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「国民民主党」が補正予算案に賛成したことを受けて

1.はじめに

令和4年11月29日(火)、衆議院本会議において令和4年度第二次補正予算案が可決されました。
賛成会派は自由民主党、公明党の政権与党会派に加え、国民民主党。
反対会派は、立憲民主党、日本維新の会、日本共産党など。

国民民主党は令和4年度本予算、令和4年度第一次補正予算に続き、賛成となっています。
政府の当初予算案に野党が賛成に回るのは、少数会派を除けば、1978年の新自由クラブ以来44年ぶりでした。そこから続けての賛成は、永田町の「しきたり」からすれば極めて異例のこととなっています。

なぜ令和4年度第二次補正予算案に賛成したのかについては、玉木代表をはじめ、各種報道でも取り上げられていますのでそちらをご覧いただければと思います。

今回は、この結果を受けて、改めて自分自身も看板を掲げている「国民民主党」について少しまとめてみます。

2.予算案に「賛成」すること
国の予算は、内閣が作成しますが、国会の議決に基づかなければ使うことができません(いわゆる財政民主主義)。この内閣の予算編成権も国会の予算審議権・議決権も憲法上の保障です。そして法学問上、予算案は他の法律案と違って政府与党を通じて国家機関を拘束すると考えられています。
これらのことからすれば、野党は徒に予算案に賛成すべきではないと言えるでしょう。
ただ現実問題として、衆参でねじれ(与野党勢力が逆転している)状態にでもない限り、野党が徒に反対ばかりしたとしても、どのみち予算案は与党の提案通りに成立していきます。
そうであるならば、政府予算案よりも良い対案や考え方を示すことはもちろん、予算審議の過程また成立後の事業執行の場面に至るまで議論と協議を重ね、国民にとって原案よりも良い政策実現が出来るのであれば、場合によって賛成することまで否定すべきではないと私は考えます。

ちなみに「野党なんだから」という趣旨のお言葉も頂きますが、あまり論理的な反論を見たことはありませんし、与党・野党の区別というのも、選挙の結果、多くの国民に選ばれた側が『与党』であって、『野党』は国民に選ばれなかった側でしかありません(もちろん連立や閣外協力などにより、与党の一員となる場合もありますが)。
そして野党がなすべきとされる行政監視は、単なる与党政権批判ではなく、国民の信任を得られるようなより良い政策提案を行うことで行政への緊張感をもたらすことこそが本質ではないでしょうか。
野党の責任を果たす、という言葉は好きではないのですが、先に述べた意味で、与党よりも良い、現実的な政策提案・政策実現を行い続けることが第一順位としての野党の責任だと思うのです。

3.予算案「賛成」を受けて
では、今回の補正予算案「賛成」との結論に至る経緯はどのようなものだったのでしょうか。
私は現職の国会議員でないため、当然賛否を諮る議論の中にはいませんし、具体的に誰が発言をして、どのような雰囲気の中で意思決定がされたのか知る由もありません。
しかし、斉藤アレックス議員の本会議賛成討論を見れば、なるほどとストンと腹に落ちるのです。

私は民主党系の議員秘書として11年間勤めましたが、秘書時代に大変だったことの一つとして、永田町で決まった党の方針や結論について、有権者や支援者の皆さんにきちんと理由を説明できないことでした。

しかし今は違います。
街中でマイクを持っても、雑談の中でも、明確な理由をもって説明をすることが出来るのです。
議論の輪の中にいないことなど、当時と状況は同じにも関わらず。

その理由はなぜかと考えると、国民民主党には明確な「行動規範」があるからだと感じます。
約2年前、令和2年9月に結党した時から、基本理念や党の綱領に書かれている「私たちは、民主主義を守り、現在と未来の課題を着実に解決し、国民全世代の生活を向上させます。国を守り、国際社会の平和と繁栄に貢献します。」ということを、ただただ実践しようとしているのです。

「つくろう新しい答え」や「正直で偏らない現実的な政治」。これを基軸に、今の国民生活にとってより良い解決策となる政策は何なのか、よりよい選択は何なのかという点でブレることなく判断をしているのです。
政局で物事を考えたり、今までの永田町の感覚からすると理解し難いことでしょう。説明しても理解や納得して頂けない方もおられますが、考え方は人それぞれなので仕方ありません。

ただ、なぜこのような結論に至ったのかという「行動規範」は確かにそこにあり、結党以来ずっとブレていないことは紛れもないのです。
だからこそ、「行動規範」に共感する全国の仲間、何も議員や候補者だけに限らず、支援者の皆さんまでもが、皆同じように「国民民主党」の判断や政策を話すことが出来る、説明することが出来るのではないでしょうか。

4.最後に
今回の補正予算案について、意義や財源、内容の面から、党内でも賛否様々な意見があったようです。むしろ、本補正予算案のみでなく、多様な意見があるのが当たり前なのです。
しかし、そこで何を重視して判断したか、ここに是非注目してもらいたいと思います。

国民民主党やその活動を解説したり批評するにあたり、報道や他党は、政局も絡めた様々な憶測を含めて行っています。
しかし党所属議員と直接話をしても、街頭演説を聞いても、国会での動向を見てもそんな面倒くさい話ではないと感じます。
馬鹿正直に、愚直に、一つずつ一つずつ政策で変えていくという、ただそれだけのことを、しかし今までの永田町ではおよそ考えづらいことをやり続けているのです。

今よりもう少しだけでもいいから、停滞した日本を前に進めて行く。
頑張れる人はより頑張ってもらう、頑張れない人はみんなで支えていく。
右でも左でもなく、みんなで前に上に。

今回の補正予算への「賛成」という姿勢。
国民民主党の思いや活動に共感をし、応援をしてもらえる仲間が一人でも増えるよう活動していきたいと思いを新たにするところです。




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