ちょっと前のことですが
新海苔の季節に有明海産の海苔が不作、というニュースが流れました。

実はその前から
心がほどけるおむすびに使い続けていた海苔が
問屋産から手に入らない現象が起きていたんですね。

１月だったかな。
販売数量を制限されたかと思ったら
あっという間に海苔が買えなくなりました。

海苔探し

心がほどけるおむすびでは
どんな海苔を使うか、というのも大事にしています。

初代の海苔は
一番摘みではないものを使っていました。（40枚1,080円）

それから海苔と塩を見直し
一番摘みのものに（28枚1,080円）

それをずっと使っていたのですが
冒頭のニュースと共に
海苔の値段と品質が変わってしまいました。

自然の生理だから仕方ないと思ってはいましたが

おいしいおいしくない、値段が高くなった安くなったの問題よりも
「包みにくくなった」というのが一番の困りごとでした。

心がほどけるおむすびは
全部を海苔で包みます。

この「包む」という手作業が
「手をかける」のひとつの象徴でもあります。

塩むすびではなく
海苔を全部でむすぶおむすびをむすんで頂くのは
視覚的に、体感的に
自分が自分にどんな手のかけ方をしているかを感じてもらうためです。

はじめて心がほどけるおむすびをむすぶ方には
あまりに薄い海苔や逆に高級で厚い海苔では難しいんですね。

そして今回品質が変わってしまった海苔もまたそれを感じてもらうことは難しい、と判断し新しい海苔を探すことにしました。

築地や豊洲に行き海苔を探していると伝えると
「今年は海苔だめだよ、ダメダメ！」と最初から言われる始末。

自然食品のお店で買ってみたり
隠岐島でも海苔を探してみましたが
やはり不作。

そんな時に知ったのが
明石の海苔でした。

海苔はどこへ

だけど、どうですか。
海苔が不作でも困るご家庭ってほとんど無いのではないでしょうか。

レッスンでも
「海苔ってどうやって選んでいますか？」と尋ねると
「考えて買ったことない」
「もらい物を使っている」
という答えがほとんどです。

そしてこれは
わたしの個人的見解ではありますが
スーパーで売っている海苔は
すごく安価で味は二の次のものか
高価で家庭用ではなさげなもの
のどちらか（両極端）で

家庭で「おいしいから買おう」いう海苔（味と値段のバランスが取れているもの）は扱っていないと感じています。

だってそんな困らないから。

ただそれって埼玉県だからかもしれません。
（なぜなら明石や隠岐島へ行ってそうではないと知ったから。生産地では一般家庭でも海苔は大切な存在！）


ですが実際は
収穫された海苔、販売されている海苔の
半数以上がコンビニへ運ばれています。

そして残りの半分の半分は
スーパーへ運ばれています。

一般家庭には
ほとんど届いていないのが現状なんです。

わたしだって
おむすびをむすぶようになったから海苔がいつも冷蔵庫に入っているわけで。
それ以前は常備しているようなものではなかったように思います。

どんな海苔を食べましょうか

でもね
ぜひ知っておいて欲しいんです。

海苔ってめっちゃ栄養価高いんですよ！
（だからおむすび食べて、ってことじゃないですよ！）

たんぱく質は大豆より多いといわれているし
ビタミンCはレモンの2倍！しかも熱に強い！
ビタミンB1含有量も多く、お米をエネルギーにするのを助けてくれるのでおむすび・海苔巻きはスポーツをしている人や子どもに超おすすめです、実は！（おむすび食べてになってる 笑）

余談ですが
嶋田家の次男は
野菜があまり好きではありません。

ですが
海苔をはじめとする海藻は好き。もちろんお米も。
（海苔も隠岐島のわかめもよく食べる！海苔屋さんの味つけ海苔大好き 笑）

なので栄養素は全く心配していません。
実際バドミントンする体としてはかなりよい体格になっています。

だからね
できたらおいしい海苔をご家庭でぜひ召し上がって欲しいンです。
味つけ海苔だっていいんですよ！（韓国のりじゃないですよw）

とはいえどんな海苔でもいいかというと
わたしはそれに対して「はい、いいですよ」とはいえません。

どんな世界もそうですが
低価格なものには
低価格で供給できる理由があります。
いわゆる自然に寄り添う形ではなく
安く提供するために人工的な手のかけ方がされたものがほとんどです。
人間の都合が形になった場合が多いのです。
それはやっぱり心や体に良いとは言い難い。

