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【小説/一話完結】ポエムノートを開いた

一時期、私はポエムを書いていたことがある。
たしか大学生の頃だっただろうか。
就職活動をする時期になり、頭の中に溜まっていくモヤモヤを吐き出したくて、書き始めた。

少し前に、自室の棚を整理した。
そのときに、たまたまポエムノートを見つけて、約10年ぶりに読み返してみた。
ノートには、ただただ不満がぶちまけられていた。

「就職活動をしているのに、自分の未来が見えない」
「たった数回しか会ったことがないのに、一緒に働けるかなんて分かるわけない」
「何歳まで私は働かないといけないのだろう」
「結婚願望のない私は、周りの言う”孤独で可哀想な人間”なのだろうか」

就職活動で、社会の荒波にもまれて、いろいろ溜まっていたのだろう。

でも、書いたときから約10年経った今も、特に私の気持ちは変わっていない。
あれから就職して、いろんな経験をしたけれど、根本は変わっていない。
未来に対する漠然とした不安は、今も消えていないのだ。

今でもよく私は「未来のことなど考えたくない」と言っている。
10年後はもちろん、1年後、自分がどういう状況にあるかなんて分からない。
極端なことを言えば、1秒先のことも分からない。

だから私は未来のことを考えるのは苦手だ。


お題:未来の孤独
必須要素:ポエム
制限時間:15分

http://sokkyo-shosetsu.com/novel.php?id=620144

久々の練習。
今回も難しかった…。

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