面白いことに出会うために
渋谷駅で乗り換える。
見渡す限り人、人、人。人の波とはこういうことを言うのかと妙に感心する。
今回の目的地は、吉祥寺。10年ぶりの吉祥寺である。渋谷駅内にある岡本太郎「明日の神話」をしばらく見つめ、心を落ち着かせ、迷路のような構内を抜け、京王線に乗った。
吉祥寺駅から徒歩3分「トニーズ ピザ」に到着。
アメリカンな内装に、どこかアットホームな雰囲気。頼んだのは、ピザセット(990円)。豆腐サラダとドリンクつき。
濃厚なチーズとシャキシャキとした玉ねぎ、ひき肉とピーマン。家庭的で、飽きのこない味だ。結構ボリュームがある。
膨れたお腹を抱えて、そこからは古本屋巡り。すぐ近くにある「古本 よみた屋」に寄り、駅の方へ戻って、「一日」という古本屋に行く。ここはアート系の本が充実していた。
あともう一軒寄りたい古本屋があったので、てくてくと歩く。道中にあった輸入食品のお店に立ち寄る。いろんな国の食品が一堂に会している。見ているだけでも面白い。
こんなふうに気になったお店にちょっと寄ってみるのも楽しい。目的のお店に一直線に行くだけではなくて、目的地までの過程を楽しむことの面白さを再確認する。反省だ。最近、あまりに一直線に行くことに重心が傾き過ぎていた。
思わぬ出会いも受け入れる心の余裕を持ちたい。そして案外、そっちのほうが自分の人生のとって「意味のある」ことになる場合もあるのだ。
百年。
2階にある古本屋。新刊本も置いてあって、コロナ対策なのか窓が開け放たれていて、とても気持ちのいい空間だった。迷いに迷って、くどうれいん「わたしを空腹にしないほうがいい」を購入。
最近、小説をあまり読めなくて、軽い読み心地のエッセイばかり読んでいる。今回は買わなかったが、たまたま手に取った短歌の本が思いのほかよかった。文字が心に素直に入ってきたというか。短歌に目覚める日もそう遠くないのかもしれない。
ポイントカードが可愛かった。枯れ木に緑のスタンプが押され、葉が生い茂る。
吉祥寺といえば、井の頭公園。
この日はまだ桜も咲いていて、人が多かった。公園のなかをブラブラっと歩く。公園には時間を見つけて行くべきですね、それだけで気持ちがリフレッシュできる。
「武蔵野珈琲店」にて休憩。
マスターズティーなる紅茶を頼む。
雑味がなくて美味しい。それなりのお値段がするけど、一度飲んでみてほしい味だ。だんだん紅茶の嗜み方がわかった気がする、春の日。紅茶歴はまだまだ浅いけど。
最後まで、読んでくださってありがとうございます!