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ブンガクフリマ28ヨウ読了

普段の生息地にツイッターが入っている私の読書案内はツイッターの情報というのが多分にあるので、いつものタイムラインの人達が面白かったというものはなるべく財布の許す限りは読んでいる。

先日から何となくツイッターの流れの中で目の端に入ってきていた「ブンガクフリマ」という文字を見ていたのですが、最初はそれほど気にしていなかったのです。が、
「浅生鴨」
の文字が見えてしまったのでこれは買わないとならないなと思っていたら、みんなの犬(というふれこみ)のたらればさんが解説をされているkindle版というお得感のあるバージョンが出ると聞いて、これははずれないなあ、買わなくてはならないだろうと発売日を待ち、即座にダウンロードしました。

とにかく執筆陣が140文字であんなに綺麗な文章を書きまくっている人達ばかりで嫌でも気分が上がるんですよね。
はやるこころを落ち着けながら自宅でじっくりとゆっくりと読ませていただきました。

まず、私の愛するSIGMAのサイトで偉くカッコいいページを作っていて個人的に好感度爆上げの田中泰延さんの切れのあるカッコいい前書きでエンジンが勢いよく稼動し、1話めの燃え殻さんの燃え殻節のサックスソロがみんなの心の中の「エモさ」を振動させます。こんなエモい人が近所にいるかもしれないと高層ビルの足元で「グヘェ」となりました。
2話目のシャ…山本さんはあの方だと意識せずに読んだのですが強烈でした。正体がシャ…あの人だとわかってからは「インコかーインコなー」とツイートを拝見しながらアイコンをインコ顔に脳内変換しています。それくらいのインパクトはありました。
3話目の末吉宏臣さんはnoteもフォローしていて、この本ができるまでの事も見ていたので自分勝手に身近に感じていましたが、出てきた話がとんでもなく末吉節というのか優しさと心根の美しさとを兼ね備えたものだったので読後に「うへぇ」と思わず言っていました。
最後の浅生鴨さん。浅生さんの作品はアグニオンからのファンで、どこでもない場所は持ち歩き用と保存用の2冊を買っているくらいなのです。ねこ社員のごちそうに多少なりの貢献をしているのです。その浅生さんの4話目、なんでしょうかもう誉め言葉を並べると嘘っぽくなるくらい良かったです。なんだろうこの表現をすることの神様に愛された人は。大好きです。

途中の挿絵の熊谷さんの女性の儚いと強いが共存するようなものと、ゴトウさんの描かれたおとぎの国と現実のはざまを優しいタッチで表現されているのがまた良かったです。

みんなの大好きな犬のたらればさんの解説は「こういう解説読みたいんだよね」という私の希望に大変符号したものでした。いろいろな本を読んでいると全く解説してない解説を書かれているときがあるので、たらればさんのような解説をこれからも読みたいと思いました。

私は最近小説が読めてなくて、たまに奮起してみても途中で挫折することが多くて、読むモノは新書だったり学術書的なものばかりでしたが、久しぶりに一気に読みました。
是非次号も作ってください。首を長くして待ちたいと思います。

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