育児 #カガクでネガイをカナエル会社
「育休復帰、即転勤」で炎上
多くの方がご存知の通り、男性が育児休職を取った直後に転勤の内示を受け、それがきっかけで退職に至るということがありました
日経ビジネス:「育休復帰、即転勤」で炎上、カネカ元社員と妻を直撃
これ、実際にサラリーマンとして育児休業をいただいたことある私としてもいろいろと考えさせられる記事でした。
会社・経営者の視点で見るとどうなんでしょう?
私自身は、サラリーマンもしていますが、小さいながらオンラインの英会話学校の経営陣をしていて、飲食ベンチャーの取締役もさせていただいています。ベンチャーなどの視点からすると、とてもじゃないですが、育児休職とりたいといわれても無理です。というか、基本的に残業相当でいうと100時間越えの残業は当たり前、そもそも夢に向かってがんばっているので働かされているという感覚がない
では、大企業は場合によっては、こういう人たち(起業家とその仲間たち)と戦わねばならず、経団連も終身雇用とか無理!といっている状況で、いろいろと困っているのは事実だと思います。もちろん、大企業は今回の炎上を見ても、育児に関することはセンシティブにならざるを得ません
雇用者側からするとどうでしょうか?
今回の件で、雇用者側は改めて強力な戦うツールを持っていることを示したと言えます。SNSをうまく活用すれば声を上げることができます。
また、メガバンクが男性の育児休職を義務付けしたりするなど、世の中の流れも確実にそちらの方向に向かっていることも明確になりました。働きやすさはどんどん良くなっていくと考えられます
外資の事例では下記のようなものもあります
JPモルガン、育休巡り5億円の和解 私たちが学べる3つの教訓
今回の件の関係者はどうなるんだろう?
今回の件、会社、上司、本人について誤解を恐れずに、でも日本の会社という特性を考えるとどうなりそうか?個人的な推測では、
会社:評判を著しく落とした(私刑にさらされ、株価暴落)
上司:本人が悪いわけではないのにたぶん出世の道を断たれる(運が悪い)
本人:再就職でたぶん苦労する(会社からするとテロされたようなもの)
つまり、だれもハッピーにならなそうです
課題だなと個人的に感じるのは、今回の件で、少なくとも世の中はよくなるのだろうか??ということです
20世紀型の崩壊と世の中の変化
20世紀のサラリーマンって、社宅から出て家買ったら転勤とか海外に飛ばすというのは、ある意味で会社の戦略としては機能したわけです。
大変な仕事もローンを組んでしまえば、それを払っていくためにがんばるしかない。⇒やめずに働いてもらえる(会社のメリット)
ローンを組めるのは、ある意味で大企業の信用のおかげ(雇用者のメリット)
今回はこれが見事に崩壊しました。
会社にとっても、個人にとっても良い方向に行くためには、
育児の負荷が高い時期は、会社は、雇用者をしっかりケアする
雇用者は、長期的な視点で会社に貢献する
(例:結婚後子供が生まれた時点で休みをもらうためにも20代は死ぬほど働く、子育て一段落後は他の子育て世代の仲間のためにカバーしてがんばる)
これであれば、会社も個人も長期で働くことが大切になるのでお互いにメリットがあります
逆に、雇用者が権利ばかりを主張し、義務を果たさないと、会社は充実した福利の仕組みを入れることが難しくなったり、正社員の雇用に腰が引けてしまいます
会社からすると、育児休職をとっていても、ぜひ残ってほしい社員とそうでない社員がいます。雇用者側もスキルを磨いておかないと切られます。
Googleをはじめとする外資はもちろん終身雇用ではありません。色々と回りで聞いてみると、例えば男性社員の育児休職は3か月程度という話も聞きます。ルールで1年取れるからとか、子供を続けて3人産むなどで5年間会社を休むというのは、これからはもしかすると違うのかもしれません
目まぐるしく変化する世の中で、雇用者の権利が高まっているからこそ、一人一人が自分のスキルを高めていくこともとても大切なことなんではないかと改めて思った次第です。
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