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韓国タプコル公園前 オバチャンとオッチャンの大喧嘩に遭遇した

みなさまコンニチハ、ひでみです。

今日は韓国ソウルで目撃した、アジュンマ(訳:おばちゃん)とアジェ(訳:おっちゃん)が繰り広げるバトルの小噺です。

おっちゃん達の憩いの場、タプコル公園前での出来事。

タコプル公園は日本とも関連の深い場所。その辺りについても軽く解説していきたいと思います。

この日、私は仁寺洞というオシャレタウンにあるホテルに宿泊していました。仁寺洞は骨董品や書道のお店、アートギャラリー、流行りのアクセサリーやコスメのお店、カフェなどが並ぶ観光地としても人気の感度高めの街です。

まだ午前中のお店も開店前で静かな時間帯に、東大門へ向かうために地下鉄3駅分を徒歩で移動。

仁寺洞のショッピング通りを抜けると、少し開けた交差点に差し掛かります。

世界観の交差点

この交差点の右側と左側とで、妙に異なる空気感。

ちなみにこの意味ありげな壁画は「日月五峰図(じつげつごぼうず)」と呼ばれる様式で、太陽と月と5つの峰が描かれた朝鮮王朝の絵図。朝鮮時代は王の御座の後ろにこの絵が飾られていました。

さて、月側から来て、太陽側へ向かいます。

この壁画広場を越えると大きな横断歩道があります。信号待ちの間、向こう側から出来るだけポジティブな単語でいうとすればレトロな空気が漂ってきます。

何かを感じる

この写真を見るだけでレトロの正体を感じ取った方はかなり視力が良いか、発達した第六感をお持ちです。

その正体は・・・

おっちゃんです。

しかも一人や二人ではなく、公園の周囲に哀愁漂うおっちゃんがずら〜っと並んで座っています。

流石にカメラは向けられず、一つ前の写真の拡大です。

青空の下で囲碁をしているおっちゃん達もいます。

少し戻るか、先に行くと若者が集うオシャレエリアが現れるのですが、この公園の周辺だけはおっちゃんが主人公の世界。飲食店などもローカル感漂う雰囲気です。

この公園の前は何かとよく通るので、あ〜今日もおっちゃん達が集ってるな〜と思いながら歩いていると、目の前でおっちゃんがめちゃくちゃ怒られていました

怒っているのは、おばちゃんです。

赤いベストを着たおばちゃんです。

余談ですが、ソウルでは赤や黄色のベストを着たおばちゃんやおじちゃんをよく見ます。そのベストおば&おじは地下鉄の駅で困った様子でいると「こっちだよ」と教えてくれたりします。韓国の地下鉄は階段しか無いことが多く、スーツケースなど持っていると難儀します。そんな時に、エレベーターの方に連れて行ってくれたこともありました。シニアボランティア的なものなのでしょうか?

ちなみに英語ではなく、韓国語でめっちゃ話しかけてくれます。何を言っているのか全然分からないのですが、ジェスチャーからも私に任しとけ!感がビシビシ出てるので、おっおう、、となり後をついて行きます。

駅では黄色のベストでしたが、公園でおっちゃんを取り締まっているのは赤いベスト勢。黄色より赤が強いのか?・・・よくわかりません。

公園のおっちゃん達は、椅子に座っている人もいれば、植え込みの縁に座っている人もいます。日差しのせいでその石造りの縁が猛烈に熱くなっているのでしょう、ダンボールを座布団のようにお尻の下に敷いています。

赤ベストおばちゃんが、そのダンボールをどんどん取り上げて、すごい勢いで地面に叩きつけていきます笑

何を言ってるのか全く分かりませんが、その勢いから「こんなもの敷いて、ここに座りやがってーー!!!」的なことを訴えている様子。

あぁ、聞き取りたい。この瞬間、真剣に韓国語を習得したいと思いました。

おばvsおじの攻防に気を取られつつ歩いていると、おじに唾を吐かれました!私が!なんでやねん!とんだ巻き込まれです。

おばに怒られ機嫌がちょい悪だったのか?それともやはり、この公園の歴史からくる日本人への感情か、、、?

そう、このタプコル公園は韓国にとって日本との苦い歴史を持つ場所なんです。

公園の入り口の立派な門

韓国がまだ日本の植民地だった時代、その支配に抵抗し、市民や学生が独立を願って行なった「三・一独立運動」の発祥地がここ。

1919年3月1日、この場所で4~5千人の市民たちを前に独立宣言書が読まれました。

当時の時代背景や民衆の怒りを想うと、日本人として考えさせられることや、込み上げてくるものがあります。

公園内にはその様子を再現したレリーフや、記念碑などが飾られているそうですが、この日は公園の周囲をいつもと違った様子でおっちゃん達がぐるりと列を成して囲んでいたので入らず。100人ほどいたような、、。(無料でご飯の配給が行われることもあるそうなので、それだったのか?)

いつものんびり感漂う公園ですが、たまにこんな日もあるようです。独立宣言日の3月1日なんかは日本人が訪れるには少し危険(?)という情報もあったりします。

実際にその日に行ったことがないので、真相は分かりませんが。。

とにかく色んなドラマが詰まったタプコル公園。

でも、嫌いじゃないのです。

昭和の哀愁を感じるような、謎の魅力と磁力のある、なんとも愛おしい場所。

これからも無駄に通ったろと思っています。

✳︎おわり✳︎

今日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございます。

これからも旅先でのちょっとしたストーリーをご紹介していきたいと思います。ぜひフォローやスキを頂けると嬉しいです。これからもどうぞよろしくお願いします。

ではみなさま、今日も良い一日を!




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🌳タプコル公園🌳



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