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決意のボロベルト


2020.4.15にFacebookに書いたモノです。
以下コピペ


今の仕事(建設業)に就いて19年になる。
年数を数えると自分でビックリする。

高校卒業後、明宝の建設会社に就職。始めた頃は何も分からず、けど何故かコキ使われるが嫌だという変なプライドがあった。
いつも60を過ぎたジイさんの小言にイラつきながら毎日コキ使われていた。
ジイさんは「仕事は見て盗め」という昔気質で、年寄りは要領が悪いなクソっといつもいつも心で愚痴を言っていた。

ハタチになった頃、会社を辞め親父の下で働く事にした。
理由としては安い給料と小間使いが嫌で、もっとカッコイイ仕事がしたかったから。
当時の手取13万7千円。
高卒資格無し厚生年金やら諸々差し引かれての金額。
当たり前だ。


同じ建設業だったが、自営業と言うこともあり、給料は会社勤めの時より、かなり上がった。
それは国民保険やら諸々を自分で払う事になった事もある。

あのジイさんは
「自分の日当以上の仕事をしろ」
といつも言っていた。

その意味が分からず自営業を手伝う事なった俺は、その言葉の意味を痛感した。

親父と比べたら仕事を知らず、容量も悪い。
段取りも出来ず、稼げんくせに、一丁前の金だけ貰っているのが悔しかった。

早く一人前になって仕事が出来る人間にならんと。
これじゃあタダの脛かじりだ。

その時に一緒に仕事していた職人さんの腰道具のベルトがボロボロだった。
親父が職人さんに、もう変えろよ!って言ったのを、「コレは大事なので捨てません」って言っているのが何故か凄くカッコよく見えた。
モノを大事にしている事と、何か捨てられないワケがあるんだな、と。

その時に俺は新品だったこのベルトを「ボロボロになるまで使おう!」と決意したのである。
きっとボロボロになった時俺は一人前の仕事が出来るようになっている!稼ぎ頭の番頭さんだ!

そう決意したのが16年前。
どんなに使い辛くても、先輩や元請けの監督さんに変えろよ!っと言われても「大事なので」と胸を張って言い続けてきたけど、限界の限界がきた。

どんなにキツく締めても、重い腰道具に耐えれず緩んでしまう。

今まで数々の現場を共にしてくれてありがとう!
お疲れ様でした!!

これからはカッパ用のベルトとして引続き宜しく!💪🏼

自営業は辞めてしまったが、今の俺は親父より、あのジイさんの現役時代より仕事が出来る自信があるぜ!!!!


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