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#デジタル化するセカイ

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#デジタル化するセカイ についてまとめた記事
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記事一覧

クラウドは危険? 情報が漏れそう? 本当に?

はじめにいまだにというか、なんというか、 「クラウドは危険」だと思っている人がいる のはどうも事実のようです。あまり、年代で区切るのはよくないですが、年配の方ほど多いようです。そして、「クラウドの方が危険だ」「いや、オンプレの方がなにかと良い」といった「論争」が起こることがあります。 個人的には、これは「論争」などではなく、 クラウドvsオンプレを真面目に比較していないだけ だとは思っているのですが、今回は「クラウドvsオンプレ(論)」について考えます。 クラウド

生成AIで、作詞作曲(とおまけにブログそのもの)ができちゃった話

はじめにこのnoteでは生成AIについて書いてきていますが、そういえば作曲はまだやってこなかったことに気づきました。ずっと興味があったのですが、ふと 今日がその日だ と思い立ち、使ってみました。 作詞・作曲はSuno AIに依頼作詞・作曲ができるAIにSuno AIというものがあるということは知っていたので、改めてそれに触れてみることにしました。 GoogleアカウントやMicrosoftアカウントでログインでき、サービスはすぐに利用可能です。一日10曲まで無料で作成

産業用メタバースについて解説 ~ 二つの方向性

はじめに私は、製造DX(工場DX)の仕事をずっとしてきて、2024年現在はそのような仕事を直接はしていませんが、たまにアドバイザーとして回答することはあります。 その際に、よくテーマとなるものの一つに「産業用メタバース(産業向けメタバース)」があります。 ところで、本文中には とも書かれています。これらの違いを改めて考えていきましょう。 前提知識産業用メタバースや工場内デジタルツインについては、昨年も一度考察しました。 その時の整理としては 「デジタルツイン」や「

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製造業のDXとは「産業用メタバース上でQCサークルのカイゼン活動」?

はじめに「工場DX」「スマート工場」などと呼ばれる取組みは23年度も引き続き力を入れて行われるようです。 この中で、目を引くフレーズがありました。 CPSとは“Cyber-Physical System”の略です。ずいぶん昔から利用されているフレーズですが、最近また注目されているようです。たとえば、以下のような記事がありました。 いまなぜこのフレーズが注目されているのか? 今回はこの辺りに注目していきます。 「CPS」「デジタルツイン」…昨日、今日の言葉ではないそもそ

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人間=目+脳+手足

はじめに最近は、AIに関する記事が毎日のように配信されています。これらは「まるで人間のようだ」というような書かれ方がされることがありますが、今回はこの「人間のようだ」とはどういうことなのかについて考えていきます。 「自動運転するクルマ」=「目+脳+足」AIはありとあらゆる分野に活用されますが、日本の政府も後押ししているものに「自動運転」があります。 ここで示されている図を見ると、これまで人間の目や脳が行っていたことをAIが代替することがわかります。これは、 人間が持つ目

自動生成AIに将棋について聞いた結果、業務への活用方法を考えた

はじめにこちらのnoteでは「ChatGPTを使うと、デジタルの開発は大きく変わる」という記事を書いております。 いまや、ChatGPTだけでなく、Stable Diffusionのような画像生成AIも含め、これらを紹介する記事や動画が非常にたくさんある状況です。そうなると、当然「業務に活用したい」と思うのは自然なことだと思います。「デジタル技術を有効活用して業務効率化を実現する」という字面だけを見ると、社内におけるDXの取組と親和性が高そうに見えます。しかし、もしこれを本

「人間拡張」って?

はじめに好きな本の一つに「拡張の世紀」という本があります。 この本には非常に多くの学びがあるので、是非ご一読をお勧めします。個人的には 計算機が小さくなるというカーツワイルの言葉 (p144) 2030年、1人当たりのセンサーは150個に (p150) 世界初の人間拡張はメガネ。13世紀のイタリアで、おそらく僧と学者が最初に使いだした (p320) 初音ミクは人間を越える偉大なポップスター (p370) などなど、たくさんあるのですが 今回は「人間拡張」という言

