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Iメッセージ(アイメッセージ)

伝えるって難しい

善意で言った言葉が、悪意に受け取られてしまうことはよくある


はじめまして、ひきこもごもと申します。

メディカルソーシャルワーカーを中心としたひきこもり支援に関する任意団体「ひきこもごも」と申します。 専門員視点と、元当事者のメンバーによるひきこもりの状態にある方のいまと、気持ちを一緒に考えています。
いままでひきこもりの方、そのご家族、現行の支援とその課題、支援者のあり方を発信してきました。

今回は「Iメッセージ(アイメッセージ)」というテーマをお伝えします。

伝えるって難しい

善意で言った言葉が、悪意に受け取られてしまうことはよくある

100%善意で言った言葉が、悪意に受け取られてしまうことはよくあります。「昨日は遅かったね」という言葉は、あなたにはどう聞こえるでしょうか。関係性にもよりますが、「疲れたんじゃない?よく眠れた?」という気遣いに聞こえる人もいれば、「随分遅くまでお楽しみでしたね、帰りが遅いんじゃないの?もっと早く帰るべきではありませんか?」と聞こえる人もいます。

公務員試験を受けようとする息子に「大丈夫なの?あなた33歳だし、新卒と一緒に働けるの?」と心配したら、どう受け止められるでしょうか。
「あなたは年齢的に不利、あきらめるべき」と受け止められてしまうかもしれません。

「挑戦は素晴らしいし、応援します。でも”私は”あなたの自尊心が傷つかないか心配しています。大変な挑戦になるかもしれない、もし困難さがあったらいつでも逃げておいで。また違う挑戦がいくらでもあるから、焦らないでね。一緒に悩もう、試そう、走り切ろう。」といった気持ちがあったとしてもその善意は届かず、「俺の挑戦を阻害された」といった感想だけを持たれてしまうかもしれません。

Iメッセージはあくまで”私の”意見

意図しない「威力」を持たせずに済む

「ただ思ったことを言っただけじゃない」という気持ちになってしまうことがありますか?きちんとIメッセージ化ができてない言葉は、意図しない威力を持ってしまうことがあります。ひろゆきさんの「それってあなたの感想ですよね」という有名なネットミームがありますが、あくまで”私の”気持ちであるというIメッセージは、言葉に意図しない威力を持たせずに済みます。

「大丈夫なの?あなた33歳だし、新卒と一緒に働けるの?」ではなく

「挑戦は素晴らしいし、応援します。でも”私は”あなたの自尊心が傷つかないか心配しています。大変な挑戦になるかもしれない、もし困難さがあったらいつでも逃げておいで。また違う挑戦がいくらでもあるから、焦らないでね。一緒に悩もう、試そう、走り切ろう。」

というあなたの気持ちが伝わるようにIメッセージを意識することで、適切な親子関係、年相応の距離感のある親子関係の一助になるはずです。

ひきこもりには理由がある

「親がしてはいけないこと」と銘打ち「ひきこもりには理由がある」を合言葉に、いまひきこもっているひとが、いまどういう状態なのかを考えています。ひとは理由なくひきこもりません。根源的な課題解決なしに性急に回復したような状況だけを求められてしまう当事者はたくさんいらっしゃいます。その環境出力だけを達成しても予後がよくない傾向にあります。いまどういう状態なのかをきちんと考える事で、一時的な状態変化に惑わされず、いま必要なものが考えられます。
当事者にとっても、家族などの身近な伴走者にとっても、理解してほしい、一度考えてほしい内容になっています。ご一読くださいませ。


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