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デザイン会社がなぜ音楽事業に取り組むのか【前編】

はじめまして、hicard PRのannaです。
hicardのことをもっと皆さんに知っていただくために、noteを始めます。
noteでは私たちの取り組みや思想、メンバーなどについてご紹介するさまざまなテーマで記事を投稿していきます。

記念すべき第1回目は、私たちが取り組む音楽レーベル事業についてご紹介します。hicardがクリエイティブ業界に対して課題に感じていることや、ものづくりに対する思いから始まり、なぜデザイン会社が音楽事業を行うのか、具体的にどんなことに取り組んでいるのかなど、共同代表のTakeさんとLeoさんに聞いてみました。前編後編に分けてお届けします。

hicardについて
hicard(ハイカード)は、2020年5月に、仕事を共にしていた3人のデザインチームから生まれました。現在は20代中心の18名で構成された組織です。
プロダクトデザイン、デザインコンサル、アート、そして音楽レーベルなどさまざまな事業を展開しています。
https://hicard.studio/


プロフィール

Take:小磯 雄大 / takeisme|代表取締役
クリエイティブスタジオ、株式会社hicardの代表を務める。1997年生まれ、東京都出身。プロダクトデザイナー、グラフィックアーティスト、ラッパー。2010年からグラフィックデザイナーとして活動し、2013年からiOSのJailbreakコミュニティでアイコンデザイナーとして活躍。大学を中退後、Player!を運営する株式会社ookamiにジョイン。後にリードデザイナーとなる。2018年に自身が手がけるアート作品"CHILL PILL TOKYO"の個展を開催。2020年、クリエイティブスタジオhicardを設立。2021年7月、Redbull 韻 DA HOUSE東京予選準優勝。2022年6月、音楽レーベル”hicard Record Club”を立ち上げる。同時期、自身初となる1st EP ”ONE WAY”をリリース。

Leo:北川レオ|共同創業者
デザイナー。1997年生まれ、京都市出身。慶應義塾大学卒。学生時、デザインファーム「Basecamp」でデザイナーとしての業務経験を積む。2020年、クリエイティブスタジオ「hicard」を立ち上げる。

なぜクリエイティブ業界は人材不足に陥っているのか

――クリエイティブ業界において、課題に感じていることはどんなことですか?

Leo:まず人材不足ですね。クリエイティブ業界内の多くの企業が採用に困っています。
人材不足になっている理由としては、教育など社会構造的な背景が影響していると思います。例えば海外の大学ではデザインの授業が一般的にありますが、日本では美大や専門学校でないとデザインやクリエイティブのことを学べないことが多いです。そのためクリエイティブを学ぶ門が狭くなり、さらにクリエイティブ職に就く人も限られ、クリエイティブ人材が減少することに繋がっていると思います。
多くの人が「自分にはセンスがない」と自己評価するなど、デザイナーが神格化されていると感じます。
あと、クリエイティブ業界内での断絶や、依頼する事業会社側のクリエイティブに関するリテラシーが低いことも問題だと思っています。そうすると低クオリティのデザインでも依頼側は満足してしまい、競争も起こらなくなり、結果、世の中のモノづくりのクオリティが下がってしまいます。それに対して僕らは警鐘を鳴らしたい。

Take:僕は全部というわけではないのですが、基本的にデザインイベントが苦手なんですよね(笑)。なぜかと言うと、価値観の押し付けが多いと思うからです。僕は多様な価値観を認め合い高め合っていくというスタイルが好きで、そうあるべきだと思ってます。X(Twitter)の世界も同じ理由で最近は苦手ですね。経験者が価値観を押し付けてるような光景がよく見られるなと。著名な人が言っていることは本当に正しいのか?それが間違っていることもあるだろうし、正解だとしても他の正解もあるんじゃないかと。ポジショントークしてマウント取って気持ちよくなったり、クリエイター同士で潰し合ったりするより、協力してモノづくりをしていく環境を作っていかないといけない。そうしないと世の中のクリエイティブのレベルが下がってしまう。結果的に「クリエイティブ業界は食えない」状況になってしまって、人材不足に陥ってしまう。

hicardが考えるデザインとは何か

――お二人はいつからデザインに携わり始めたのですか?

Take:僕は両親がデザイナーで、幼い頃からIllustratorを触ったりデザインに触れる機会があったんです。あとデザインではないですが、絵を描くのも好きで以前は個展をよく開いていました。社会人になってからはスタートアップ界隈のデザイン畑に囚われずにモノづくりを学びましたが、そういうバックグラウンドがあったからこそデザインと音楽やアートなどを並立で考えられる土壌が自分の中に育ったのかなと思いますね。

Leo:スタートアップ界隈でのデザインの扱われ方って、ビジネスを成功させるためのツールになりがちなんですよね。Takeはそこに入らなかったからこそスタートアップのデザイナーとはまた違うスタイルや思想が身についたんじゃないかな。
僕はBasecampに入って坪田さんに色々教えていただいたところがデザイナーとしてのルーツです。

Takeの個展の様子

――お二人のデザインに対する考えや思いを聞かせてください。

Leo:デザインとは、単なる手法や技術ではなく姿勢なんです。これを強く伝えたい。僕の中での「デザイン」の定義は、”説明可能性を伴った生産活動”です。例えば、デザインされたものに対して「なぜ赤色を選んだのか?」と聞かれたらデザイナーは答えられるはずです。これは料理や建築、さまざまな分野で言えることだと思います。

Take:本当にそう!デザインは、なぜそう作られたかすべて説明できるものじゃなきゃいけないんですよ。好きな音楽やアートにもそれぞれみんな好きな理由があるのと似ていて、きっとそれらは”デザイン”されているものだと思うんです。デザインって何か特別なものではないんですよね。

Leo:本当はhicardのことは”デザイン会社”って言いたいんです。でも”デザイン会社”と名乗ると、多くの人はWebやグラフィックデザインの会社として捉えてしまいます。でも、僕たちが取り組んでるのはそれにとどまらない。なので現状では仕方なく”クリエイティブスタジオ”として名乗っていますが、早く”デザイン会社”と名乗れる日本にしていきたいですね。

今やデザインの範囲は多岐にわたる。
Designship2023の公式サイトより)


ここまで、主にクリエイティブ業界に対して感じている課題と、hicardのデザインに対する考え方や思いについてご紹介してきました。
後編ではいよいよ音楽事業について触れていきます。タイトルにもある、なぜ音楽事業に取り組むのか、具体的に行っている活動内容などをご紹介します。
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陽の光が差すオフィスにて



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インタビュー・執筆:石原杏奈 @anna_ishr


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