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自己分析って必要?

昨日の夕方『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』という本を読んで思ったことを書いたのですが、今日たまたま次に『メモの魔力』という本を読んで、自己分析についてさらに疑問が湧きました。

『メモの魔力』は、㈱SHOWROOM社長 前田裕二さんのベストセラーですね。前田さんがメモをどんなふうに活用してきたのか、そのメモの書き方と利用の仕方について詳しく解説されています。

このなかで前田さんは、ものごとの「抽象化」ということを非常に強調していて、巻末には自己分析としての1000の質問が用意されており、この質問に答える際にも、前田さんのメモのとり方と抽象化という概念によって自己理解がより深まるという解説をされています。

私はその1000の質問の中に、気になるものが多くあったのですが、その一部はこのような感じです。
・父親との関係は?
・母親との関係は?
・家族との間で、今までで一番良い思い出は?
・家族との間で、一番苦い思い出は?
1000問あるので、これはごく一部ですが。

家族関係に限らずですが、自分がまったく想定していなかったような質問で、自分の過去に深く切り込むことって、人によってはかなり危険なことなんじゃないかと私は思うんですね。

例えば過去に虐待を受けていた人や、受けていたことを忘れていた人や、過去の辛い体験がフラッシュバックすることで、一定期間辛い症状が出てしまう人、自分にそういう症状が出ることをまだ知らない人など、そういった人が、愚直にこの問いに回答することも想定されるんじゃないかと思うんです。

そういった場合、1人でこういう問いに向かわせるとしたら、かなりの配慮が必要ではないでしょうか。本来は専門家と一対一で取り組むようなものではないでしょうか。

そんなことは自己責任で回答すればいいと言う人も多いと思うのですが、今まで全くやってこなかった方法で自分を掘り下げることって、自分でも全く想定していなかった苦しみに気づいてしまうこともあると思うのです。

その苦しみって、毎日のランニングは苦しいけど続ければ成長できるという苦しみとは、また種類が違うものだと思うんですね。

1000問回答するのはスポーツのように苦しいけどやればやっただけの成果が得られる・・・という人もいると思うのですが、想定していなかった怪我をしてしまうかもしれないと、私はちょっと感じたんですよね。(私だけだったらすみません!)

自分は5年ほどまえに、ストレングスファインダーやリクナビのグットポイント診断といった、ネットで受けられるわりと有名な診断をやってみました(自己分析と言っていいと思います)。

今これらの質問がどのようなものだったかは思い出せないのですが、今回のような感情を抱いた記憶はなかったし、マークシート形式だったと思うので、人の感情を大きく左右するような設問ではなかったと思います。そしてこれらは、心理学等の専門家によっても監修されていると思うんですね。

また、こういった自己分析で自分が見えたものって、やってきたことの答え合わせのようなものだと思うんです。

自分が日々何かしらをインプットし、それをまた自分なりの形でアウトプットしていると、感覚として自分で何かをつかめてくると思うのですが、自己分析って、それを言語化する手立てのようなものだと私は今思っています。

あと、人からフィードバックをもらうということには非常に価値があると思います。自分では生み出せないものなので。

前田さんのメモの方法、きちんと取り組むことで大きな成果も上げられる人もたくさんいると思うし、この方法論を体系化されていることは素晴らしく、だから長らく売れている本でもあると思います。

私も「自己分析」というものに対しては、まだまだ理解が及んでいないので、この本の本質的に素晴らしいところは見いだせていないんだろうなとは思います。

ただ自己啓発の一環で、自分の過去を掘り下げることと、その方法については長らく疑問を感じていた部分があったので、またこれを機に心理学やそういったことも勉強したいと思いました。

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