一方で
自然の恵みがお金に見える人たちではなく
海や大地から与えられたものを
自然の一部として謙虚に愛をもって
穫って加工してくださる人たちによってつくられるものもあります。

実は今回ご提案頂いた海苔は
思いを持ってつくったものの行き場がなくなった、という品でした。

味つけ海苔にしようと思って開発したんだけど
うまくいかなかったんだそうです。
値段との兼ね合いもあったとか。

そんなことある？

あるんだよねー。

心がほどけるおむすびのために待っててくれたの？！
出番待ちをしてくれていた海苔なんだねぇ・・・ありがとー泣
（と心の中で叫びました。あ、声もれたかも笑）

そしてそして。
その海苔がなぜ心がほどけるおむすびにフィットしたか。

理由はミンチにありました。

え？ミンチ？
そうなんです。
海苔ってミンチするって知っていましたか？

のり抄（す）きといいます >>こちらから拝借しました

この時の
ミンチ具合によって
歯触りが変わるんですよね。
口溶けとも言えるかな。

心がほどけるおむすびを召し上がったことのある方はお分かりかもしれませんが、口に入れた瞬間、噛む前、まさに頬張ったその瞬間に海苔の香りがふわっときますよね。

さらにひと口噛んだ時、海苔が柔らかい（ごはんが温かくてシナシナになったからではなく）のが印象的だと思うんです。

その海苔の香りや風味、そして歯応えは
このミンチも大きく関わっていました。

細かくすればするほど
繊維を断てば断つほど
噛みやすくなるかと思ったら、違ったんです。

実は
繊維を残した方が噛みやすいことがわかりました。
噛んだ時に柔らかい！

おお！って思わず3人で声をあげましたもん(笑)
東海屋の小川さんも加工センターの小林さんも意外だっておっしゃっていました！

海苔の3分の1は食物繊維ですから。
その繊維を上手に加工することは、実は海苔の風味に関わるのかもしれません。

そしてもうひとつ大事なことは
明石の漁場では冒頭のニュースに載っていたこのようなことを

常時やっていらした、ということです。

実は明石市では汚水排出時の汚水の基準を下げたのだそう。
そんな風に聞くと「え？」と思うでしょう？

キレイすぎるんですって、水が。

もちろん汚水はだめですよ。
生活排水をそのまま川に流すようなことはしちゃいけない。

でも、塩素や諸々の薬品を使って
超絶キレイな水を海に流すのって、実は不自然なわけですよね。

草ひとつ生えない、虫一匹いない畑の土、みたいなことかも。

勘違いしないで頂きたいのは
なんでもいいよ、ということではなく
あくまで基準を下げた、ということです。

多様な世界からうつくしさは生まれるからね。
間違いなく。

そして海底耕うんはしていたそうです。
ずっとしていたんだって。
漁に出ない人と漁に出る人、というの順番があって
順々に交代でやっていたそうです。

海底って耕すんだ！って衝撃でした。
畑と一緒だー。。。

そういったコツコツ積み重ねた努力と
自然界と関わる方々の関わり方や手のかけ方
そして「おいしい海苔をつくろう」という漁師さんと組合の方々のタッグが
こういった自然界の変容時に
動じることなく成果として現れ
販売枚数、販売額全国一位という快挙になったんだと感じます。

これから先
長いお付き合いになるであろう
兵庫漁連のり加工センターさん。

ご縁ができたこと、本当に嬉しく思います。

小林さん、小川さん、そして加工センターの皆さん
こんな小娘の夢にお付き合いくださり
本当にありがとうございます！

来年はぜひ
船の上や小屋に伺って
海苔の収穫の現場を見せてください！とお願いしてきました。
（今年の収穫時期は終わってしまったので）

さらにリアルな様子や思いをお届けできるのが楽しみです！！

販売数や販売価格については
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キッチンカーOPEN日に直接購入も可能ですが
数に限りがありますので
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手をかける、は自分への、大切な人への愛です。
手をかける、の本質を「むすぶ」から味わえるのが《心がほどけるおむすび》です。

「むすぶ」を叶えてくれる食材は自然界からの愛です。
そして食材を届けてくださる方々も
手をかけることの本質を体現してくれています。
まずはぜひ海苔で味わってみてください。

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