろん、この日は、自分の好きなヤクルトの選手たちの登場曲を存分に楽しめた。

だからこそ、全てがいつもと「反対」だった。

そう。「反対」

選手紹介のVTRも、ストライクの表示画面も、ナイスプレーをしたときも、すべて、ここでは「ヤクルトスワローズ」が、主役だった。

だから、この1試合全部が新鮮で、仕方なかった。


試合も勝てたし、ヒロインも見れたし、つばみ姫はやっぱりアイドルで、パッションのヒカルちゃんは、美しくて麗しかった。

「余韻に浸る」というのは、こういうことを言うんだ。というぐらい、帰りのバスで、ず~っとこの日の写真を眺めていた。


試合が終わって、ユニフォームを着たまま歩いた街。東京。

駅についても、ちらほらユニフォームを着ている人がいた。

ご飯屋でも、きっと今日試合を観たひとたちがいた。

もしかすると、これが当たり前の人たちもいるかもしれない。

いつしか私にも当たり前になる日がくるかもしれない。

それでも、あの瞬間に観た景色や、感じた「新鮮」を、これからもずっと大事にしていきたいと思った。

一緒に観戦した知り合いと別れを告げる時に「じゃあ、来シーズン、甲子園と神宮で」と言葉を交わせたのが、嬉しかった。

まだまだ、たくさん楽しみがある。

だから、頑張ろう。そう思えた。


何かに触れて「頑張ろう」と思えることや、パワーがみなぎるあの瞬間って、実はそんなに多くない。

だからこそ、こうやって「明日からまた頑張ろう」と思える気持ちを貰えるヤクルトの野球は、すごく偉大だと、思った。


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