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辻山良雄著『365日のほん』

2016年1月西荻窪にオープンした本屋『Title(タイトル)』の店主辻山さんの著書。

辻山さんは、ウェブサイトで、1日1冊「毎日のほん」を紹介していますが、この『365日のほん』は、それとは別に、季節・その月に合った365冊の本を選び直したものが1冊にまとめられています。

Titleのウェブサイトには、こんな文章がありました。

ジャンルは満遍なく取り揃えますが、特に力を入れるのは「生活」の本です。Titleでは生活を「人が〈よりよく〉生きていくこと」だと考えました。衣・食・住はもちろん、文学や哲学、芸術、社会、えほんも「生活」の本と言えるでしょう。日常の様々な場面において、その人がよりその人らしくいられるための本、そうした本とは何だろうと考えながら、店に並べています。

これを読んで、自分が普段考えていることと近いなあと思いました。

だからこの『365日のほん』も、読み進めていくと、やはり私が好きな本も何冊か出てきたり、まったく知らない本でも、辻山さんの優しく時に鋭い視点の紹介文から読んでみたくなった本がたくさんあったので、まとめてみました。

【早速買った本】
『インタビュー』木村俊介
最近インタビューに目覚めたので。
『生きるための料理』たなかれいこ
今の自分に必要な気がしました。

【↑の後に読みたい】
『暇と退屈の倫理学』國分功一郎
お!佐々木典士さんもおすすめしていた本。國分功一郎さんの別の本を読み終わっていないので(笑)それからにします。(今年中に読めるだろうか。。。。)

『昨夜のカレー、明日のパン』木皿泉
『百年の孤独』ガルシア=マルケス

あらゆるところでおすすめされる本は、いいかげん読まなくてはと思う。

『アウトサイドで生きている』櫛野展正
「心を裸にして生きることほど、難しいことはない」という紹介文に惹かれました。


【自分が過去に読んでいた本】
『おおきな木』シェル・シルヴァンスタイン
『モモ』ミヒャエル・エンンデ
『星の王子さま』サン=テグジュペリ
『スイミー』レオ・レオニ
『不思議の国のアリス』ルイス・キャロル

『おおきな木』と『星の王子さま』は、つい最近も読み返しましたね。人間のどうしようもなさと、それにまつわる教訓っていうのは、つきつめるとどの時代も全く変わらないということに、関心したり、がっかりしたりします。

時代が変わって、生き方が変わって、持っているツールがとんでもなく変化しているのに、要は、人間の欲っていうものはなくならなくて、それをどう取り扱っていったらいいのかっていうことは、人類が滅びるまでの永遠のテーマだと思いました。

『モモ』も、今こそ読み返したらいいんじゃないかと思いましたね。昔は家にあったはずなんですけどね。どこに行ったのかな。図書館で借りてこよう。

『舟を編む』三浦しをん
『センセイの鞄』川上弘美
『風の歌を聴け』村上春樹
『スティル・ライフ』池澤夏樹
『じいちゃんさま』梅佳代

全部地元の図書館で借りました。『スティル・ライフ』また読もうかなと思います。


【過去に読んでいて、更に今も所有している本】
『独立国家のつくりかた』坂口恭平
『「ない仕事」の作り方』みうらじゅん
『対岸の彼女』角田光代
『泣かない女はいない』長嶋有
『東京タワー』リリー・フランキー
『ゆれる』西川美和
『旅をする木』星野道夫
『風の谷のナウシカ』宮崎駿

おお!坂口恭平さんが載っている!と思って、なんだか嬉しかったですね。『独立国家のつくりかた』は、坂口さん流の、思ったことを形にする斬新な方法にワクワクしますね。また読み返したいです。

角田光代さんが大好きな私ですが、なかでもやはり『対岸の彼女』はいつまで経っても名作ですね。10回以上読んだと思います。

『旅をする木』は、高橋源一郎さんがおすすめしていて買ったたんですよね。これも何度も読み返したい本です。

もちろん、他にも気になる本が、とてもたくさんありました。


ここ近年、私の本の買い方というのは、ネットで好きな人がおすすめしていたからというのが一番多いと思います。

でもこの『365日のほん』のように、一人の人(この場合は辻山良雄さん)が、まとめて365冊もおすすめしてくれるとなると、元々その紹介者が好きだな・感覚が近いなと思っていた場合、一気に「読みたい!」と思う本が溢れてしまいますね。

そして、Amazonや楽天におすすめされるよりも、もっと心に迫る形で、いいところをついてくるなあと思う紹介文の数々を読むことになるんですね。

365冊とは言わなくても、この人がおすすめする本10冊みたいなのは、聞きたい人たくさんいますね。こんどインタビューの時に聞いてみようかと思いました。

『365日のほん』は多くの人の、たくさんの扉を開けてくれるような、過去に置き忘れてきたものを、取り戻しに行けるような、正に本屋のような本でした。

#365日のほん #辻山良雄 #本屋 #西荻窪Title #読書

いろいろな方にインタビューをして、それをフリーマガジンにまとめて自費で発行しています。サポートをいただけたら、次回の取材とマガジン作成の費用に使わせていただきます。