ChatGPTを使ってみて「デジタルの開発は大きく変わる」と感じた

はじめに近頃ネットを賑わしている技術にChatGPTがあります。 色々サイトで「ChatGPTが流行っている」ということを目にすることも増えましたが、多くのビジネスパーソンにとっては 「これが仕事にどう使えるのか?」が知りたい のではないでしょうか? そこで、今回はChatGPTは仕事に使うとしたらどうなるのか?という観点で、考察いたします。 Microsoftの大規模投資最近では、MicrosoftがChatGPTの開発元であるOpenAIに対して、100億ドル、

「第5回 EDIX関西(教育 総合展)」に行って「DX教育・STEAM教育」などについて考えた

はじめに先日、教育総合展に行ってきました。 現在はSTEAM教育に関心があるのですが、この考え方を社内DX人材育成に適用できないかと考えたのが行ってきた理由です。 具体的には、(株)アーテックの新しいSTEAM教育キットを見てきたりしたのですが この展示会では、「AIは教育をどう変えるのか」という題名で、東京大学の松原 仁教授の講演会が行われたので、今回はその中で得た学び・所感をいかに記したいと思います。 講演「AIは教育をどう変えるのか」における日時:2022/06

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メタバースって、「“ユニ”バース」ではなく、「“マルチ”バース」と考えるのが当たり前ですよね?という想い

はじめに最近タイトルのようなことをずっと考えています。ただ、その話を周りの方に話してみるのですが、残念ながら 「そうなのかもしれませんね(何を言っているの?)」 というリアクションをされることがほとんどで、そもそも伝えたい概念が理解されていない気がしています。 今回は、議論の前に昨今のメタバースの話題を整理した上で、頭に思い浮かんでいる「マルチバース」という概念をなるべくシンプルに記述してみようと思います。 メタバースは単一なのか、複数なのかメタバースというフレーズは

「工場のデジタル化」で使えるツール

はじめに ~工場のデジタル化~私は、これまで「工場のデジタル化」を進めるための仕事を行ってきました。時に、「スマート工場」だったり、あるいは「インダストリー4.0」だったり、「工場DX」だったりと、様々な呼ばれ方をされてきました。 ただ、要するに生産現場の主要課題である「生産性向上」「検査自動化」「予兆保全」「安全性向上」などを、ITを使って解決するということです。具体的には、以下のような案件で、グループ会社工場へのITツール導入のご提案から、実証実験までのプロジェクトを実

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セブンイレブンの空中ディスプレイレジ体験してきた

はじめにデジタル化するセカイシリーズでは、「非接触」テクノロジーについて取り上げております。特に、空中結像技術について調べている時に、アスカネットさんの技術を使って空中ディスプレイ型セルフレジの実証実験が行われていることを知りました。 実証実験中ということなので、私も実際に空中ディスプレイの体験をしようかと思いました。そのレポートです。 どこに行けば体験できるのか本件はすでに複数のニュースソースが存在します。 プレスリリースなどでは「設置場所=都内6ヶ所」としか公表され

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触れずに操作する「非接触」テクノロジー 【3. 操作感実感技術(ハプティクス)】

はじめにこのシリーズは、触れずに操作する「非接触」テクノロジーの詳細について記述していきます。 ハプティクスとは一言で言うと、 触覚を再現し伝える技術 です。もう一言いうと、利用者に力、振動、動きなどを与えることで皮膚感覚フィードバックを得るテクノロジーのことです。 技術の内容によって「リアルハプティクス」「空中ハプティクス」「バーチャルハプティクス」がそれぞれあります。 リアルハプティクス リアルハプティクスとは、手に力触覚を伝える何かのデバイスを持ち、手から離

触れずに操作する「非接触」テクノロジー 【2. 空中結像技術】

はじめにこのシリーズは、触れずに操作する「非接触」テクノロジーの詳細について記述していきます。 空中結像技術とはいわゆる「空中ディスプレイ」です。先日も、セブンイレブンさんが、セルフレジを空中ディスプレイ化する実証実験を開始したと発表しました。 空中ディスプレイはいまや注目の技術であり、銀行のATMに導入されたとのニュースがテレビ東京で紹介されたことで、空中ディスプレイ用スクリーンの開発企業(アスカネット)の株価が急騰したとのことです。 空中ディスプレイは、以前ご紹介し