ここに来ている人たちでリアルタイムではもちろん、去年からのBSプレミアムでの再放送もご覧になった方は少ないだろうが、朝ドラ『マ一姉ちゃん』が先日終了した。現時点で放送局に全話放送話が残っている最古の朝ドラとのこと。ちなみに放送時、僕は10歳。
昭和の古き良き、底抜けに明るいドタバタホームドラマ。
ただ、昭和初期から始まる物語なので、中盤で戦争が激化するシーンも描かれている。さらには、終戦直後、進駐する米軍兵に男はアレを引っこ抜かれ、女は乱暴されるとの噂が広まるが、これもまた現在のインボー論とどこか相通じる。
40年以上前のドラマなのに、まさにそれが、2022年の現在と重なるところがあるのが、どこか複雑な気分にさせられた。

ところで、僕は原作マンガも持っているのだが、そのうちマ一姉ちゃんについて書かれているのは半分あるかないかで、よく半年分のドラマに仕立て上げたなぁ、と感心。のちに『金八先生』の脚本を担当する小山内先生なので、それぐらいの筆力は当然お持ちなのだろうが。
ドラマはハッピーエンドで終わっているが、実際には、三姉妹の三女の夫が急逝したり、三女と長女・次女（町子先生）が仲たがいしたりと、必ずしもハッピーとは言えない側面もある。
けれども、今、この時期に『マ一姉ちゃん』を観られて、『はね駒』『澪つくし』同様、半年間自分の心に潤いを与えてくれた。
町子先生、小山内先生、そして、ヒロインの熊谷さんなどなど、本当にありがとうございました。

さて、そろそろ『純ちゃん』の視聴にも取り掛からねば……。