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『ママ、あのね』を言ってもらえるママでいたい

ふいにきた「ママ、あのね・・・」

年少の娘が、ふいに「ママ、あのね」と話し出した。

娘「今日のおやつ、〇〇ちゃんと一緒に食べたの。」
私「〇〇ちゃん、仲良しだもんね。良かったね」
娘「いつもは、◇◇ちゃんが『〇〇ちゃん、一緒に食べよー』って言ってるから。いつも娘ちゃんは△△くんと食べてるの」

娘の通う幼稚園では、おやつの時は二人一組でテーブルを使っておやつを食べる。娘と〇〇ちゃんと◇◇ちゃんは仲良し3人組で、お休みの日に一緒に遊ぶこともあり、お互いのお家を行き来する仲でもある。

娘「今日は◇◇ちゃんがお休みだったから、〇〇ちゃんと一緒におやつ食べられたの。嬉しかった。」
私「そっか。そうだったんだね。話してくれてありがと。」
娘「〇〇ちゃんは、本当に愛しい子だねぇ~♪」

最後はいつものおふざけっ子の娘に戻った。

話を聞きながら、もうずいぶん大人になった私は『3人組だと2対1になるシチュエーションもあるよね、わかるわかる~』と思って聞いていたけど、まだ4歳の娘に取っては大きな出来事だったんだろうなぁ。
感情の言語化がまだうまくできない4歳の娘、でも何か心に引っ掛かりが生まれて、それを私に話してくれたんだなと思うと、話してくれて本当に嬉しかった。

こういう話を聞きたくて、我が家ではおやつタイムを大切にしている。
食事をしながらだと、つい「野菜も食べよっか」とか「食事中は席を立たないよ」など小言が多くなりがち。
でも、おやつタイムは子どもも食べることに集中できるから小言も出ないし、一緒に甘いものを食べる時間はホッとするひととき。
だから、おやつタイムに色んな話ができたらな~と思っているけど、「今日はどんなことしたの?」など聞いてみても「忘れた」くらいの素っ気ない返事だったのです。

冒頭の「ママ、あのね」はおトイレの付き添いの後にふいに出てきたのでした。

私がお膳立てした時間=娘が話したい時間とは限らない。娘が話したいタイミングでお話してくれたんだなぁと感じたのです。

今回の出来事は、ちょっとした心の引っ掛かりのようなことだったかもしれない。だけど、これからも小さな引っ掛かりが大きく成長する前に話して欲しいし、話してもらえる関係でいたいなと感じました。

いじめに関する記事で考えさせられたこと

今回の出来事に関連して、朝日新聞の特集記事を読んで感じることがありました。いじめについて特集されており、とても考えさせられる内容でした。

数日間にわたり、記事が掲載されていたのですが、いじめの被害者側の親子の「(親が)気づけなかった」「(親に)言えなかった」という言葉が多く出てくるのです。

(いじめの被害者は落ち度はないし、いじめの加害者は被害者の学ぶ権利と尊厳を傷つけた罪を償ってほしいと個人的に強く思います。)

「(親に)言えなかった」という気持ちも、元子どもの私はよくわかる。でも、親になって思うのはそれでも言って欲しいということ。

そのためには、「何かあったら言ってね」というだけでは多分足らなくて、普段のなんでもないときの関係性から蓄積された先に、本当に困ったときに相談できる関係というものが作られていくんだろうなぁ。
そう思ったときに、前に読んだ本を思い出しました。

子どもの良いニュースに反応する

その本は医学博士・臨床心理士の松村亜里さんの『世界に通用する子どもの育て方』

多くの親は、子どもにいじめなど辛いことがあったとき、相談して欲しいと願います。私がアドバイスを求められたら迷わず、「日頃から子どものよいニュースに関心を持って一緒に喜ぶこと」をすすめます。なぜなら、人はよいニュースに一緒に喜んでくれる人を信頼し、困ったときに話せる人のリストに入れていくからです。

松村亜里 著『世界に通用する子どもの育て方』

この本によると、良いニュースを聞いたときに、関心を持ち一緒に喜ぶことが大切なのだとか。「よかったね、でおもちゃは片付けたの?」など表面的に喜ぶのではなく、「すごい!もっと聞かせて!」と関心を持ち一緒に喜ぶ。
大切な人の嬉しいニュースって聞いている側も嬉しいし、一緒に喜ぶ時間も嬉しいし、しかもそれが良好な関係性を築くことに有効だなんて、なんだかよい循環だなって感じます。

『あなたを大切に思っている』≠『私はママの大切な存在であると感じている』

いくら心の中で子どもたちを大切に思っていたとしても、それが伝わらないとボタンの掛け違いが生まれそう。だからこそ、大切な存在であることがきちんと伝わるようなコミュニケーションを毎日積み重ねていたい。

そして、もうすぐ年中さんになる娘、幼児期の残りも少なくなってきたぞ、という気もしてきたので、まだママを世界の中心でいさせてくれる時間、ママに甘えてくれる今の時間を大切にしていきたいなと感じました。

毎日コツコツと、彼女のハッピーを一緒に味わって、「ママ、あのね」もたくさん聞かせて欲しい。

ほんと、子育てって長期戦ですね~

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