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シガーレスキス。

「シガーレスキス」という言葉をご存知だろうか。

たぶん「シガーレスキス」という言葉をご存知な方は少ないだろうと思われる。
なぜなら、僕が考えた造語だからだ。

僕は喫煙者です。
煙草を嫌いな方からすれば、煙たい存在ではありますが、喫煙者としてのマナーはしっかりと守っているつもりです。

1.喫煙所以外では煙草は吸わない。
2.煙草の吸殻のポイ捨ては厳禁。
3.禁煙可の場所でも他者に断りを入れて喫煙する。
4.子供のいる場所では絶対に喫煙しない。

上記が僕の喫煙マナー。

そして僕が属しているチームは「ほたる族」

サイレントチーム。|小太郎|note

若い頃は1日3箱も吸うヘビースモーカーでしたが、今はそれほど喫煙するわけではありません。

で、

僕が、喫煙者であるかないかは、どっちでもいいのですが、
冒頭の「シガーレスキス」とはいかなるものか解説していきたいと思います。


なぜ喫煙を止められないのか。

喫煙者がなぜ煙草をやめられないかというと、医学的には「ニコチン依存」という物質依存だということが精神医学にて認められており、そこに原因があるといわれます。

ニコチンは神経伝達物質のアセチルコリンに似た物質で、それがアセチルコリン受容体に作用することで、中枢神経のドパミン神経等を活性化させるため喫煙後に一時的に快の感覚や覚醒作用を得られるらしいのです。
なので、喫煙によってイライラが治まったり、すっきりした気分になったりする気がするわけです。
気がするだけなんですね。アセチルコリンくんに似たニコチンくんに、喫煙者の僕らはまんまと騙されているわけなんです。

が、心理性発達理論によると、「口唇期固着」が原因で喫煙依存が起こるケースもあるらしく、それが喫煙の原因になっている場合もある。

「口唇期固着」とは、パーソナリティが発達する概ね出生時から2歳までの期間に、口唇での欲求が十分満たされなかったり、或いは十分以上に満たされ過ぎて成長することで口唇の欲求が異常に強くなってしまうこと。

「口寂しい」ということばああるけれど、僕なんて本当に唇が寂しくなるわけで、そんな時は何かを咥えていると少し落ち着くんです。
それが煙草を咥えるという行為により満たされるという考えなのです。

僕は自分の喫煙は、「ニコチン依存症」というより、この「口唇期固着」によって喫煙が止められない者の一人だと自己判断しています。
なので煙草の代替品を使うことで煙草をやめることが、論理的には簡単に出来るはずなのです。

僕は歩行や乳離れがかなり早く、8ヶ月で歩き出すと同時に乳離れが始まり、母乳よりも離乳食を好んでいたと母親から聞いていました。
乳離れが早かった僕は、口唇期固着が喫煙と言う形で顕著に現れているに違いないと思うのです。

乳離れの早さも、

良し悪しなのかも知れません。


そこで思いついたのが、シガーレスキスという言葉。

僕の職場に、禁煙に成功した方が何人かいらっしゃいます。

彼らは禁煙外来を受診したり、禁煙ガムを噛むことで、禁煙に成功したと話していました。
なるほど、そういったもので禁煙を達成できるのは、たぶん彼らは「ニコチン依存」が原因の喫煙だったのでしょう。

では、僕と同じ「口唇期固着」の場合は、どういった方法で禁煙を試みることができるのかと考えたときに、

「シガーレスキス」

が必要なんじゃないかと思ったわけです。

シガーレスキス。

ちなみに、僕の記事には「キス」に絡む記事が多いことも、僕が「口唇期固着」であることを証明する事象でしょう。


シガーレスキスという禁煙法。

「煙草の代わりにキスをする或いはキスをするために煙草をやめること」これが僕の考える「シガーレスキス」の説明になります。

ただ、これがですね、簡単ではないのです。

なぜかというと、僕はそれができなかったからです。

22歳の別れ。|小太郎|note

この記事のように、若かった頃の僕は、煙草が嫌いなら僕と付き合わなくてもいい。というタカビーな男でした。
煙草をやめるより、煙草を嫌う女性と別れることを選択する男でした。

なので「シガーレスキス」で禁煙を成功させるというのは、そうそう出来るものではありません。

「この相手とキスをするのに煙草臭くしちゃいけない」
「この相手とキスが出来るのなら、煙草なんてやめてもいい」

そう思える相手の存在がないことには始まらない禁煙法なのです。

もちろん、「キス」と名づけるくらいなので、その相手は妻であったり恋人であったりしますが、
例えば可愛い愛娘から「パパ煙草くちゃーい」と言われ、娘に嫌われたくないがために禁煙した場合であっても、僕は「シガーレスキス」該当すると考えます。

つまり、

「キス」イコール「口づけ」

ではなく、

「キス」イコール「煙草を止めさせるくらい好きになれる相手」

という解釈です。


そして僕が求めた本当のシガーレスキス。

でも僕が本当に求めるシガーレスキスは煙草の代わりの口づけ。

成人してから一度も禁煙に取り組んだことがない僕ですが、それでも唯一禁煙してみたいと思わせてくれた相手がいないわけではありませんでした。

その相手は本当に煙草が嫌いで、僕はその人の前では煙草を咥えることをいつも控えていました。
とても魅力的な女性で、僕が煙草を我慢していることがわかると、そっと口づけしてくれました。

それはすごく甘くとろけるようなキス

たぶんその女性とお付き合いを続けていられたなら、間違いなく僕は禁煙に成功していたかと思います。

深く吸い込む煙草の煙よりも刺激的な彼女からのキス。
僕は彼女にキスしてもらえるなら、煙草なんて必要ないと思っていましたから。

たぶん、そんなキスをくれる女性に巡り合うことはもう二度とないと思うけれど、
もしそんな女性ににまた巡り合うことができたなら、僕はその彼女のシガーレスキスで禁煙したい。


もしその彼女も喫煙者だったら、

禁煙はもう無理だな。

チャンチャン。


「一場面小説」という日常の中の一コマを切り取った1分程度で読めるような短い物語を書いています。稚拙な文章や表現でお恥ずかしい限りではありますが、自分なりのジャンルとして綴り続けていきたいと思います。宜しくお願いします。